コロロン 〜孤独な自転車レース好き〜

2015年2月まで「ツール・ド・フランス」を「ロマンス街道ツアー」みたいな人気旅行企画と勘違いするくらいロードレースに興味がなかった筆者が、一瞬ではハマった自転車レースのことや自転車にまつわる日々を記すブログ(注:私はレース走りません)

ブエルタ・ア・エスパーニャ 2018 第6ステージ

今日は平坦ステージで、3人の逃げができたのですが、その中に。
ポートが。
ポートがいるのです。
BMCのリッチー・ポートが平坦ステージで逃げているのです。


……なぜ?


他の2名の逃げのうち一人は、ブルゴスBHのホルヘ・クベロ。プロコンの若手、そうです目立つため、よくわかる。
もう一人は、現在山岳賞ジャージを着ている、コフィディスのルイス・マテマルドネス。
山岳ポイントをちょっとずつでも増やすためでしょううんよくわかる。

ポートはなんで逃げてるの??


というか、ポートって、逃げたりするんだね。



残り41km
一旦タイム差がぐぐっと近づきました。10秒代!

そんなことより、道路にそういう場所があるのか、みんながぴょんぴょんはねてたのが面白かった。

しかしここからしばらく、また集団と逃げでタイム差が広がる。


再びタイム差が縮まって、そろそろ吸収か?と思われた残り33kmで、クベロのアタック!
敢闘賞狙いか。

一緒に逃げでた2人は、何もせずに見送り、そのまま2人は吸収されました。
……ポートはなんで逃げてたの?

残り29kmで吸収。

みんな横並びにトレインを組んでます。
が、クイックステップはまだ前にいません。
だいたいいつもあのチームは、残り4kmだからね。

ただ、まだあるのにかなりのスピードで位置どりがはじまってます。
残り20km切ってないのに、このペースは珍しいな。

この先に、横風区間でもあるのだろうか。
でもそれなら、横風得意なベルギーチームがもっと積極的に前に出ておかしくない気がするんだけども……。

と、思っていたら、集団の真ん中くらいで落車が発生!
集団が大きく二つにわかれました。


前方集団は、ボーラ・ハンスグローエが全力で牽引しています。
ってことはサガンは前方集団に入ったな。
あと、上空からの映像で、イタリアチャンピオンジャージも前方集団に確認できました。


そして、残り20km。
ボーラが全力でひいた!横風区間
この引きについていけず、前方集団がぶちぶちと千切れていきます。

すごいなこれ……。
15人ずつくらい千切れて、また次が千切れて、たまに戻れて、また千切れて……って感じ。

が、このタイミングで、サンウェブのエース、ケルデルマンがメカトラで遅れた!!

残り17km。
ケルデルマンは、先頭集団から1分30くらい遅れてしまいました。

サガンがいる30人くらいの先頭集団、20秒後ろに15人くらいかな、ちょっと人数少なめの第2走集団、そのさらに20秒後ろくらいに第3集団、そのさらに後ろにケルデルマンがいる形です。


そいて、今度はボーラにかわって、EFドラパックが先頭集団の前方に集まって引き始めました。

残り14kmで、先頭集団と第2集団とのタイム差は、45秒。開いてます。
その10秒後ろに第3グループ。ピノがここにいた!
ケルデルマンは、先頭から1分30秒。まったく縮まらない。

残り12km。
まだEFドラパックが牽引している先頭集団。
第2集団と第3集団は合体しました。ピノがいるこのグループが先頭と1分差。
その30秒後ろにケルデルマンのグループ。
サンウェブの選手たちが一生懸命前に追いつこうとしているんですが、タイム差は縮まりません……。第3集団はまだ一定のタイム差を保っているのですが、第2集団はどんどん先頭から離されていきます。これは、このピノーの集団とケルデルマンの集団も合体しそうだな。

残り8km。
先頭グループのスピードが緩みません。
一方、後ろでは第2と第3ウループがここで合体しました。
タイム差は、約1分40秒。
この後ろのグループは、サンウェブが引くことになりそうです。
確かにピノは、エフデジのエースなのですが、現在マイヨ・ロホを着ているチームメイトのモラールが、先頭集団に残れているので、ケルデルマンほどの絶対に引かなければならない理由はないのです。


先頭が、残り7kmを切りました。
また、集団が斜めになりました。
横風区間だという印です。

残り5kmをきりました。
先頭集団は縦に伸びたり団子になったり、伸縮を繰り返してフィニッシュを目指します。
追いかける追走は、1分35秒後方。


残り4kmを切った!!
……あれ。クイックステップがまだこないぞ。
集団の先頭は、バーレーンメリダが引き始めました。

残り3kmを切って、先頭集団とタイム差は1分30秒。
また先頭集団の牽引はボーラが担います。

そして、先頭が残り1kmのゲートをくぐりました!
ここでクイックステップが先頭に現れた!



早めにアシストの選手が前方からいなくなって、真っ先にスプリントを仕掛けたのはミッチェルトン・スコットのトレンティン!
フィニッシュ地点向かって右側から、スプリント!
そして左側に並んだのが、コフィディスのブアニ!
ブアニがトレンティンに近寄るようなスプリントをして、でもそのままやっぱり反対側にブアニがずれる。
ブアニが若干前に出ている!?
その二人の間から、姿が見えるロットNLのダニー・ファンポッペル。
え、まさか間から抜けるか?と思ったら、そこからもう一度トレンティンよりにスプリントを続けるブアニ。
あわやトレンティンにぶつかる、と思ったところで、トレンティンが、途中でスプリントをやめた……!?
そしてヴァンポッペルは、ブアニが空けた道路の左側からあがってくる!
やめたトレンティンの右側からは、ヴィヴィアーニが一瞬の加速で前に出た!

ステージ優勝、コフィディスのナセル・ブアニ!
2位が、ロットNLのダニー・ファンポッペル。
3位がクイックステップ・フロアーズのエリア・ヴィヴィアーニ。
UAEのシモーネ・コンソン二が4位で、ミッチェルトン・スコットのマッテオ・トレンティンは5位でした。


うーん。うーん。
正直あんまり、すごーい、とかかっくいーとかそういう気持ちにならなかった。
え、あれ、危なっ……て思った瞬間に、トレンティンがやめて手をあげてブアニへの抗議のアクションをとっていたから。

ポッペルよかったなあ。そしてヴィヴィアーニステージ3位だけど、まったく気配ないところから、ヒュンッて気づいたらフィニッシュ地点に現れてたから「……え?3位?」ってなった。


ただまあ、今の段階で公式がブアニに「だめよあんな走り方」って言ってる様子ないし、表彰も無事に終わったので、ブアニが今日のステージ優勝というのは、確定。問題なっしんぐ判断。


そんなこんなで、今日の総合順位。
1位は昨日と変わらず、グルパマ・エフデジのリュディ・モラール。
モラールは、昨日補給禁止区間で補給したかなんかで、昨日タイム差のペナルティをもらっていたようなので、タイム差昨日と変わってます。
2位は41秒差でスカイのミカル・クヴィアトコウスキー。
3位はのエマヌエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグローエ)で、48秒差。
4位はミッチェルトン・スコットのサイモン・イェーツで51秒差。
5位はモビスターのアレハンドロ・バルベルデで53秒差。
昨日6位だったケルデルマンは、総合17位まで落ちていました。

ポイント賞は、スカイのクヴィアトコウスキー。
山岳賞はコフィディスのルイス・マテマルドネス。
複合賞は、スカイのクヴィアトコウスキーに戻りました。
敢闘賞は、今日最後まで逃げ続けたブルゴスBHのホルヘ・クベロでした。



結構後半がピリピリしていたレースでしたね。
私は、ピリピリの手前の、残り41km地点あたりが好きでした。
道路を横切るように、何かちょっとした盛り上がりみたいなのがあったみたいで、その区間を通るとき、みんながぴょんって順々に跳ねてるように見えたのです。

逃げの三人はね、三人で揃ってジャンプしたように見えたの。
メイン集団はね、ウェーブみたいに、ぴょぴょぴょぴょぴょんっ!って感じだったの。
ちょっと楽しかった。

ブエルタ・ア・エスパーニャ 2018 第5ステージ

ドラマ「高嶺の花」を最後まで見てからレースを見たら、メインの展開がほとんど終わって、レースの前の方の選手はみんなもうくだっていたことにびっくりしましたコロロンです。

残り23kmくらいの時点で、先頭の逃げは3人でEFドラパックのサイモン・クラークとBMCのアレッサンドロ・デマルキとトレック・セガフレードのバウク・モレマ。
1分くらい後ろに、3人の追走集団。
グルパマ・エフデジのリュディ・モラール。アスタナのダヴィデ・ヴィッレッラ。ロットNLユンボのフローリス・デティエ。
メイン集団ははるか後方、6分以上後ろ。

この時点で、先頭の3人で決まりそうって思いました。
メイン集団が追いつくってのはタイム差的にまずないだろうと思われたので、追走が追いつくか否かってところはあります。
だけど。これ私のかってな印象だけど。
逃げの3人、どんなときも油断しないベテラン勢、みたいな感じ。
「牽制して後ろから追いつかれちゃった、てへっ☆」っていう展開は想像できないです。
かといって、追走の3人も、なんていうか、すべてを投げ打ったような圧倒的な下りを見せるようなイメージはないので、前の選手たちがスピードを緩めない中で下りの逃げで前の3人に追いつくのは至難の技だなあという感じでした。

残り6.5kmで、モレマがアタックをしかける!
が、すぐに追いつかれてしまいます。
そして、これをきっかけに、先頭の3人ではじまる牽制。

……あれ?

だ、大丈夫!こんなに牽制してたって、きっと後ろの状況だってわかってるはずだ、油断して追いつかせるとかないぞ!
そして私は何を応援しているのかよくわからなくなってきたぞ!


よくよく見てると、牽制してるかな〜くらいで、モレマがささっとアタックをしかけはじめそうになると、すぐにぴったりとサイモンがついてデマルキもつく、って感じで、牽制一辺倒で極端にスピードをゆるめるようなことにはなってないです。

残り4.5kmで、今度はデマルキがアタック!
を、クラークがチェックしてモレマがついてくる。
そしてまた牽制。

牽制合戦って言えるほどスピード落ちてないし、アタック合戦というくらい絶え間なくアタックがかかりまくるわけでもない。


牽制とアタックのミルフィーユ。


しかし、残り3km切ってからは、さすがに牽制ばっかりになってアタックが消えました。
すると、あっというまに縮まる、先頭3人と追走3人とのタイム差。


残り1kmで、タイム差が15秒。
BMCのデマルキが、前にだされたような形になりました。
その後ろがクラーク、3番目がモレマです。


後ろからの追走も見えてきましたが、先頭グループは気にせずスプリントに入る!

スプリントかかるとすぐに、頭一つ飛び出だのがクラーク!
後ろにモレマがつきますが、それ以上前には出られません。
デマルキはモレマの後ろにつきますが、モレマからも若干はなされた。

残り25mで、ハンドルから手を離したクラークは、ものすごい勢いでマラカスふってるみたいに両手の拳をふりまわしてガッツポーズ!!!

ステージ優勝!チームEFエデュケーションファースト・ドラパック・p/bキャノンデールの、サイモン・クラーク!!
えふどらが勝ったー!!!
2位が、トレック・セガフレードのバウク・モレマ。
3位はBMCのアレッサンドロ・デマルキでした。
4位から6位が、8秒タイム差ついて追走の3人。

メイン集団は、先頭から4分55秒のタイム差でフィニッシュしました。


サイモンのインタビューが、勝利の興奮がそのまま残ってるインタビューでした。
勝利にはしゃいでるようなリアクションが、見ていてニコってしちゃう感じのインタビューでした。カメラ目線多くて好き。
昨日のキングの勝利インタビューとかは、若干うるっとくる感じでしたが、いろんな喜びのかたちを毎日見られるのも、グランツールのいいところです。


そんでもって、今日の結果をうけての総合の結果!

今日ステージ6位に入った、グルパマ・セフデジのリュディ・モラール、彼が今日の逃げのタイム差によって、総合1位に躍り出ました!
明日マイヨ・ロホを着て走るのは、モラールになります。
2位が、スカイのミカル・クヴィアトコウスキー。タイム差は1分1秒。
そこから7秒おくれた3位が、ボーラ・ハンスグローエのエマヌエル・ブッフマン。
ブッフマン今日のステージ、9位だったのですね。
4位がミッチェルトン・スコットのサイモン・イェーツで、ブッフマンより3秒後ろです。
その2秒後ろの、モビスター、アレハンドロ・バルベルデが総合5位になっています。

ポイント賞は、昨日とかわらずスカイのミカル・クヴィアトコウスキー
山岳賞も、昨日と一緒で、コフィディスのルイス・マテマルドネス。
複合賞はモビスターのアレハンドロ・バルベルデになりました。

バルベルデは、今日特に何か中間スプリントや山岳ポイントをとったわけではないのですが、今日逃げに乗った選手たちが山岳ポイントを稼いで、山岳賞の順位的にバルベルデとクヴィアトコウスキーとのあいだに入った選手がたくさんいたため、結果的にクヴィアトの山岳ポイントの順位が今日一日で下がって、バルベルデがとりました。

敢闘賞は、トレック・セガフレードのバウク・モレマでした。
うん。敢闘してた。


今日は全体的に、さーっと走ってわーって終わったステージでしたね。
中盤の盛り上がるとこみてないからなのか、「うんうん、なるほど、納得」って感じの結果でした。
途中で一人で逃げグループから抜け出せたらモレマが、最後までもつれたらクラークが勝つかなってなんとなーく思ってたので、その通りになったという感じです。


明日は、スプリントステージです!
海沿いだから、若干横風が心配かもしれません。
コースの高低差を見る限りは、本当にスプリントステージになると思います!
思ってるけど、ブエルタだから、思ってるのと違くても、別にいいです!

ブエルタ・ア・エスパーニャ 2018 第4ステージ

今日の逃げは9人でした。
今日もやっぱり、EFドラパックのピエール・ロランとコフィディスのマテマルドネスが逃げていました。
また、アーゼードゥーゼルも逃げに選手を乗せて来ています。ベン・ガスタウアー。
アーゼードゥーゼル、今年のブエルタ毎日逃げに誰か入ってますが、毎日違う選手です。
あとは、昨日レース中盤で集団から飛び出して一旦前方の逃げに合流した、ロット・ソウダルのワライスや、ワールドチームだと、アスタナのニキータ・スタルノフと、ディメンションデータのベンジャミン・キング、ロットNLユンボのラース・ボームが入っていました。



残り60kmくらいでの、先頭グループとメイン集団とのタイム差。
約9分。

メイン集団を引くスカイは、全然スピードをあげる様子がありません。

これ、逃げを捕まえる気ないのかな。



残り30km。
タイム差、9分30秒。
まったくタイム差が縮まっていません。
逃げ切りですな!今日は逃げ切りステージになりますな!!

今日は山頂フィニッシュなので、こうなると有利なのはやはりピエール・ロランだと思います。

残り18kmあたりのスプリントポイントで、逃げグループからキングとワライスが飛び出すのですが、このまま2人が後ろに戻らず飛び出した形になります。
置いていかれた追走集団から、アスタナのスタルノフが単身で追いかけ、やがて合流し、先頭は、ワライス、キング、スタルノフの3人に。
連日逃げているロランやマテマルドネスは、追走に取り残されます。


ラストの1級山岳の登りが始まる、残り12kmあたりでの、先頭グループと追走とのタイム差は、約30秒。先頭とメイン集団とのタイム差は約8分差です。
しかし、登りが始まると、ワライスが早々に離脱してしまい、先頭はキングとスタルノフの二人になります。
それを追いかけていく追走グループ。
しかし、ロランだけを残して、一人、また一人と追走が減っていき、やがてロランが一人でワライスに追いつきます。
そして、ワライスを置いて、一人で先頭の逃げ2人を追いかけ始めます。

6.5km。
先頭2人。
追走のピエール・ロラン。タイム差25秒。
5分以上後方のメイン集団は、ロットNLが引いています。
このメイン集団でニバリが遅れました!

残り4.8km。
ロランと先頭とのタイムが詰まりだした!20秒!!


残り4.2km
メイン集団はがんがんロットNLがひいています。
このペースについていけず、カチューシャのザカリン、トレック・セガフレードのモレマが遅れて行きます。

そして、先頭とロランのタイム差は残り15秒になった!!!


残り3km。
タイム差がちょっともどってしまい、先頭のキング&スタルノフと、追走のロランとのタイム差は約25秒に!
メイン集団は、前から降りて来たロットNLのラースボームがひいています!


先頭が残り2.3km。
ここで、メイン集団からサイモン・イェーツが単独で飛び出した!!
メイン集団では、ここまでひいていたロットNLではなく、モビスターが先頭にでて引きはじめました。


残り1.5km。
先頭はまだキングとスタルノフがにげています。
20秒後ろに、ロラン。タイム差、詰まりません!
その3分10秒ほど後ろで、サイモンが単独で走っています。
メイン集団は、その20秒後ろ!


さあ、先頭が残り1kmを切った!
ここまで協調して走っていた先頭の2人ですが、牽制がはじまっています。
先頭がスタルノフ、後ろにぴったりキング。
スタルノフが先頭交代をして欲しそうにしていますが、キングが拒否してます。
そういうしているうちに、先頭2人のスピードがおちて、ここでロランが追いついて来た!
しかし、ロランの姿を見て、慌ててスタルノフがペースをあげる!
キングがそれについていくが、ロランはスピードをあげられない!

残り200mをすぎて、まだ動かないキング。

そして残り150m。
スプリントがはじまった!
キングとスタルノフが一瞬横にならびますが、残り100mで、すでにキングがスタルノフを引き離す!
最後のカーブを曲がって、余裕のキング!
大きくガッツポーズをしてフィニッシュ!!

ステージ優勝、ディメンションデータのベンジャミン・キング!
2位が、最後の1km駆け引きで負けてしまった、アスタナのニキータ・スタルノフ。
キングがスタルノフより強かったというより、うまかったね!
最後まで冷静に振舞って、駆け引きに勝ったって感じでした。

EFドラパックのピエール・ロランは3位。
勝てなかったけど、ロランの走りすきだよ!
毎日逃げに乗るし、ここぞってところで単独でもがんばるロランの走りは、素敵だよ!
ロラン同様、毎日逃げているコフィディスのルイス・マテマルドネスは4位でした。
前の3人に夢中で、後ろに吸収されずにまだがんばってたのに気づいてなかった。
ごめんねマテマルドネス。


一方、総合勢。
サイモン・イェーツが単独でフィニッシュ地点にやってきました。
優勝したキングより、2分48秒遅れてのフィニッシュです。
サイモンのすぐ後ろまで迫り、2秒遅れてフィニッシュにやってきたのは、ボーラ・ハンスグローエのブッフマン。

そして、そこからさらに遅れてやってきたメイン集団。最後の最後に、そこからバルベルデがアタックをしかけ、バルベルデはメイン集団より2秒だけ稼いでゴールしました。
そしてメイン集団もフィニッシュ。
サイモンは今日、クヴィアトコウスキーがいるメイン集団から27秒タイム差を奪いました。


そして、総合順位!
1位は、スカイのミカル・クヴィアトコウスキー。
2位は、ボーラ・ハンスグローエのエマヌエル・ブッフマン。7秒差。
3位はミッチェルトン・スコットのサイモン・イェーツで、クヴィアトコウスキーとは10秒差です。
4位がモビスターのアレハンドロ・バルベルデで12秒差。
5位がサンウェブのウィリコ・ケルデルマンで、25秒差でした。


ポイント賞は、引き続きスカイのミカル・クヴィアトコウスキー。
複合賞もまた、クヴィアトコウスキーがとりました。
山岳賞は、ラスト画面に映らなくても頑張ってた、コフィディスのルイス・マテマルドネスがキープ!
敢闘賞もとりました!
……敢闘賞、ロランがとるかと思っていた。


今日のステージ見て、一番印象に残ったのは、サイモンがすごい元気ってことです。

今日タイム差とったのもの「今のうちに勝負をかけるえ!うぉらぁぁぁぁ!!」って感じじゃなくて、「さて、そろそろタイム差とりにいく時間かな」っていう、かるーい走りで飛んでいったような感じでした。
まだまだ余裕がありそうな走り。
これからのステージに、期待が高まります!

そんな中、マイヨ・ロホをキープし続けているクヴィアトコウスキー。
わからん。調子がいいのか悪いのか、今よりももっとすごくなるのか、うまく想像できないです。

もちろん強いのは知ってます!
どこまでも引き続けられて、山もTTもスプリントもなんでもできるクヴィアトコウスキーなのですが、
いつもなんでもこなせるのが当たり前すぎて、ステージレースを走っているとき、どういう組み立てをするのかいかんせんいまく想像がつかない。

たとえばフルームとかデュムランは、ちょっと山で遅れてもマイペース走法で無理に追いつかないだけだから気にしなくていいとか、キンタナは登り絶好調でのぼるとき、一定ペースじゃなくってペースころころ走りながら走るとか、ニバリはグランツールの三週目がすごく強くなるとか、そういう情報が、クヴィアトコウスキーに対して、私はほとんど持っていないのです。
だって、いつだってなんでもできるんだもん。

なので、私にとっては、こっからこうなりそうってのがまったく浮かばなくって、未知数です。
というか、そもそもスカイのエースの想定でここまで話題を展開しているけど、クヴィアトはエースなのか?


いろいろと疑問はつきませんが、明日はそんなクヴィアトコウスキーが得意な下りがフィニッシュ直前にあるステージになります。
下りが得意っていうと、まず浮かぶのはニバリとサガンなのですが、二人ともちょっと調子側悪そうなのが気になるところ。
あと、バーレーンのヨン・イサギレとかも得意だったイメージですし、サイモンも下り上手かった気がします。

落車はいやだけれど、上手な選手によるダウンヒルの走りはきれいで好きなので、明日もまた楽しみ!

ブエルタ・ア・エスパーニャ 2018 第3ステージ

今日は、一応中級山岳ステージです。
一応。

逃げは6人。プロコン4人に、ワールドチーム2人。
今日もまた、コフィディスのルイス・マテマルドネスや、EFドラパックのピエール・ロランが逃げていました。それと、グジャールにかわって、アーゼードゥーゼルからナンズ・ピーターズが入ってます。

メイン集団は、ほぼずっとクイックステップ・フロアーズが主導権をにぎっています。
リーダージャージを持ってるでもないクイックステップが集団を引く理由。

エリア・ヴィヴィアーニでステージ勝利を狙っているからでしょう!!

ってことは、やっぱり平坦ステージ的なフィニッシュになるってことなんだな。


残り50kmくらいで、ロランが逃げから離れて集団に戻り、逃げは5人になります。
もうこのままフィニッシュ地点近くまでいくのかなーと思いつつ、残り43km地点で、メイン集団に動きがでます。
ロット・ソウダルが2人、集団から飛び出しました。
ヴィクター・カンペナールツとイェーレ ・ワライスです。そしてボーラ・ハンスグローエのルーカス・ペストルベルガーがそれについていきます。ちょっとしてから、昨日も逃げていたアーゼードゥーゼルのグジャールが後ろから追いついて合流。
4人のグループができました。


一方先頭の逃げ集団ではブルゴスBHのジョルディ・シモンが飛び出して一旦単独先頭になります。

残された、追走4人に、後ろから追いついて来た4人が合流。
残り39km地点で、飛び出していたシモンを追走が吸収し、逃げが9人になります。
主に、2人ずつ逃げに送りこんだロットとアーゼードゥーゼルが中心となって、この逃げ集団をまとめようとするのですが、サガン擁するボーラのルーカス・ペストルベルガーが、そのリズムを崩します。
そのうち、がんばって先頭でひいていたワライスが脱落し、逃げは8人になります。
スプリントポイント手前で、もっかいシモンが飛び出しますが、中間スプリントポイントが来る前においつかれて、グジャールが先頭通過しました。


残り24km。
逃げグループから、カンペナールツとマルドネスが飛び出します!
が、直後にカンペナールツが落車!
ぬう!勝負かけたところで!

このあたりのゴタゴタで、気づいたらペストルベルガーが単独先頭になります。
それを追う、4人。
グジャール、マルドネス、シモン、そしてシモン達と同じく序盤から逃げていたカハルラル・セグロスエレヘアーのアントニオ・モリナ。

残り17kmくらいで、先頭はペストルベルガー。12秒差くらいで、追走集団。さらに14秒くらいうしろに、メイン集団という流れです。

メイン集団は、途中で主導権がモビスターに渡ったりもしましたが、今日一日ほっとんどクイックステップが引いています。


残り12km。
単身逃げているペストルベルガー。
追いかける追走も単独になりました。アレクシー・グジャールただひとり。タイム差は12秒くらいです。
その後ろに、他の追走の選手たちを吸収したメイン集団。

残り10kmで、グジャールもメイン集団が吸収します。
先頭のペストルベルガーとのタイム差は、約18秒。
がんがんタイム差をつめているのは、やっぱりクイックステップですが、その後ろについているのがモビスター。

残り9km。
モビスターが集団の先頭にあがってきました。
タイム差は12秒です。
……モビスターは、だれで今日のステージを狙っているのだろうか。え、バルベルデ、そんなまさか。

残り7km。
ペストルベルガーとメイン集団とのタイム差が、10秒を切りました!
そして、残り6.5kmくらいで、吸収!
メイン集団はモビスターがひいたままです。

残り5kmを切って、スピードはまだそんなになのですが、各チームが続々と集団戦争に姿を現し始めました。トレックやコフィディス。ボーラのサガンの姿もちらちら見えます。

残り4kmを切って、ヴィヴィアーニの姿も見え隠れしはじめます。
役者がそろったか……!?

残り2km。
クライスバイクが集団の先頭をひいている!

そのまま残り1kmのゲートをすぎた!
集団の前方のスピードがあがって、集団がわれる!
そのわれた集団のさきで、スプリントがはじまった!

残り500mで一気にスピードがあがった!
そして、残り125mくらいのカーブのところで、わっと横に5人くらいひろがった中から、鮮やかなイタリアチャンピオンジャージが流れるように飛び出す!
ヴィヴィアーニ!
トレックのニッツォーロがその流れに続くように前にあがり、ヴィヴィアーニに並びかけるが、ヴィヴィアーニの速度がゆるまない!

ステージ優勝、クイックステップ・フロアーズのエリア・ヴィヴィアーニ!
一日ずっとクイックステップの仲間たちががんばっていた献身を、みごと勝利で報いました!
2位は、トレック・セガフレードのジャコモ・ニッツォーロ。
3位は、ボーラ・ハンスグローエのペーター・サガンでした。


そんでもって総合!
1位は変わらず、スカイのミカル・クヴィアトコウスキー。
2位は14秒差のモビスター、アレハンドロ・バルベルデ
3位はサンウェブのウィルコ・ケルデルマン、25秒差。
4位がクイックステップ・フロアーズのローレンス・デプルスで28秒差。
5位は、バーレーンメリダのヨン・イサギーレで、30秒差。
みんな、順位もタイムも、変化はなし!

続いてポイント賞!こっちも変わらず、スカイのミカル・クヴィアトコウスキー!
山岳賞は、コフィディスのルイス・マテマルドネスがキープ!
複合賞は、今日は大丈夫!クヴィアトがちゃんと受け取りました!!
敢闘賞は、ブルゴスBHのジョルディ・シモンでした。
納得!逃げていたメンツの中でも、とくに目立つ走りをしていた!


全体的に見ると、さほど表面上の結果としては、おおきな変化がない日でしたね。
ただ、ヴィヴィアーニの調子の良さがよくわかったステージでした。
反対に、いまいちサガンの調子がよくないように見える気がします……。
位置どりが、なんか、勝つときのサガンがいる場所じゃない感じ……。
気のせいだといいのですが。



さてさて。
明日も、今日と同じで「中級山岳ステージ」ってJspoさんのスケジュールには書いてあるのですが、1級山岳が二つあるステージです。
そのうち後半の1級山岳は、明日のフィニッシュ地点。そう、もう二つ目がきたよ、山頂フィニッシュ!

総合動くぞ!!たのしみ!!

ブエルタ・ア・エスパーニャ 2018 第2ステージ

いよいよブエルタがはじまりました!!
振り返ったら、ツール終わってから一回もブログ書いてなかったね!
休養してたね!私!

さてさて。
いよいよ始まったとは言っても、すでに本日は二日目です。

昨日の第1ステージは、寝ててLIVEでは見てなかった。
ふえ〜ん!
すごいすごい備えてたの!
用事とか身支度とかいろいろ全部ちゃんと終えて、22時には布団に入って「よし、4時間仮眠とるぞ!」って思って2時に目覚ましかけて横になったんだけど、
まっっっっっっったく眠れなかった。
1時半すぎてようやくうとうとして、そのまま目覚ましに気づかずに寝てしまいました。
しくしくしくしく。

私、ブエルタの日程ちょっと間違ってて、お盆くらいまで、8/20からだと思ってたんですね。
そしたら、今週ずっと夜中1時半すぎくらいまで眠れないんですよ。
これはあれですか。もう体が先にグランツールモードに入ったってことですか。
……だったら、今日以降楽だからまあいっか。


さてさて。
初日のタイムトライアルは、BMCのローハン・デニスがとりました。
暑いTTは、やっぱりデニスが強いですね。

本日の第2ステージは、山岳がちょいちょいってあって、3級山岳の登りゴールです。
登れてスプリント力がある選手が勝ちそうかなって日。
ぱっと高低差見て、「サガンの日?」って思うようなコースレイアウトです。

というか、ざっとスタートリスト見て、スプリンターが少ない!
スプリントステージで名前がよくあがるってぱっとわかる選手だと、ボーラのサガンクイックステップ・フロアーズのエリア・ヴィヴィアーニ、トレック・セガフレードのジャコモ・ニッツォーロとファビオ・フェリーネ、ミッチェルトン・スコットのマッテオ・トレンティン、コフィディスのナセル・ブアニくらいしかいません。

この中で、登りのスプリントもできるっていうと、サガンとトレンティン、フェリーネくらい?

……これは、今後の展開によっては、かつてはスプリンターとしてその名を馳せて今は素晴らしいアシストとして活躍している、モビスターのベンナーティの久々のステージ勝利とか、期待できるステージもあるかも……!?
いや、そしたらさりげなくバルベルデがスプリントに参加してくる気がする。


さてもさて、実際のレース展開。

残り70kmくらいの地点で、逃げは7人。

プロコンのスペイン人選手4人と、ロット・ソーダルのトーマス・デヘント、アーゼードゥーゼルのアレクシー・グジャール、EFドラパックのピエール・ロランの3人。

タイム差は4分くらいあったのですが、ボーラ・ハンスグローエがなぜかこの時点でタイムをあげて、約2分半くらいに調整をかけます。

ただ、この逃げ集団の中から、デヘントが残り50km地点でやめてしまい、逃げは6人に。
なお、フィニッシュ地点意外のレース中にあった山岳ポイント2級一つと3級二つは、すべてコフィディスのルイス・マテマルドネスがトップ通過しました。


残り32km。
逃げの6人から、ロランとグジャールの二人が飛び出しました!
残ったプロコンの4名は、牽制入って追いません。

先頭2名、追走4名、そのあとメイン集団という展開になりますが、残り27kmくらいでメイン集団はすでに追走の4人を捕まえました。
メイン集団は30km手前くらいからまたスピードをあげはじめていたので、追走を吸収したときには、先頭とのタイム差は50秒くらいになってました。

……集団、なんでこんなに焦ってるんだろう。今はボーラじゃなくてモビスターがひいてるぞ。


総合争いがかかってるなら、ここまで焦ってもまだわかるのですが、そうじゃないだろうしなあ……。


ちなみに総合に関してですが、私、ヴィンチェント・ニバリ(バーレーンメリダ)VSリッチー・ポート(BMC)の争いを、なんとな〜く想像していたのですが、ポートはブエルタ開催直前に体調をくずしてしまったらしく、今回は総合を狙っていないようですね。そのあとの世界選手権狙い。
ブエルタの総合を制したことがある選手で、今年調子いい感じ!ということで言えば、モビスターのキンタナ。
モビスターは、最初ツール同様キンタナとバルベルデとランダのトリプルエース体制で戦う予定だったそうですが、ランダが怪我して休養中のため、総合ねらいとしてはキンタナのバルベルデの二人だけが出ることになりました。ってことは、キンタナがエースでバルベルデがサポートのパターンかしら。
あとは、ロットNLユンボもクライスバイクも期待してます。ツールのときに、今年のクライスバイクは、もっと今年は調子いいけど隠してそう!って雰囲気があった。
ただ、ここまで名前をあげた選手は、途中リタイアもあったとはいえ、全員ツールに出ていた選手なのですよね。
そこで言うと、忘れてはいけないのは、ミッチェルトン・スコットのサイモン・イェーツ!
今年のジロは三週目で失速してしまいましたが、そこまでの展開は素晴らしかったので、3週の調整力を身につけたらかなり期待できると思うのです。そんでもって、ツールに出ていなかった分、一番ジロに向けての調整もできたはず……!

……ふと思ったけど、今年のブエルタ、イェーツ兄弟サイモンもアダムも両方でてるけど、部屋って同室なのかな?そうなら、他の選手と同室より、兄弟のほうが気を使わなくてリラックスできたりするんだろうか。


そんなことをつらつら考えていたら、いったん逃げでロランが飛び出してグジャールを置いていったりしたのですが、結局残り20kmでグジャールもロランも吸収されてしまいました。
集団の先頭はスカイがひいています。
むうー。こんなに早くに逃げ吸収しちゃうのは、コースレイアウト的に、この残り20kmでアタックかけた場合の勝機はないってことなのかな。

と、ここで映像が集団の最後尾付近を映します。
サガンが、遅れてる……!?

残り15km地点で、サガンや、あと今日マイヨ・ロホを着ているBMCのデニスがいる遅れた集団が、2分近く遅れてました。

これは、サガンの調子が悪いってことなのか、それとも今日は登れるスプリンターの日じゃなくって、そこそこの山岳系選手のステージだったってことなのかな……。
でも、サガンはツールの2級山岳ならけっこうかるがる山岳系の選手についていくから、やっぱり調子が悪いということなのでしょう。


残り13km。
まだまだスカイがひいています。カストロビエホががんがん行こうぜモードです。
アスタナがけっこう前にでてきました。


残り9km。
がんがんスカイがスピードを上げている中、バーレーンメリダのエース、ニバリが遅れます。
えええ!!ちょ、え、なんで!!?

残り6.5km。
ニバリ、先頭集団と25秒の差をつけられています。
初日のこの3級山岳で遅れるってことは、ニバリもあんまり調子よくない……ってことなのでしょうか。


残り6km
スカイはここまで集団牽引しつづけていたカストロビエホが離脱していきました。
そして、今度はモビスターが先頭にでて引き始めます。
ニバリが遅れたことで、総合優勝を狙うチームが、ここで一気にタイム差をつけてにかかりはじめたのでしょうか。
……っていうか、このレース展開、総合争いのチームが前でどんぱちはじめてるよね!?
え、今日総合の日だったの!?


残り3kmをきって、ぽろぽろ遅れていく選手が増える中、バーレーンメリダのゴルカ・イサギレも遅れていきます。
ぬうう!!バーレーンメリダどうした!?

今度はスカイの引きに戻って、プッチョが引き、続いて同じくスカイ、ゲオゲガンハートの引きにかわります。


残り1.7km。
ロットNLのエース、クライスバイクが先頭に出た!!!
スカイがチェックして追いついたところで、今度はクイックステップのローレンス・デプルスが一人飛び出す!
デプルスが後ろを振り返り、即座に集団で反応する選手がいないのを確認すると、そのまま一人でスピードをあげた!!

デプルス、単独先頭!この状態で、残り1km地点を通過!
メイン集団では、クライスバイクが追って一瞬引いたあと、牽制が入ります。
が、そこで出てきたのがバルベルデ!!集団の先頭になって差をつめる。
その後ろについたのがクヴィアトコウスキー。
そしてバルベルデがデプルスを抜いた!
残り300m!!
すぐさまその後ろから、クヴィアトコウスキーがバルベルデを抜いて先頭に躍り出る!

そして最後のカーブを曲がった!
クヴィアト、その後ろにぴったりついているバルベルデ!!
そのままクヴィアトコウスキーの左手側からあがってくる!
並び、そして、抜いてフィニッシュ!!
モビスターのアレハンドロ・バルベルデ、ステージ優勝!!
ごめん笑った!!わらっちゃったよバルベルデ
今日このコースレイアウトで、登れるスプリンターじゃなくって総合系の争いか!?ってなって、そしてそこで勝っちゃうバルベルデに笑ってしまった!
やっぱり強いやバルベルデ!振り向けばそこにいるバルベルデ


そんでもってスカイのクヴィアトコウスキーが2位。昨日の個人TTステージに続いての2位。
すごいんだけど、悔しいだろうなあ……。
3位がトップ2人から3秒遅れて、ローレンス・デプルスでした。
デプルスも惜しかった!あの抜け出しは、その後の後方の牽制も相まって、このまま行けるんじゃないかってはらはらしたよ!
4位がサンウェブのウィルコ・ケルデルマン、5位がロットNLユンボジョージ・ベネットでした。


そんでもって総合成績。
1位のマイヨ・ロホは、チーム・スカイのミカル・クヴィアトコウスキー!
2位が、14秒差で、モビスターのアレハンドロ・バルベルデ
3位が、25秒差で、サンウェブのウィルコ・ケルデルマン。
4位は今日がんばったクイックステップ・フロアーズのローレンス・デプルス。28秒差。
5位は、バーレーンメリダのヨン・イサギーレで、30秒差!よかった、バーレーン、前に残っていた総合系の選手がいた。


ポイント賞のマイヨ・プントスもスカイのクヴィアトコウスキー!
山岳賞マイヨ・モンターニャは、コフィディスのルイス・マテマルドネス!敢闘賞もマテマルドネスがとりました!
そんでもって、複合賞のマイヨ・コンビナータ!
ブエルタは、新人賞ジャージがなくって、かわりに山も平坦も総合も全部いいねって人をたたえる、複合賞があるのですね!
これは!

…………。

えっと。

この賞って、総合順位とポイント賞の順位と山岳賞の順位を足して、一番その合計値が小さい人がとるのですけれど。
そして、それでいうとクヴィアトコウスキーがとるはずなのですけれど。

なぜかバルベルデが笑顔で白いジャージを着ているよ。


まあ。
いっか。
ブエルタだし。


そして明日は、序盤に1級山岳がある中級山岳ステージ!!

最後平坦区間続いてフィニッシュだし、インタビューでクヴィアトも明日は平坦とか言ってたから、スプリンターの争いになる気がするんだけども、今日がまさかの総合争いになったので、もはや今年のブエルタの展開は私の経験値では測れない気がします。

先が読めない!ブエルタだもん!
よきかなよきかな。

ツール・ド・フランス 2018 第21ステージ 最終日

とうとう今年のツール・ド・フランスも終わり。
シャンゼリゼの最終ステージ。
最後のスプリントステージ。
ガビリアもフルーネウェーヘンもキッテルもグライペルカヴェンディッシュもいないシャンゼリゼのスプリントステージ。
…………ちょっと悲しい。


そして、今日大きなニュースが一つ。
ディレクトエネルジーシルヴァン・シャヴァネルが、今シーズン限りでの引退を表明。
つまり、今日が、ラストツール。


いつものように、和やかにみんなで談笑しながら、パレードランを続ける選手たち。

そして、シャンゼリゼに来た時には、一人、シャバネルが飛び出しました。
パリのみなさまに、最後のツールのご挨拶。
切ないね。
けれど、キャリアの最後のツールで、ちゃんとこういう機会があるくらいまで実力があった選手ってことだから、素敵なことだね。


一週目のフィニッシュポイントのところで、集団がスピードをあげて、本当の逃げが成立しました。
残り1周を切ったくらいで、全員吸収。

このままスプリントまで集団で行くのかと思いきや、残り2.5kmでUAEのマルカートがアタック!
クイックスッテプのランパルトとそしてボーラのダニエル・オスが、それをおいかけていく。すぐに下がってしまうマルカート。
先頭は、ランパルトとオスの二人に。
残り1.3kmでランパルトが単独アタック!!

メイン集団はエフデジの引きだったけれど、トレック・セガフレードの引きに代わりぐんぐん差が詰められていきます。
しかし、残り200mで発射されたスプリンター陣に吸収。
最初に先頭に出たのはデゲンコルブ。
しかし、その左手側から、ぐんぐんスピードをあげていったのが、UAEのクリストフ!!
そしてデゲンコルブの右手側から、エフデジのデマールもあがってくる。

だけど、徐々にクリストフがじわじわと前に出て行く……!
ツール最後のシャンゼリゼステージ、勝ったのは、UAEのアレクサンドル・クリストフ!

2位がトレック・セガフレードのジョン・デゲンコルブ。
3位がグルパマ・エフデジのアレクシー・デマール。

たくさんのスプリンターがいなくなってしまった今回のツールだけれど、こうしてみるとやっぱり普段からスプリンターとして名前があがる選手たちが上位に入りましたね。
クリストフおめでとう!!!

しかしランパルトがそのまま独走勝利しちゃうのかと、結構最後の最後までどぎまぎする展開でした。


そして。これで全ての賞が決まりました。


マイヨ・ジョーヌ(総合優勝) ゲラント・トーマス(チーム・スカイ) 
総合2位 トム・デュムラン(チーム・サンウェブ)
総合3位 クリストファー・フルーム(チーム・スカイ)
マイヨ・ヴェール(ポイント賞) ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)
マイヨ・ブラン・アポワ・ルージュ(山岳賞) ジュリアン・アラフィリップ(クイックステップ・フロアーズ)
マイヨ・ブラン(新人賞) ピエール・ラトゥール(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル)
総合敢闘賞 ダニエル・マーティンUAEチームエミレーツ

終わってしまったねー!!
全体を通して一番印象に残っているのは、連日のアラフィリップの無敵スター状態ですかね。
アラフィリップ、パンチャーだけれど山もかなり強い方の選手、とは思っていたけれど、ツールで山岳賞ジャージを守れるほどとは思ってなかったです。
あと、第9ステージでのデゲンコルブの勝利かな。
あれは、ちょっと思い出しても、泣く。
自分の口で「みんなもう自分のことを、もう終わりだ、前のようには戻れないと言っていた」っていうのが、過酷な状況をそれでもくじけずに頑張ってきたのがわかって、本当によかったって思った。

そして、ゲラント・トーマスの総合優勝
チームとしても、個人としても強かった。
本当におめでとう!


さあ、ちょっと休んだら、今度はブエルタだ!
モビスターは、またキンタナ、バルベルデ、ランダの3人が出るそうですよ!

スカイはどうするんだろう……。
フルームか、ゲラントか、まさかベルナルをエースに……!いやさすがに早すぎるか。

しばらくは、ブエルタに思いを馳せつつも、ツールロスと戦う日々が続くのでしょう。
とりあえずは、ブエルタを満足に見られるように、体調を整えなければ!
ツールを見守ったみなさまも、お疲れ様でした。

おやすみなさい!!

ツール・ド・フランス 2018 第20ステージ

先日の17ステージが終わって怪我をしたサガンは、そのまま次の18ステージを耐えて走り続け8位に入り、
その翌日の19ステージではアラフィリップが山岳賞ジャージを確定させ、総合ではゲラント・トーマスがさらに2位以下とのリードを広げてついにフルームが暫定4位になってしまった今日この頃、みなさまどのようなお気持ちで今日のタイムトライアルを迎えられましたでしょうか。


私はとりあえず、「ボドナール今年もがんばれ!」って気持ちでした。

ボーラ・ハンスグローエのマチェイ・ボドナールは、ポーランドのTTチャンピオンで、昨年のツールのITTのステージ優勝者です。
好きな選手です。
どのくらい好きかというと、勝手にボドナールの応援グッズを作ろうかといろいろ考えているくらいに好きです。

ステージレースの初日以外の個人タイムトライアルは、基本的に総合順位の低い順に走ります。
ボドナールは、かなり始めの方のスタートでした。

残念なことに、今日のステージ天候は雨模様。
レース始まっても若干降っていたのか、ときおりカメラのレンズを拭う姿が映っていました。

ちょうどボドナールが走っているあたりで雨がやみはじめたのか、濡れた路面がところどころ乾き始めている様子が映っていました。

ボドナールは一瞬だけ暫定一位になるのですが、そのすぐあとにフィニッシュしたミッチェルトン・スコットのヘップバーンが2分以上タイムを塗り替え、そのままずーっとずーっと暫定1位に君臨し続けます。

スカイのカストロビエホがかなり健闘しましたが、それでも8秒差の暫定2位。
そのうち、また雨が降ってきました。

雨がふると、路面が滑るし視界は悪くなるしで、タイムトライアルは不利になります。
これは、ヘップバーンがかなり有利……!?

と、思ったら、ここで現れたモビスターのソレル!

表示上は、0.05秒ヘップバーンのタイムを上回り、トップに立ちます。
ソレル!TTもこんなに強かったのか!
スペイン総合系の期待の星!

が、そのあとしばらくして、やっぱり同タイムでヘップバーンの方が早かったってことになりました。
計測ミス?よくわからない。


けれど、それを2人のタイムを、圧倒的にそれを抜いた若手が現れた!

サンウェブのソーレン・クラークアンデルセン!23歳!
31秒上回る圧倒的なタイム!!

が、ベテランも負けてはいない。
やっぱり来たぜ、スカイのクウィアトコウスキー!!
1秒クラークアンデルセンのタイムを上回り、暫定1位に!!
毎日毎日あんだけスカイを牽引しておいて、個人TTでこれだけできるってすごい!!

しかし。
やっぱり本日の注目は総合系。
だって山のTTって言って過言じゃないステージだもの!

ユンゲルス、ザカリンなど、総合系の選手が次々と中間計測でトップタイムを叩き出す中、
やっぱりここにきて輝きだしたよね、フルーム!!

3位のログリッチェと4位のフルームで13秒差なのに、全長31kmのTT ステージの、13km地点にある第1計測で、すでに30秒ログリッチェがフルームよりも遅いタイムという事実!

ってか、デュムランよりもフルームの方が、中間計測のタイムが速いぞ。
って思ったら、ゲラント・トーマスが一番第一中間計測のタイムが速い!!!!
第一中間計測2位のフルームよりも、14秒速い。


……おー。(←もはや言葉にならない)


が、クウィアトコウスキーは後半がんばったのか、中間では勝っていたユンゲルスもザカリンも、フィニッシュ地点でのクウィアトのタイムは抜けません!

そんでもって、第二計測!!
ここもトップタイムはゲラント・トーマス!
2位通過のフルームより、12秒速い。3位通過ののデュムランよりは14秒。
んー。ちょっっっっとだけ、トーマスのペースが落ちている?


そしてフィニッシュ。
まずはフルーム、クウィアトのタイムより、51秒速いタイムでフィニッシュ!!

続いてログリッチェ。
フルームよりも、1分14秒遅いタイム。
この時点で、フルームの総合3位以上は決定。

そしてデュムランがすぐにやってくる!
で、タイム表示が、1秒フルームよりも遅い感じで入った気がしたけれど、
表示はデュムランが1位と出ている。


え、どっち?
フルームかデュムランか、どっちかのタイム表示がまちがっている?

混乱が治らない中、ゲラントがフィニッシュラインにやってくる!
それをホットシートから見守る、フルームとデュムラン!


…………え、ふたり!!?

どっちかわからないのでとりあえず二人ともいる感じ。
なんだこの映像。

爆笑しているうちに、トーマスがフィニッシュしてしまいました。
タイム的には、もう総合優勝はなさそうなタイム。
あ、えっと、でもこれでスカイのゲラント・トーマスのツール・ド・フランス総合優勝確定だ!!


そんでもって、結局このステージを勝ったのは、デュムランだったことが判明!!
サンウェブのトム・デュムラン、ステージ優勝おめでとう!
ものすっごい笑顔でインタビューに答えていて、もう総合優勝は今日の時点で念頭に入れてなかったんだなって勝手に思いました。
1秒差で、スカイのクリストファー・フルームが2位。
3位が14秒差のゲラント・トーマスでした。


そして、最終的な総合順位。

1位、チームスカイのゲラント・トーマス!!
フィニッシュして、ものすっごく、すっっっごく嬉しそうにしていて、なんか私はちょっとほっとしました。
たぶん、今まで、トーマスが微妙に嬉しそうじゃなかったから。

おめでとう、ゲラント・トーマス。
そういえば、昨年のツールの総合優勝を、私はトーマスだと予想していたのを思い出した。

そして、2位は、サンウェブのトム・デュムラン!1分51秒差。
惜しかったよね!なんというか!
スカイというチームに負けたという感じがします。
でも、それがまたサイクルロードレースの戦い方だなと思います。

3位は、今日逆転して表彰台に入ってきた、スカイのクリストファー・フルーム!2分24秒。
今年はもう、ずっとフルームの成績に私の感情は振り回されている気がします。
ジロのときから、もうだめだーって思ったら勝って、絶対なんとかやってくれると思ったら調子悪くなっちゃって、昨日のステージでもうフルームは総合表彰台には登れないやって思ったら、ログリッチェ逆転して戻って来た。なんだよ!スターか!知ってるけど!


そのほかの賞も確定。
ポイント賞は、ボーラ・ハンスグローエのペーター・サガン
山岳賞は、クイックステップ・フロアーズのジュリアン・アラフィリップ。
新人賞は、アーゼードゥーゼル・ラモンディエルのピエール・ラトゥール。

そして、今日、今年のツール全体を通しての総合敢闘賞が決まりました。
UAEダニエル・マーティン
おお!そう来たか!!って感じでした。
おめでとう、マーティン!!


これで、明日のステージ勝利をのぞいて、今年のツールが決まりました。
ゲラント・トーマスは、インタビューで最後言葉が出なくなって泣いてました。


あのね。
私、悪い子だからね。
今日まで、すごい複雑だったのよ!ゲラントがんばれって、素直に思えなかったの!

トーマスの優勝に曇りはないのさ!!トーマスは強いのさ!
だけど、フルームの今年のジロを見ているから、今年フルームが突然弱くなったわけじゃないってわかってるから、なんかこの状況を、うまく飲み込めなかったのさ!

もしもね、ゲラント・トーマスがマイヨ・ジョーヌを着てなかったら、どっか調子のいいステージで、チームスカイは、ジロのときみたいなフルームの前人未到の長距離アタック作戦をまたやってたと思うのです。
それが成功したかはわからないけれど、トーマスっていう、もう一人のエースが生まれたことで、フルームに一か八かをかけることは、スカイはできなくなったのです。

でも私は、別にフルームが勝つ負けるとかはどうでもよくて、
ただただ、初日にフルームが遅れた時点で、フルームがまたあの一か八かの戦いをツールで挑むことを期待して見てたから、そのチャンスがないツールになると思ってなかったから、なんか、「あれ?」って思ってしまったのですよ。


それに、レースが進むにつれて、正直個々の力でいったら、デュムランが一番今年のツールでは強いんじゃないの?って感覚があったから。
あくまでも感覚ね。
アシストの差とか考えた時に、デュムランがこの立ち位置にいるのはすごいことだなって思ったから。

だから、なんか、いろいろ複雑なツールになってたんだけれど。


だけど、ゲラント・トーマスの今日の喜んだ顔を見て、トーマスはものすっごく戦ってたんだなって思いました。

レースで戦うのはもちろんだけど、「フルームとどうなんだよ?」って毎日毎日手をかえ品をかえて質問されて、絶対絶対マイヨ・ジョーヌは欲しかっただろうけれど、でもエースとして一緒に戦ってきたフルームのことも、きっとずっと見てて、フルームの気持ちもわかってて、チームの雰囲気も守らなきゃいけなくて、フルームのこともまもらなくちゃいけなくて、だけどほかのチームにマイヨ・ジョーヌを渡すわけにもいかない。

一番複雑で大変だったのは、この立場にたって、毎日毎日飄々とかわし続けて来たトーマスだったんだってやっとわかりました。
だから今日、私は心のそこから、ゲラント・トーマスにおめでとうって言えるなって思いました。


おめでとう、ゲラント・トーマス。
どのチームのどの選手も、それぞれ一生懸命がんばったと思うけれど、
あなたがきっと、一番いろんなところでがんばった!

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