ジロ・デ・イタリア 2017 第15ステージ
今日は、2級と3級山岳がある日です。
レース冒頭、5人の逃げができたのですが、全然タイム差がひらきません。
これ逃げ?逃げるの?逃すの?って状態がずっと続きました。
199kmのステージにもかかわらず、ようやっとレースが落ち着いたのが、85kmがすぎてから。
ようやっと決まった逃げは10人でした。
なぜかガビリアが入ってました。
残り50kmで、2級山岳を登り始めます。
逃げは徐々に減っていき、5人になります。
そこから一人、エンリーコ・バルビンが遅れ、4人へ。
一方、メイン集団からはキャノンデールのピエール・ロランが飛び出し、そのうちバルビンと合流します。
山頂が近づいてきたあたりで、また一人、今度はウィリエール・トリエスティーナのフレン・アメスケタが逃げから脱落して、先頭は3人に。
残った先頭は、
ディメンションデータのジャック・ヤンセファンレンズバーグ
スカイのフィリップ・ダイグナン
エフデジのルディ・モラール
の3名。
この3人から遅れて、アメスケタ。
さらにタイム差があり、エンリーコ・バルビンと、ピエール・ロラン。
その後ろに、メイン集団がひかえています。
先頭の3人は、ヤンセファンレンズバーグを先頭に、山頂を通過していきました。
と、ここでメイン集団からアスタナのルイスレオン・サンチェスがアタック!
このあとの下りで、前に追いつくつもりです!!
ロランは、アメスケタとも合流。3人になります。
残り39km。
あっという間に、サンチェスがロラン達に追いつきました!!
追走集団は4人に!
サンチェス、下りマジではやい!!
好きだ!!
残り36km。
メイン集団にて、下りでモビスターの選手が落車!!すぐに立ち上がりますが、あれは……
キンタナ!!?
集団はサンウェブが引いていましたが、落車がキンタナだと気づき、すぐに集団のスピードを落とすように指示するデュムラン。
不運なアクシデントが、総合争いに影響を与えないようにする、ロードレースならではの暗黙の不文律です。紳士協定。
ルールブックにあるわけじゃないですが、100年近く、こうやってレースをしてきたのです。
一方、その一つ前にいる追走集団が、ロランとサンチェスの二人になりました。
力のある二人。
逃げの3人が、次の3級山岳に向けて登ってきます。
続いて、ロランとサンチェス。
メイン集団が登り始めたところで、キンタナがバイク交換して、集団の後ろにおいついてきました。
残り32km。
ロランとサンチェスが先頭に追いついた!
先頭集団は、これで5人になります。
メイン集団は、サンウェブではなく、オリカ・スコットがスピードをあげていきます。
無事戻ってきたキンタナは、デュムランの近くに陣取りました。
と、ここで先頭集団でサンチェスがアタック!
しかし残りの4人もすぐについていきます。
この時点で、メイン集団とのタイム差は、約41秒です。
アタック不発に終わったサンチェス。
でも、ずっとずっと先頭でひきつづけます。
今日はゴール手前に下りがあるステージで、サンチェスがとっても有利なのです。独走力もあるし。
なので、他の先頭集団にいる4人の選手としては、メイン集団に追いつかれたくないけど、それまでになんとかサンチェスに力を使わせてしまいたいのです。
サンチェスは、ここで先頭でひきつづけたら疲れてしまうのわかっているのですが、
でも自分が引くのをやめたら、メイン集団がおいついてきてステージ優勝の可能性が低くなるので、前を引くのをやめません。
ただ、残り30kmくらいのところにある山岳ポイント手前では、さすがに他の選手がひきはじめました。
山頂ポイントは、ロランがゲット!
そのまま下りに入ります。
その途端、またサンチェスが前にあがっていきます。
下りだからね!
メイン集団も、山頂を過ぎました。
36秒差。
オリカが先頭で、先頭の5人を追っていきます。
先頭では、ロランだけがちょっと遅れ気味です。
下りが苦手そう……。
また、サンチェスの前に、エフデジのモラールが出て先頭をひきはじめました。
残り18km。
メイン集団、下りでまた落車が発生!!
キャノンデールが二人とスカイが一人。
キャノンデール、フォルモロ!!?ヤングライダー賞候補だよ!もう一人が誰かがわかりません。スカイはエリッソンド!
残り15km。
タイム差は30秒になっています。
まだ集団はオリカがひいています。
先頭は、ちゃんとみんなでローテーションしている感じ。
残り10kmでタイム差は20秒まで縮みました!
と、ここでメイン集団で大きな落車!
アスタナの選手が、大通りの中央分離帯の標識に激突!
か、カンゲルト!!?!?
座っている、意識はある、でも、立たない……?
今、総合7位なのに、ここで落車だなんて……。
一方、さっき落車したキャノンデールのフォルモロは戻ってきました。
残り5km。
タイム差6秒差で、先頭もメイン集団も登りに入ります!
モラールとダイグナンが吸収!
そのあと、石畳のカーブの登りで、サンチェスとヤンセファンレンズバーグも吸収。
ただ一人、ロランだけがまだ先頭に残っています。
と、ここでユンゲルスがメイン集団から飛び出した!!
ロランを吸収しながら、ユンゲルスがアタック!
それを追って前にでてきた、アーゼードゥーゼルのポッツォヴィーヴォと、バーレーンのニバリ!!
ニバリが先頭に立ちます!
そして残り3kmで、下りにはいった!
ニバリ、ユンゲルス、ポッツォヴィーヴォ、ピノ、アダム・イェーツ、キンタナ、モレマ!
みんなきた!!
当然デュムランも来た!!
残り1.4km。
もっかいアタックしたユンゲルス!
ピノーが先頭にたって、みんな追ってきます!
続いてモレマがしかけかた!!
ポッツォビーボがすぐにチェック!!後ろユンゲルス、アダム・イェーツ。そのまま縦1列で、このアタックも不発。
だれも飛び出しが成功しない形で、ほぼ全員でスプリント!
最初に仕掛けたのはイェーツ!
続いてど真ん中からユンゲルス!
ユンゲルがはやい!強い!そのまま行った!!
クイックステップ・フロアーズのボブ・ユンゲルス、ステージ優勝!
ジロ15ステージにして、クイックステップ5勝目。
すごい勝率。
2位が、ユンゲルスの後ろに入ってスプリントをしていた、モビスターのキンタナ。
3位がピノーでした。
ボーナスタイム分のタイム差はついたものの、ゴール前に集まっていた総合勢はみんな同一タイムゴールだったので、マリア・ローザは当然デュムランがキープ。
山岳賞も変わらずデュムラン。
ガリビアはゴールしたのでチクラミーノ。
ユンゲルスが勝ったから、当然マリア・ビアンカも変わらずユンゲルス。
そして。
アスタナのカンゲルトは、落車で左肘を骨折。
リタイアです。
……アスタナ、頑張って。負けないで。