コロロン 〜孤独な自転車レース好き〜

2015年2月まで「ツール・ド・フランス」を「ロマンス街道ツアー」みたいな人気旅行企画と勘違いするくらいロードレースに興味がなかった筆者が、一瞬ではハマった自転車レースのことや自転車にまつわる日々を記すブログ(注:私はレース走りません)

ツール・ド・フランス 2020 第1ステージ 

みんなおかえりなさい!そんでもってただいま!

いやー、正直今年はもう開催は無理だろうと思っていたのですが、
帰ってきました、ツール・ド・フランス
もしレース期間中に1チームにつき2人以上新型コロナウィルスの感染者が出た場合、そのチームはレースに出られなくなってしまうそうなので、果たしてちゃんと最後までできるかもわからないのではありますが、
それでも開催できていること自体が、すごいことだ。
日本は今のところ、2020年はUCIレースが一つもできる予定がないからな……。

初日は、平坦ゴールです。

ただ、道が細めの3級山岳が2つあって、そこでもし極端な差がついたらスプリンター勝利はどうだろうみたいに言われていたのですが、とにもかくにも落車が多発しまくって予想がどうだとかああだとか言ってる場合じゃない感じのレースになっていましました。

毎年ツールは、みんながピリピリしながら位置どりをするので、集団内での大きな落車が大きいことが多いのですが、今年は少人数の落車が繰り返し起こっている感じなのです。ド派手じゃないけど、小さなダメージが蓄積しそう……。

サム・ベネットや、ラトゥール、アラフィリップ、キンタナ、ニエべ、ポート、他にもたくさんの選手が、どんどん落車……。
シバコフは二回落車して、左右の腕に怪我をしている……。

しかし、なぜここまで落車が多いのか、よくわかりません。
確かに小雨が降ってはいるのですが、そこまでスピードもあがってない、位置どりもまだ激しくない、道がめちゃくちゃ狭いわけでも、カーブの先に中央分離帯があるわけでもありません。
ぱっと思いつく、一流のプロ選手が落車してしまう原因として考えられるのは、あとは道路の路面状況くらい。
ただ、でもこのくらいの雨は別にロードレースにとって珍しくない。
よっぽど雨と相性が悪い質のアスファルトなのだろうか……。

今日はステージ開始と同時に3人の逃げがきまり、この3人が山岳ポイントも争っていたのですが、最後の3級山岳が終わると、残り57kmくらいを残して、プロトンは逃げをすべて吸収。


残り52kmくらいで、トニー・マルティンが全体に「ゆっくりいこうぜ」的なジェスチャーを出して、安全にいく感じの雰囲気になりました。
たまに一人二人、前に出ようとして止められる選手がいるのが気になるけれど……。

と思ってしばらくしたら、下りでアスタナが先頭に出て、スピードをあげそうな、先にいってしまいそうな感じで前に出ていきました。
そのままアスタナトレイン3、4人が飛び出してしまいそうな感じなくらい前にでたところで、アスタナの選手が一人カーブを曲がりきれずに標識に激突して落車……。

すぐに集団も前のアスタナに追いつき、次々に声をかけてアスタナを諫めていく選手たち。
うわあ……集団の空気が……プロトンvsアスタナ的な……。


ただ、これでもうみんなどのチームも異存なくゆっくり行こうという感じになりました。
とってもゆっくりです。
落ち着いています。
下りのカーブなんか、ほぼ一回止まりながら進んでいるような状態です。

でもそんな中でもジョージ・ベネットが落車。

ど、どんだけ滑りやすい路面なんだ……。


残り25km。
だいたい下りが終わった気配です。
もうフィニッシュまで平坦かな。でもスピードあげたり位置どりをはじめる様子がありません。
……どうするんだろう。この場合。

が、だんだんスピードが上がり始める。
もう、安全第一モードは終わりなのかなと思うのですが、でもツールの平坦フィニッシュ残り20km前後とかんがえると、まあ例年に比べるとぴりぴりしてないというか。
むしろ出方を伺っている感じというか。

とか思っていたら、残り20kmでアーゼードゥーゼルのブノワ・コ􏰆ヌフロワがアタック。
プロトンは、ドゥクーニクがコントロールです。

残り13km地点でコヌフロワを吸収。
ここまでくると、だいぶフィニッシュ前の雰囲気になってきました。
各チームがトレインを組んでます。
道は広い。
ユンボ・ヴィスマが一応全体の先頭トレインな感じです。

残り11km。ちょっと道が狭くなりました。
ここから本格的にスピードを上げていくのか……。
雨は止んでそうだけれど、あんだけ転んでると、ちょっと不安……。

残り9km。
ユンボラインと、デュクーニクラインの2つが先頭になってる感じです。

残り7km。
ボーラやイネオスも前に上がってきました。
逆にユンボが下がっていきます。
このあたり、また道が広いので、ラインがどんどん増えていきます。

残り3km。アーチ過ぎた瞬間に、集団の真ん中よりちょっと前くらいで大落車!!
ぬあああもう、最後の最後に!!もう別にいらないよツールっぽい落車!!
ソレル、ピノ、をはじめとして、たくさんの選手が転んだり、足を止めたりしています。スプリントステージで残り3km切っているんで、タイム差はとられないはずですが……怪我のダメージがないかが心配です。
そして、前に残った選手だけで、スプリント争いになることに!!

残り1km。
ボーラが前にガッとあげます。トレックがそれに続いてまたあげる!
そんでもって、残り300mくらいからスプリントがはじまります。

デュクーニクが先頭、それをトレックの選手がかわしていく!
それを抜き、コース中央あたりから、サンウェブの􏰂ケース􏰑・ボルが前に躍り出ると、その後ろについて右側から追い抜き、どんどんスピードにのってスプリントをしていくのは、クリストフ!!!
クリストフの後ろには、元世界王者のマッズ・ピーダスンが続きますが、追いつかない!
圧倒的!UAEチームエムレーツのアレクサンダー・クリストフがステージ勝利!!

2位がトレック・セガフレードのマッド・ピーダスン。
3位がサンウェブのケール・ボルでした。

初日ですので、暫定総合1位も、ポイント賞ジャージも、ともにクリストフがゲットです!明日黄色いジャージを着るのはクリストフ!
山岳賞が……逃げの3人のポイントが並んでしまって、最初にとったグルリエが受賞してました。ポイントが並んだ場合は確か山のより難易度高い山を1位通過していた人がとるルールなのですが、今日は二つとも山の難易度一緒なので、山だけじゃ山岳賞順位つけられないので、総合順位の一番よかったグルリエがとったのではないかと思われます。
新人賞は、2位のピーダスンです。
敢闘賞は、今日逃げていた3人のうちの一人、CCCのミヒャエル・シェアでした。


とにかく、波乱というか、落車落車また落車って感じのステージになってしましました。
……こんな波乱は求めてなかった。


あまりにもたくさんの選手が落車したので、
誰が転んで怪我をしたのか、多過ぎて半分も把握できてる気がしないです。

雨が降った時の落車は、雨がクッションになるから、大きな怪我にはなりにくいと聞いたことはあるのですが、
でもここまで転んでいると……なんとも……。

明日は、もう1級山岳が2つも入っています。
総合争いが始まる……荒れるかな……あんまり怪我しないでほしい…。

でも、このコロナ下で、明日のレースの心配をできることもまた、幸せなことなのですね。
どうか、ツールが最後までできますように。

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