コロロン 〜孤独な自転車レース好き〜

2015年2月まで「ツール・ド・フランス」を「ロマンス街道ツアー」みたいな人気旅行企画と勘違いするくらいロードレースに興味がなかった筆者が、一瞬ではハマった自転車レースのことや自転車にまつわる日々を記すブログ(注:私はレース走りません)

ツール・ド・フランス 2018 第9ステージ

今日わかったこと。

私が好きなのは、パリ〜ルーベであって、石畳だからいいというものではない。


今日ね、すっごく、ものすっっごくたのしみにしていたの!!
一年に二回パリ〜ルーベみられるようなもんじゃんって思っていたの!!

でもね!!でもね!!!!
中野さんや雨澤選手の解説を聞いていて気づいたのですが、石畳っていうのは、適正があるのですよ。
大柄で、体重があって、筋肉の力でいろんなものをねじ伏せながら走れる選手向けなのです。

パリ〜ルーベっていうのは、そういう選手たちがあつまった中で、かけひきがあったりさらにそこを圧倒的な独走力とかで勝っちゃうのが好きなのですよ。
でも、ステージレースで一つ、パリ〜ルーベみたいなステージにしちゃうとね、全然石畳適正がない選手がいっぱい走ることになるわけでね。

次々に位置どりに失敗したり石畳に弾かたりして、転んでは怪我して走って転んでは怪我してリタイアしての繰り返し……。


こんなカタストロフ的な展開をツールに望んでいたわけじゃないよ。
つらい。


そして。
なんということでしょう。

本日、リッチー・ポートが、落車でリタイアしました。
石畳区間が始まる前、レース序盤に集団落車があり、鎖骨をやってしまったのか、そのままリタイア。


その後も、今日は総合勢を中心に、
これでもか!これでもか!!えいえい!!とばかりに、軒並み片っ端から次から次へとことごとく落車していきました。

ちがうー!!!
私が求めているツールのスペクタクルは、こういうことではないのだー!!

誰が逃げたとかアタックした、よりも
誰が転んだ立てるか大丈夫か追いつけるか、
誰が止まったメカがトラブルか戻れるか、
ばっかり。


もはや誰が転んでないかを数えた方が早いのか?みたいになってて、もう誰がアタックしても気にせずに見ていたら、
気づいたときには、BMCのグレッグ・ヴァンアーヴェルマートとクイックステップ・フロアーズのイヴ・ランパルトと、そんでもってトレック・セガフレードのジョン・デゲンコルブが逃げていました。

……デゲンコルブが、ルーベのステージで、最後の最後に先頭のグループに、いる……。

デゲンコルブは、2015年のパリ〜ルーベで優勝しています。
けれど、2016年の1月に交通事故にあって大怪我を負い、それから一度も大きな舞台で勝てたことがありません。


デゲンコルブ……。
そうだよ。今日だよ。
今日はデゲンコルブの日だよ。

ツールで、ルーベだ!ジョン・デゲンコルブの復活として、これ以上ふさわしい舞台はないよ!!
勝って!!
勝ってほしいよデゲンコルブ!!!

ここまで誰かに肩入れしてみることあんまりないのですが、この3人の逃げが成立したときから、とにかくデゲンコルブ勝ってくれって祈ってました。

この3人の後続の集団にサガンとかがいるのですが、サガン以外の選手がなかなか積極的に追おうとしないため、追走もなかなかうまくいきません。


そして。この3人の先頭グループのまま、フィニッシュへの距離が1kmを切りました。

この時点で先頭はデゲンコルブ。
しかし、そこから後続の2人が、先頭交代をしようとしません。
先頭はデゲンコルブ。後ろに、ヴァンアーヴェルマート。最後尾がランパルト。

デゲンコルブが先頭のまま、じりじりとフィニッシュが近づいてきます。
10mごとに後ろを振り向いて確認するデゲンコルブ。

そのまま、じわり、じわりとスピードがあがり、残り200mで、デゲンコルブがほぼ後ろを向いた状態からのスプリントを開始!

それからほぼ同時に3人ともスピードをあげてスプリントに!

しかし、この3人の順番がかわらない……!
そのまま、フィニッシュラインに入ってくる……!!
そして、デゲンコルブが全力で両手の拳を天につきあげた!!

トレック・セガフレードのジョン・デゲンコルブ、ステージ優勝!!


やぁぁったぁぁぁぁぁぁ!!!!
おめでとうデゲンコルブ!!!本当に本当にほんっとうに良かった。


そのあとに、デゲンコルブのステージ勝利のインタビューがあったのですが、デゲンコルブが泣きながら紡ぐ言葉に、私ももらい泣きしてしまいました。
よかった。デゲンコルブが勝ててよかった。

ただ、ところどころ私の英語力では意味がわからないところがあって、デリケードなところなので、ここに私の意訳を載せるのはやめます。
明日どっかでこのインタビューの正確な日本語訳を確認してください。


ちなみに、4賞ジャージはかわらず、
総合リーダー BMCのグレッグ・ヴァンアーヴェルマート
ポイント賞 ボーラ・ハンスグローエのペーター・サガン
山岳賞 トレック・セガフレードのトームス・スクウィンシュ
新人賞 サンウェブのソーレン・クラークアンデルセン
のままでした。


いろいろな選手がいろんなタイミングで転んだので、総合の選手たちの順位は昨日までとはまた変わって、しっちゃかめっちゃかになりました。
それはまた休息日あけて10ステージ終わるときに、整理しようと思います。


なにはともあれ、
デゲンコルブおめでとう!!!!
Congratulations! John Degenkolb!!

ツール・ド・フランス 2018 第6ステージ

今日は、中級山岳ステージ、かな?
スプリンターが勝てる坂ではなく、でも総合がガチガチでタイム差つけられるわけじゃなさそうな、そういうステージです。

本日も逃げはプロコンの選手のみ。

最後の20kmに、3級山岳ミュール・ド・ブルターニュが二回くるので、ここでどうせ吸収されるから逃げ切りがない、という感じでしょうか。

てっきり今日は、ロット・ソウダルのトマス・デヘントの逃げが見られるかなと思っていたのですが、逃げませんでしたね。
むう。まだか。



さてさて。

残り100kmくらいで、いきなりクイックステップが「横風ちゃぁぁぁぁんす!!!」とばかりにいきなり先攻しかけたり、それがいつまでたっても終わらずに、引き離されたロットNLとかが後ろで一生懸命おいかけなくっちゃいけなくなったりとかいろいろありましたが、
概ね、今日の勝負としては、後半20kmに集約されました。


1回目のミュール・ド・ブルターニュで、ほとんどのスプリンターがちぎれていきました。
逃げで、最後の最後まで粘ってにげていたのは、ディレクトエネルジーのファビアン・グルリエ。
メイン集団がすぐそばに迫っていて、この三級山岳ポイントの直前で吸収されました。


本日山岳ジャージを着ている、トレック・セガフレードのトームス・スクウィンシュが山岳ポイントをとったあと、
それに乗っかるような形でミッチェルトン・スコットのジャック・バウアーが飛び出し、そのまま一人で逃げ始めます。

バウワーは下りが絶好調で、70km超えるスピードで走っています。

残り10kmで、タイム差が20秒。

残り8km。
タイム差は12秒まで縮まりました。
メイン集団は、ボーラ・ハンスグローエが引いています。
今日はサガンで勝負ということか!!
サガンはね!2級山岳くらいまでなら、余裕でクライマーたちと逃げたりしちゃうこともあるパンチャーだからね!
書いてて、それはパンチャーか?とかおもったけど、サガンだからね!!


と、残り5.8km。
ここで突然、トム・デュムランがパンク!!
カニックを待ってなんとか前輪を交換して、そのままデュムランは走りだしました。
でも、結構ここで時間がとられてしまった……!

残り4km。
ボーラ・ハンスグローエが先頭を引く集団に、バウワーが吸収されました!
今度は先頭がボーラからスカイに切り替わります。クウィアトコウスキーが先頭です。

総合でライバルになるであろうデュムランがパンクで遅れてるから、引き離す作戦か!?


残り2km。
集団は、道路の右端にディメンションデータのトレイン、左端にスカイのトレイン。
オスのクワガタみたいな形になってる!!

デュムランは30秒後方!!

残り1.5km
ボーラがまた集団の先頭に出て来ました。
と、ここでいきなり集団前方にその姿をあらわれたのは、クイックステップのアラフィリップ!
どこに隠れてたんだ!!?

先頭がダニエル・オス、その後ろにアラフィリップ、アスタナのフライレがその後ろに続きます!!


残り1.2km。
ここで先頭に踊り出たのはBMCのエース、リッチー・ポート!!
それをぬいたのは、UAEのダニエルマーティン!!マーティン!!いつもいいとこでアタックするマーティン!!

残り1km!
マーティンが先頭!
それをおいかける、メイン集団!アダム・イェーツ、続いてポート、ゲラント・トーマス!

ここでバルデが遅れました!!メカトラ!!?


残り700m。
まだマーティンが一人単独で走っています!

残り500m!
いけそうだぞ、マーティン!!
と思ったところで、コース左側から単独で集団から抜け出し、みるみる近づいてくる選手が。

アーゼードゥーゼルのラトゥール!!!


マーティンもスピードは落ちていない。
が、ラトゥールがはやい、どんどん差がつまってきます!


残り150m!
後ろを振り返るマーティン!

近くラトゥール!せまるメイン集団!
でも、ここまできても、まだマーティンの勢いはおちない!!

残り100mで、もう一度後ろを確認したマーティン。
それから今度は正面をむいて、数回ペダルを漕いだあと、大きく右手をつきあげました……!
UAEダニエル・マーティン、ステージ優勝!!!


わーい!!わーい!!マーティンが報われたー!!!
うれしいー!!

マーティンは、私がレース見ていて「……総合、そろそろ誰かうごかないかな」とか思うと必ずアタックしてくれる選手なので、いつだって彼がいることで総合争いが面白くなるって思っていた選手です。
ただ、なかなかそのアタックが、あんまり勝利に結びつくことがなくって。

そしたら!!今日、勝った!!!嬉しい!!!


2位は、アージェードゥゼール・ラ・モンディアルのピエール・ラトゥール。
惜しかった。あの追い上げは見事でした!!

3位は、やっぱり来ていたこの人!モビスターのアレハンドロ・バルベルデ
4位は、いまいち調子がでていない様子が垣間見える、ジュリアン・アラフィリップでした。ちょっと残念。



総合勢でいうと……。
何人か遅れていますね。
メカトラだった、バルデやデュムランは仕方ないとして、
フルームが、バルベルデのいたメイン集団から5秒、リゴベルト・ウランが8秒。
微々たるものですが、どうしたのかな。
ちなみに同様に比べると、バルデは28秒、デュムランは50秒遅れました。
それに加えて、デュムランはパンクで遅れたときにチームカーを風除けにして走ったということで、さらに20秒のペナルティを受けるようです。

気を取り直して、4賞ジャージはこちら。

総合リーダー BMCのグレッグ・ヴァンアーヴェルマート
ポイント賞 ボーラ・ハンスグローエのペーター・サガン
山岳賞 トレック・セガフレードのトームス・スクウィンシュ
新人賞 サンウェブのソーレン・クラークアンデルセン

今日は総合も動くかと思っていたのですが、そのままアーヴェルマートがキープしました!


ちなみに、私がなんとなく気にしている総合勢の現時点の総合順位と、1位のアーヴェルマートとのタイム差は、第6ステージ終了時点でこんなとこ。

7位リゴベルト・ウラン(EFドラパック)45秒差
8位アレハンドロ・バルベルデ(モビスター)51秒差
11位リッチー・ポート(BMC)53秒差
14位クリス・フルーム(スカイ)1分2秒差
16位ヴィンセント・ニバリ(バーレーンメリダ)1分8秒差
19位トム・デュムラン(サンウェブ)1分23秒差
27位ナイロ・キンタナ(モビスター)2分10秒差


んーむ。ちょっとキンタナが大変そう。
2分10秒のタイムがもう取り戻せないくらい大変なタイムってことじゃなくって、
モビスターってトリプルエースでだれがエースでもいい、みたいなところがあるから、今のところバルベルデが毎日とても好調なのが見て取れるので、このままだとエースとしては走れないかも。
第9ステージの石畳で、どれだけ耐えられるか。


明日はまたスプリントステージだから、総合は動かないかな。
明日は、もう誰も転びませんよーに!!

ツール・ド・フランス 2018 第4ステージ

今日は、風の強い平地の地です。
今日は、プロコン4人の逃げでした。

コフィディスのディミトリ・クライスと、アントニー・ぺレス
ディレクトエネルジーのジェローム・クザン
ワンティ・グループゴペールのギヨーム・ヴァンケイスブルク

うん、目立つための逃げだなって思いました。
平坦ステージなので、まあ残り20kmくらいでつかまるのだろうなーと思って見ていました。


なのに。

残り25kmで、まだ2分30秒近くのタイム差。
……およよ?この時点でこのタイム差は予想外です。
ガビリアを擁するクイックステップが焦り出しているのがわかります。


13km。
逃げと集団のタイム差は1分半。

このペースだと。
ギリギリ逃げ切れる……?


残り10kmで、タイム差は1分7秒。



よく言うのですよ。
平坦で、逃げを捕まえるのに必要な時間。
10km、1分が基準って。


えええええ!!?
ツールの序盤の平坦ステージで、逃げ切りありうる!!?
しかもプロコンの選手!!


さっきまでクイックステップがひいていましたが、今度はボーラが先頭を引始めました。
ディメンションデータも集団前方にあがってきています。


残り6km。
タイム差44秒。


残り5km。
ここでメイン集団で大きな落車!集団全体の、半分よりちょっと前から、たくさんの選手が巻き込まれて、倒れていきます。
これにウランが巻き込まれた!!また、この落車で、アーゼードゥーゼルのアクセル・ドモンが怪我でリタイア。
この集団落車の影響により、集団の牽引のスピードが大きく衰えました。

残り3.5kmでタイム差は27秒!

残り3.1km。
ウラン、ぎりぎり集団の最後尾に辿りつきました。

メイン集団は、スカイがひきだした!!
ってことは、総合で誰かが遅れている!!?


残り2.2km タイム差15秒!


残り2km タイム差は10秒!!
もう集団は位置どり合戦を開始した!

残り1.5km
もうすぐ後ろまでせまるメイン集団。
そのとき、逃げ4人の中から、ヴァンケイスブルクが一人で前ににげたあ!
3人はあきらめた!!

残り1.2kmで、諦めた3人が集団に吸収されていきます。
集団前方では、アシストの選手が位置どりをしつつ、自分たちのエースがどこにいるかの確認をはじめています。

残り1kmで、ヴァンケイスブルクもついに吸収!!

さあ、あとは集団内でのスプリントです。
まだ若干、先ほどの落車の混乱から抜けきれないようなざわついた集団ではあるものの、みぎいったりひだりいったりしながらほぼ前方に集まった選手たちが、スプリントのきっかけやタイミングをはかっています。

そんな中、集団の向かって右側から伸びてきたのが、クイックステップのリケーゼ!!
ギリギリまでリケーゼがガビリアのための牽引を行なっている最中、残り300mで先にコースのど真ん中でロット・ソウダルのアンドレ・グライペルがスプリントを開始しました!
残り200m、リケーゼの牽引で一番きれいな形でスプリントを開始したガビリア!
しかし、グライペルの方が勢いがある!!ちょっとだけグライペルが前にでた!?
しかしガビリアも負けじとくらいつく。

すると、ここで、グライペルの後ろを陣取っていたサガンが、グライペルの右手側からぐぐぐっ!と前にでた!!

3人並んだままフィニッシュ!!

サガン!?グライペル!?ガビリア!!?誰がとった!!!?


前から見るとはっきりわかりませんでしたが、上空からの映像では明らかに一人の選手が先にフィニッシュラインを通過していました。
クイックステップ・フロアーズのフェルナンド・ガビリア、ステージ優勝!
今年のツール2勝目です!
2位は、ボーラ・ハンスグローエのペーター・サガン
ロット・ソウダルのアンドレ・グライペルは、3位でした。


4賞ジャージはなにも動かず!!
総合リーダー BMCのグレッグ・ヴァンアーヴェルマート。
ポイント賞 ボーラ・ハンスグローエのペーター・サガン
山岳賞 ワンティ・グループゴペールのディオン・スミス。
新人賞 サンウェブのソーレン・クラークアンデルセン

そして、敢闘賞は、本日逃げていた4人の選手の中、地元のディレクトエネルジーのジェローム・クザンがとりました。


結果だけを見ると、予想された通りのスプリントステージだったのですが、
残り2kmくらいになるまで、逃げ切りもあり得る、とハラハラしながら見ていました。
面白かった!


ただ、ほぼ毎日落車が発生しているのが、見ていてちょっと辛いです。
なんで今年はこんなに落車が多いのだろう。全体的に、道が狭いところが多いコースなのかなあ……。
パリ〜ルーベ好きとしては、第9ステージの石畳とかとても楽しみだったのですが、これだけ毎日落車が続く中で石畳なんか走ったらどうなるのか若干不安です……。

ツール・ド・フランス 2018 第3ステージ

本日はTTT !
チームタイムトライアルです!!
今日は感想だけ。


BMCが速かった…………!!!
正直私は、今日からスカイの攻撃が始まる……!!みたいに思っていたのですが、そしてそれも決して間違ってはなかったのですが、それよりももっとすごかったのはBMC!
スカイもシャチの隊列組んでとっても速かったのですが、BMCはそれを上回って速かった!!!

スカイが2位で、クイックステップも頑張っていたけれど、最終的には3位でした。

一番手に出走していたミッチェルトン・スコットが4位。
デュムランがいるサンウェブは5位でした。


ちなみにBMCからサンウェブまでのタイム差は、11秒。
35.5km走って11秒差で5チーム。
こう考えると、この5チームはTTTの力としては、拮抗しているのだね。



そんでもって今日、マイヨ・ジョーヌを着ていたボーラ・ハンスグローエのペーター・サガンは、そもそも自分のチームの残り4人のメンバーに入れず。
というか、今日結構登りがきつくて、軒並みスプリンターは途中で遅れていったのですよね。
あと、サガン中盤あたりでちょっと辛そうでした。

ただ、サガンのツールでの一番の目的は、ポイント賞ジャージのはずですので、今日遅れてしまってもそれほど問題ではありません。



逆に、今日大変なことになってしまったのは、アーゼードゥーゼルのロメン・バルデ。
フランス期待の星の総合優勝候補の選手なのですが、TTが苦手みたいなのですよね……。
チームはトップのBMCに比べて、1分15秒遅れのタイムとなってしまいました。

んーむ。厳しいなあ。

それと、キンタナ擁するモビスターも、BMCからは53秒遅れています。
またキンタナにタイム差がついてしまった感じ。


まあとにもかくにも、
本日のチームタイムトライアルを制したのは、BMCレーシングチーム!!
そんなレース結果をうけて、総合1位は本日ステージ優勝したBMCの中で、まだタイムを落とさずに着ていたこのかた。

総合リーダー BMCのグレッグ・ヴァンアーヴェルマート!!

おおー!よかったねアーヴェルマート!
BMCは仲よさそうで、表彰見ていてほっこりします。

そして、そのほかのジャージ。
ポイント賞はボーラ・ハンスグローエのペーター・サガンがそのまま。
山岳賞も、ワンティ・グループゴペールのディオン・スミスがそのままキープ。
新人賞は、ガビリアが遅れてしまったため、サンウェブのソーレン・クラークアンデルセンがとりました!


明日はまたまたスプリントステージに戻ります。
ただし、平地は平地でも風の強い平地!
小柄な総合系の選手ほど不利になりがちなコースです。

横風分断作戦、起きそうですね。
……キンタナ、大丈夫かな。


まあ、なにはともあれ。
今日は、大きな落車がなくてよかった!

ツール・ド・フランス 2018 第2ステージ

今日は第2ステージです。
レース序盤はアップダウンですが、後半はほぼ平坦ステージ。

これがもしも、グランツール後半の第3週目だったりすると、「最後のチャンスに賭けるぜ!!」とばかりに逃げる選手がいっぱいいたり、他のチームも「今日はおとなしくして明日の山に備えよう」と思う総合チームが増えたりして、逃げ切り勝利の可能性もあるような逃げ集団が成立したりするのですが、今日はまだ二日目。

よって、基本的なレース展開は、昨日とほぼ同じで、
①目立つための逃げが成立する
②注目はフィニッシュ手前10km〜20km
③総合系の選手は、タイム差を得ることでなく、遅れないこと、が重要になる
となる感じです。
それぷらす、昨日と同じ4級山岳がひとつあるので、
④今日4級山岳を1位通過して、今日山岳ジャージを着ているルダノワより先にフィニッシュして山岳ジャージをゲットする
という目的の選手もいるはずです。


そんなこんなで、レーススタート!
本日の逃げは3名。
地元ディレクトエネルジーシルヴァン・シャヴァネル
トレック・セガフレードのミヒャエル・ゴグル。
ワンティ・グループゴペールのディオン・スミス。

うーん。トレックかあ……。
ディレクトエネルジーとワンティは、プロコンチネンタルチームですが、トレック・セガフレードはワールドチームです。
要は、格上。
通常なら、今日のフィニッシュ地点のスプリントで十分勝負できるチームのはず。
……なのに、今日唯一逃げに入った……。


昨日、トレック・セガフレードのエーススプリンター、ジョン・デゲンコルブは、ラストのスプリントで位置どりはよかったのに、結局9位でした。
ステージ9位自体は確かにすごいのですが、あの位置にいててエーススプリンターが9位っていうのは、ちょっと力の差があるとか、調子が悪いという判断をされてもおかしくない結果な気がします。
……もしかして、デゲンコルブでのスプリントステージ勝利は難しいと見て、チームとして山岳ポイント奪取にシフトしたのだろうか。

トレックのエースはバウク・モレマですが、正直総合優勝争いは厳しいチームだと思います。
現実的に狙うなら、総合10位以内とか、もしくはあんまりイメージはないけれど山岳賞を狙うとか、そっち。
だからまあ、スプリントステージはチームとしては力を入れすぎず、他の目的にシフトしている……?

考えすぎかなあ……。
ただ単に、ゴグルが「今日調子いいから山岳賞チャレンジしてもいい?」みたいな話かもしれませんが。


が。
そういうしているうちにやってきた山岳ポイントは、ディオン・スミスがとりました。
そして、「もう山岳ポイント終わったからいいや」とばかりにスミスとゴグルは集団に戻って行きました。


そんなわけで。

残り約150km。
シルヴァン・シャヴァネルの一人旅、開始です。

まあ、地元だしね!沿道の地元ファンは喜ぶよ!
そして逃げ続ければ、きっと敢闘賞がとれるよ!!

で、このまま中間スプリントポイントくらいまではだらだらいくかと思われた、残り91kmくらいで、今大会初めてのリタイアが出ました。
トレック・セガフレードのツガブ・グルメイです。
原因は腹痛とのこと。
グルメイはクライマー。……モレマがアシストを一人失った形に……。


中間スプリントは、そのままシャヴァネルが1位通過。
プロトンは、サガンが1位、ガビリアが2位、3位通過がクリストフでした。

と、残り40kmをすぎたあたりで、メイン集団で落車!
なんとこの落車で、アスタナのルイスレオン・サンチェスがリタイア!!

うああ!ショック!
こんだけ下りゴールの多いグランツールだから、サンチェスの逃げ切りステージ勝利期待してたのに……。

そしてこれを皮切りにしたように、今度はアダム・イェーツが落車。アーゼードゥーゼルのディリエが落車。
大人数の大落車じゃなくて、単独とか数人の落車が多発しています。

なんでなんだろう。
確かに多少はスピードあがってるけれど、決して特筆するほどものすごい勢いなわけでも位置どりが始まっているわけでもないけど。
ただ、若干道が狭い間隔はある……。

そして残り14kmのところに、ボーナスタイムポイントが現れます。
おそらくここを基準にメイン集団はペースをあげて逃げの吸収をめざすはずなので、集団はここでシャバネルを吸収したいはず。
でも、シャバネルがこのポイントギリギリまで逃げ切りました!
ボーナスポイントの1位通過は、シャヴァネル!!

ボーナスタイムポイントをシャバネルが通過し終えるとすぐに、メイン集団が吸収します。

もうあっという間に残り10km。
だんだん前に出てくるスカイやモビスター。
今日のステージ勝利を狙っているわけではなく、落車しないための位置どりという感じです。

と、ここで、残り8km切って、カチューシャのマルセル・キッテルがパンク!!
今日のステージ狙っているはずなだけに、ちょっとこれは大変!
最初はなんとか追いつこうとしていた感じがありましたが、結局あきらめてしまったようです。

残り6kmくらいで、今度はまた落車!!
単独落車、ミッチェルトン・スコットのダーブリッジ!!
ただ、大きな怪我とかはなさそうです。


残り5kmを切って、集団を牽引するのはボーラ・ハンスグローエ。
グライペルを擁する、ロット・ソウダルも出てきました。

残り4km
先頭は今度はクイックステップが先頭に出てきて引き始めました!
グルパマ・エフデジも前の方に出てきています。

残り3km。
集団が頭だけ大きくて縦に長く伸びています。
今度はロット・ソウダルが先頭集団!負けじと先頭を取り返しにきたクイックステップ
あっという間に残り2km。
そして、この2kmの目印をすぎてすぐのところにあった、ほぼ90度のカーブで大きな集団落車が発生!!集団の先頭ではないけれど、結構前の方です!
ガビリアが巻き込まれました!!!マイケル・マシューズも巻き込まれています。


もはや先頭集団には15人くらいしか残っていません。
この中でのスプリントになります。

残っているスプリンターは、ペーター・サガングライペル、デマール、コロブレッリ、デゲンコルブあたりか!
クイックステップも数人残っているけれど、ガビリアいないからだれでいくのか……!

残り1kmを切って、先頭はロット・ソウダル!その後ろに続くボーラ・ハンスグローエ!!
そしてボーラが先頭にたちます!!
ボーラが離れ、続いて集団先頭はクイックステップ

そして残り200mで、デマールがスプリントをスタート!!後ろにサガン、続くコロブレッリ。
サガンがデマールを抜いて先頭に出ました!!
さらにコロブレッリが、サガンの左側から抜きにかかりますが、ギリギリ追いつかない!!


第2ステージのステージ優勝、ボーラ・ハンスグローエのペーター・サガン!!
2位が、バーレーンメリダのソンニ・コロブレッリ。惜しかった……!!
3位が、グルパマ・エフデジのアルノー・デマール。
4位以下も続々とスプリンターの名前が続きま…………。

……。

…………7位にバルベルデがいる。


グランツールで総合3位以内とかに入れる、モビスターのアレハンドロ・バルベルデが、スプリントステージで7位に入っている……。
相変わらず、どこにいても、何をしても強い選手ですね、バルベルデ

残り3kmを切っての落車だったので、救済措置がとられ、全員タイム差はつかないことになりました。
ただ、ステージで勝った分のボーナスタイムが計算されるので、
本日の4賞ジャージの結果はこちら。


総合リーダー ボーラ・ハンスグローエ ペーター・サガン
ポイント賞 ボーラ・ハンスグローエ ペーター・サガン
山岳賞 ワンティ・グループゴペール ディオン・スミス
新人賞 クイックステップ・フロアーズ フェルナンド・ガビリア


山岳賞のスミスは、山岳ポイントは昨日のルダノワと同じポイントしか持っていないのですが、総合順位がスミスの方が上だったので山岳賞をゲットしました。
そして、敢闘賞はもちろん本日一人で逃げまくった、ディレクトエネルジーシルヴァン・シャヴァネル!!

明日はチームTTです。
いよいよ、総合を狙う選手・チームが、動く日。

チームTTといえば、スカイ、クイックステップ、サンウェブ、BMCあたりが強いイメージがあります。
果たして、どうなるのか!!



あと、
ものすごく些細なことですが。

スカイのチームTTって、上からみると、シャチが先頭交代しているように見えるのかな……?(わくわく)

ツール・ド・フランス 2018 第1ステージ

ツール・ド・フランス初日。
第1ステージは、今年は平坦ステージです。

ツールの平坦ステージで抑えておけばいいポイントは基本的には3つ。
①逃げてもまず逃げきれないので、ほぼ目立つための逃げになる。
②見所の勝負は最後の10km〜20kmから。メイン集団が逃げの吸収と、フィニッシュのスプリントのための位置どりに本気を出す。
③総合優勝争いを狙っている選手は、他のライバルからタイムを奪うか、ではなくて、いかに遅れないか、が大事になる。

加えて今日は、レース初日ですので、
④今日逃げて山岳ポイントをとれば、山岳賞ジャージをゲットできる。

これだけ頭に入れておいて、さあ実際のレースはどうだったか!!


アクチュアルスタートと同時に、逃げが成立!!
逃げは3人。
3チームともプロコンチネンタルのチームです。

ディレクトエネルジーのジェローム・クザン。
ワンティ・グループゴペールのヨアン・オフレド。
フォルテュネオ・サムシックのケヴィン・ルダノワ。

中でも、クザンは地元のディレクトエネルジーなので、最初の中間スプリントはなんとなーくの流れで先頭通過!

ただ、その次の山岳ジャージがかかった4級山岳ポイントでは、クザンよりも一瞬早く仕掛けたルダノワが1位通過します。
これで、本日山岳賞ジャージをゲットできることが決まったルダノワは、そのままペースを落として集団吸収。

2人での逃げになります。

集団はだんだんとタイム差を縮め、吸収する準備に入っていきます。

が。
ここで続々とトラブルが発生。

まずは残り11km。
集団の中ほどの、左側にて集団落車!
何人もの選手がこの落車の影響で遅れてしまい、集団が大きく割れたのですが、
これに巻き込まれて、本日のステージ優勝争いに加わることが予想されていた、グルパマ・エフデジのアルノー・デマールが大幅に遅れました!!!

デマールはレース復帰して早々に、「今日はもうステージ争いにはからめない……」とスピードを緩めます。

残り9kmで、逃げの二人を集団が吸収すると、今度は残り8kmでまた落車!!
集団右手側!単独!!ベルナル!!?
チーム・スカイ、21歳のエガン・ベルナルが落車で遅れた!!
でも怪我はなかったのか、バイクのトラブルのみが伝えられ、集団から遅れたグループにて走る姿が確認できあmす。

残り5.5km。
今度は優勝候補筆頭の、スカイのクリストファー・フルームが落車!!
またもやプロトンの右側!カーブの外側で煽られるように、道路に転がり落ちました!

フルームもすぐにレースには復帰しますが、でも先頭集団からは遅れたグループになります!!


残り3.3kmで、今度はモビスターのナイロ・キンタナがパンクでストップ!!!
そのキンタナの前を、遅れたフルームグループが通過して行きました!!
モビスターは誰もアシストが待ってない……?
だって誰がエースか決めてないっていうチームだもんね。そうだね。無理だね。


残り1.5km。
フルームがいるグループは、先頭集団から49秒後方です!
集団の先頭はクイックステップフロアーズ。ほぼ1列棒状に集団が伸びています。
先頭からクイックステップクイックステップクイックステップ、ボーラ・ハンスグローエ、クイックステップクイックステップ

全力でガビリアを勝たせるためのクイックステップ・トレイン。に、一人サガンのためのボーラ。

そして、ついにクイックステップのガビリアが放たれた……!!
その真後ろについたのが、ボーラ・ハンスグローエのペーター・サガン

一人先頭を行くガビリア、背後からじりじりと迫り、ガビリアの右手側から抜きにかかろうとするサガン

でも追いつけない!!ガビリア強い!!


第1ステージのステージ優勝は、クイックステップ・フロアーズのフェルナンド・ガビリア!!


今日クイックステップは、スタートからこの勝利のためにほぼずっと集団を牽引してきたので、決まった!って感じです。
2位はボーラ・ハンスグローエのペーター・サガン
3位がカチューシャ・アルペシンのマルセル・キッテル


そして、この集団で多くの選手がタイム差なしでフィニッシュしていく中、フルームはこの集団から51秒遅れてゴールします。
他には、ミッチェルトン・スコットのエースであるアダム・イェーツや、BMCのエースであるリッチー・ポートも、フルームと同じ集団でフィニッシュしていきました。
そのさらに後ろからやってきたキンタナは、先頭集団から1分15秒遅れにてフィニッシュ。スカイの若手、ベルナルもキンタナと同じタイムです。

ざっとみて、今日は絶対に遅れちゃいけなかった総合順位争い(もしくは新人賞争い)に関わりそうな選手なのに、遅れてしまった感じの選手はこのくらいでしたかね……。
総合優勝争いをしそうな選手としてパッと名前があがる、ほかの各チームの総合エースの選手たちは、今日の目標である「怪我せずに先頭集団と同じタイムでフィニッシュ」をちゃんと達成した感じでした。



そんなこんなで。

本日の結果による、4賞ジャージはこちら!!
総合タイム1位、マイヨ・ジョーヌクイックステップ・フロアーズのフェルナンド・ガビリア!
ポイント賞、マイヨ・ヴェールもガビリア!
山岳賞、マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュはフォルテュネオ・サムシックのケヴィン・ルダノワ
新人賞、マイヨ・ブランはこれまたガビリア!
ガビリアって、まだ23歳なんだ……。

そんでもって敢闘賞は、逃げていたうちの一人。ワンティ・グループゴペールのヨアン・オフレドでした。


初日から落車が多いレースだったなあ……。
今日、レース始まって、アクチュアルスタート後のメイン集団と見たときの最初の感想、「え、人数少ない!!」だったんですよね。
というのも、今年から、集団密集による落車などを防ぐため、各チームの人数が9人から8人に減っているのですよ。
出場チーム数は変わらないので、全体的に選手の人数が減っていたのですよね。
もちろん他のレースでもそうなのですが、今日が一番そう思いました。

なのに、第1ステージからこんなに落車があるなんて。むむう。集団人数と落車に相関性は、果たしてどれくらいあるのだろうか。


なお、フルームはフィニッシュ後「怪我ないよ!」ってツイートをしていました。
よかった……。

2018年のツールがはじまります。

いよいよ2018年のツールがはじまりますね。
私はここ3年くらいしか知りませんけど、いつになく始まる直前にゴタゴタしましたね!


私のブログによく来てくださる方は、おそらく何が起こってどうなったまでご存知の方が多いとは思いますが、
今年のツールが、レース初観戦!みたいな初心者の方向けに、ツールが始まる前のゴタゴタを、ものすっっっごくかいつまんで書いておきます。




過去に4回ツールを優勝していて、今年ももちろん優勝候補筆頭のクリス・フルームっていう選手がいます。
フルームは、喘息持ちです。喘息のお薬を飲みながらレースを戦っています。
ただし、喘息のお薬というのは、健康体の人が飲むと、ドーピングとして効果があるお薬であるとされているお薬なので、使うには申請が必要だし、またドーピング検査のときに一定以上の値が出ると、「む。ドーピングしてるんじゃないか?」ってなるお薬です。

さて。
昨年の秋、フルームは、スペインのブエルタ・ア・エスパーニャという、3週間のレースで優勝したのですが、
そのレース中で一日だけ、「む。ちょっと必要以上に使ってるんじゃない?」という検査結果が出てしまいました。
なので、フルームは、「これは治療のためだけにに使ったけど、この値が出てしまった」っていうのを、国際自転車競技連合(UCI)とかに証明しなければならなくなったのです。
その説明をうけて、国際自転車競技連合は、「フルームは治療のために使ってただけだから、悪くない!」って言うか、「フルームはレースの成績あげるために使ってたから、成績剥奪!」って言うか、どっちかの結論をださなければならなかったのです。

で。
これが、今年の6月に入ってもまだ出なかった。

困ったのが、ツールを運営しているASOという団体。
フルームはとっても強いので、もしツールで優勝したあとに「フルームは成績剥奪!」とかなったら、レースのイメージはダウン、優勝者は交代、成績も総とっかえ。大混乱必死なのです。

なので「去年の問題、結論出てない状態じゃ、ツールにフルーム出せないよ」宣言を、フルームとかフルームのいるチームとか、国際自転車競技連盟とかに内々に言っていたのが、開催1週間前にフランスの新聞屋さんににすっぱぬかれて、ファンの間で大パニック!

ファンは、ASOが事前に言ってたとか知らないので、私とかは「一週間前になって何を言い出すのASO!!?」ってなってしまいました。

で、これが、日本時間でいうツール開催の前の週の日曜日。
そしたら月曜日に、UCIが、「フルーム無罪!」って宣言をして、あ、じゃあ出さない理由ないから、出ていいよー、ってすんなりフルーム出場が決まった。



私の日曜日のパニックをかえせぇぇぇぇぇ!!
とまあ、それはともかく。

いや、でもとにかく、フルームが出られることになってよかった。
結論が出た状態で走れることになってよかった。本っっっっ当に良かった。


ちなみに、もっとちゃんとした経緯を知りたい方は、こちらの記事がとてもわかりやすく書いてくださっているので、私の適用なまとめを読むよりももっとずっといいと思います。

news.yahoo.co.jp





さてさて!
これで心おきなくツールを楽しんで見られるということなのですが!



正直に申し上げましょう。



現在の私の感覚だと。

フルーム以外に優勝しそうな人が誰も思い浮かばない。

だって今年。
ジロ・デ・イタリアという3週間のレースで、フルームはある日、80km独走してライバルに大差をつけて大勝ちしたんですよ!!

ぬああ!!サイクルロードレースを見たことない人に、これがどれだけ衝撃だったか説明できない己がにくい!!!
風の抵抗がものすごいレースを左右する要素であるサイクルロードレースにおいて、80km独走で勝つって、とっても力の差がないととてもじゃないけど起こり得ないのですよ。



無理やり、自転車レースを知らない人にもわかるように例えるなら……。
えっと、運動会で、100mのコースを100周する10kmのかけっこの種目があって、2チームが対戦することになるのを想像してください。
片方のチームは5人いて、リレーで交代して走っていい。
片方のチームは1人で全部走らなくちゃいけない。
これで対戦して、1人のチームが勝ったみたいな感じ。


実際にはもっと選手がいっぱいいるから、この5対1の構図までもってくるところまででいろいろあるし、この5人があんまり仲良くなくって「お前次走れよ」「お前こそさっき2周しかしてないだろあと1周しろよ」とかバチバチやってたから遅れたとか、いろいろ別の要素もあるんだけど、
とにもかくにも、力の差があったことには間違いない。


そんなわけだから、私、今年は特に、フルームが総合争いで負けるところが想像できません……。


ただもちろん、他にも有力な選手はいて、ジロで2位だったトム・デュムラン(バチバチ5人組の一人)も、すごい立て直している可能性あるし、
今年のジロには出ていなかった、ナイロ・キンタナやバルベルデっていう、これまたとっても強い選手がものすごい活躍をする可能性もあるし、
普段グランツールという3週間のレースだとあまり出てこない石畳のコースが今年はあるので、(普通グランツールで総合優勝するような選手は、山岳系のコースが得意な選手が多いのだけれど、石畳はまた違う能力や技術が求められるので、グランツールで強い選手が石畳のコースでも早いとは限らない)、
グランツールの総合優勝争いに絡めて、かつ石畳だって得意な、ヴィンチェント・ニバリとか、ロメン・バルデっていう選手もいるのです。


こうやっていろいろ書いていくと、フルームが負ける要素だってないわけじゃないはずなんだけど、
やっぱりなんか想像できないなあ……。
私がレースを見はじめてから、フルーム以外がツールを勝ったことがないというのも、大きいのかもしれませんが。




それはそうと。
日本時間の木曜深夜、というか金曜の早朝。つまりまあ夜中です。
チーム・プレゼンテーションが行われました。
オープニングセレモニーですね。ステージで選手紹介をするのです。

だいたいどこのチームも、司会者がみんなを紹介して、うち一人か二人にインタビューして終わるのですが、
現在、世界選手権三連覇中のペテル・サガンが所属するボーラ・ハンスグローエだけは、サガンがマイクを渡されて全員を紹介していました。
そのペテルを、ずーっと動画で撮っていた、マチェイ・ボドナール。サガンのアシストとして、重要なレースだと必ずサガンの側にいる選手です。
なんでかな。去年のツールで見たときよりも、またボドナールがかっこよくなったように見えました。
あと、ダニエル・オスも、ワイルドですっごくかっこよかった。

ただ、イケメンでいうと、やっぱり、カチューシャ・アルペシンのマルセル・キッテルを超えるものはいないと思っていましました。



プレゼンテーションの壇上で、自転車にまたがったキッテルが映ったのですよ。
あまりにイケメンすぎて、わたし食べてた葛切り吹いた。


キッテルはとってもかっこいいし強いので、普段レース情報集めている中でしょっちゅう画像見かけるし、
レースを見ていればスプリントしている映像とかは見る機会多いですけれど、
こう、なんていうの。ヘルメットとかサングラスとかしていない、そしてレース中じゃない、普通の状態で、動いているキッテルを、私たぶん久々に見たんですね。ちゃんと覚えてないけど、半年ぶりくらい?

なんかこう、記憶にある動いているキッテルをはるかに超えるかっこよさで、
「え!!イケメンすぎ!!」って思わず声がでました。



普通昔の記憶って美化するもんだと思うのだけれど、私の記憶はどうなっているのだろう。
私の記憶の美化よりも、実際の選手たちのかっこよさの向上スピードがはるかに上なのか。
それとも、今が私の記憶なのか。
私の現在とは過去の記憶なのか。


なんか自己懐疑的になりそうなのでこの辺で締めます。


それではまた!!

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