コロロン 〜孤独な自転車レース好き〜

2015年2月まで「ツール・ド・フランス」を「ロマンス街道ツアー」みたいな人気旅行企画と勘違いするくらいロードレースに興味がなかった筆者が、一瞬ではハマった自転車レースのことや自転車にまつわる日々を記すブログ(注:私はレース走りません)

初めてのサイズ計測。

先日、新宿で行われた、SPECIALIZED WAY ‘’THE FUTURE IS HERE’’に行ってきました。
スペシャライズドのバイクとかグッズとかがいっぱいありました。


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「こういう企画だったよ!」って説明がちょっと難しいのですが、いっぱいスペシャさんの自転車やグッズが並んでて、パンフレットもらえて、あとはサイズ計測とかズイフトとかできるよっていう感じでした。
……説明できてないな。

まあいいや!


そこでですね、自転車のサイズ計測ができる、コンピュータがいたのです。
ゲーセンのアーケードゲームみたいな大きさのがいて、それと連動したリモコンみたいな機械で、腰骨、膝、くるぶしの三箇所の場所を計測すると、あら不思議!適切なサドル高さや、スペシャライズドでバイクを買うときの、適切なサイズがわかるっていう装置でした。

試乗は何度かしたことあるけれど、そういうちゃんとした計測ってしかことないやって思って、今回はじめて計測をしてもらいました。

担当の人がスタートボタンを押して、まずはサイズを調べたい自転車を選択します。ロードバイクを選びました。
さあいよいよ計測か!?と思いきや、まだまだ質問が出てきます。

機械『どの姿勢でのる?』(注:日本語で書きますけど、全部英語で出てきて、英語の選択肢を選びます。)
   前傾 中間 アップライト

「……姿勢で、サイズとかサドル高さ、かわるんだ……?」
無理なくアップライトを選択。
まだ続きます。

機械『どの頻度でのる?』
   毎日 週に2〜3回 月2〜3回 それ以下

「……頻度?」
無難に、月2〜3回。


そして、ようやっと計測です。
アーケード機械から、ちょっと離れた場所にたって、機械が「さあ、ここを測れ!」っていうタイミングに合わせて、係りのお兄さんがリモコンみたいなもので、右側の腰骨の位置、膝、くるぶしの三箇所を計測します。
続いて、左も同じく、上から三箇所。

たったこれだけ。


さあでました!
私のサイズ!!

スペシャライズドだと、44!!



…………。

44?


ちなみに、こちらがスペシャライズドさんの、女性向けロードバイクのサイズ表。
バイクサイズチャート|スポーツバイク用品の通販サイト|スペシャライズド・ジャパン

見た?見たね?
44の適合身長、143cm〜152cm、でしたね?


わたくし、コロロン。身長158cmです。



なんで!!?なんで44なの!?
そんなに私の足が短いってことなの!!?

私「わ、私の身長だと、どこに試乗いっても、47とか48を進められるんですけど……。はっ!!もしかして、もっと前傾を選んだら、サイズあがるんですか!?」
担当のお兄さん「いえ、前傾だともっとサイズ下がります……」


…………。

なんだろう。
よくわらかんないけど、ものすっごくショックだった。

その機械から、メールで実際に測ったサイズを送れるんだけど、私の本当のサイズは、46らしいです。適切なサドル高さも、ちゃんと送ってくれてました。
でも、スペシャさんは、44の次のサイズは、48だから、私の場合は44になるらしいです。


ちなみにそのあと、いっぱいロードバイクが並んでるエリアに戻って、実際の44サイズを見てみようと、近くにいたスペシャの服を着たお姉さんに聞きました。
私「すみません、44サイズって、どれですか?」
お姉さん「あ、今日は、小さいサイズのは持って来ていないんですよ」

……くすん。


そっかー。44かー。
私、手足短いんだなー。


みなさん。
初めてのサイズ計測は、心を強く持っていくことをお勧めします。

軽い気持ちですると、心にダメージを負うことがありますよ!!!


……44、か。

ブエルタ・ア・エスパーニャ 2017 第21ステージ 最終日

長かった今年のグランツールも、最後になりました。
……長かったアルベルト・コンタドールの現役生活も、最後のレースとなりました。


今日は総合争いはしない日で、ポイント賞のみの争いとなる(と、思う。たぶんトレンティンは今日取り返しにくる)ので、マドリードの周回に入るまでは、穏やかにレースがすすみます。


コンタドールが、笑顔でいろんな人と写真をとったり声をかけていました。
トレックのチームメイトが「♪あーと、いーちねーん」みたいな歌を歌ってました。
スカイがみんな赤色をつかったウェアに変わってました。
フルームのバイクが、赤くなってました。
スカイのチームカーまで、ロゴが赤く染まってました。


そして。

マドリードの周回コースに入る直前、そこまではスカイがなんとなく牽引していた集団前方に、トレック・セガフレードがきます。
コンタドールが一人、プロトンの前に出ていきました。
集団は後ろに控えます。


コンタドールの、凱旋パレードです。
1周目のゴールポイントまで、コンタドールの時間です。

笑顔で、沿道に溢れる観客に、何度も何度も繰り返し手を振るコンタドール
ああ、本当に本当に最後なんだ。


ちょっとだけダンシングして見せたり、拍手してみせたりしながら、
最後に何度か右手で胸を叩いて、差し出すような動作をしました。

ハートを、あなたたちに。


たくさんたくさん、ありがとう。コンタドール



コンタドールが1周目のフィニッシュ地点を過ぎてまもなく、プロトンがやってきます。
コンタドールプロトンに吸収されていきました。

そして。
飛び出すスカイ。



…………え?

現時点でポイント賞ジャージを持っているのはフルーム。
今日、逆転の可能性が高いのは、ポイント賞3位のクイックステップのトレンティン。
ポイント差は26。
今日のステージをとると、ゲットできるポイントは25で、2位だと20ポイントになってしまうので、トレンティンがポイント賞をゲットするためには、今日中間スプリントポイントで3位以内にはいって、なおかつステージ優勝する必要があります。
(ちなみに、昨日の時点でポイント賞2位は二バリですけど、フルームとのポイント差は25もあるのと、昨日下りで落車してしてダメージを負っているので、今日ポイント賞を狙ってラストスプリントに参加はしないと思います)

ただ。
ここで、中間スプリントポイントをトレンティンがとれなかったり、もしくはフルームが中間スプリントポイントをトレンティンよりも前に通過してポイントをゲットすると、その時点でポイント賞ジャージはフルームで確定するのです。



つまり。
ここでスカイが出てくるということは。
スカイは、ポイント賞ジャージを狙っているということ。


おお!!?そうなんだ!!!
なんとなく、トレンティンが逆転分のポイントを取れるかどうか、しか気にしてなかったけど、でもそういえばそうよね。スカイって、「取れるものは全部とる」みたいなスタンスのチームだったよね。


スカイとクイックステップがばちばちの状態で周回がすすみ、いよいよ中間スプリントポイント。

フルームが前に出てきました!!
なんか見てるこっちがちょっと焦る!
だっていつもスプリントで争う選手じゃないから、こう、がんがんぶつかりながら位置どりするスプリントの位置どりで、耐えられるんだろうか、みたいな!

ただ、ここはやはりスプリントアシスト巧者のクイックステップがうまく動いて、トレンティンが1位通過。
2位通過がフルームのポイントダッシュを阻止しにきた、アラフィリップ。3位がスカイのモズコンでした。


そこから、3名が飛び出します。
BMCのデマルキ、UAEルイ・コスタ、 カハルラル・セグロスエレヘアーのニコラス・シュルツ。
メイン集団は、クイックステップが牽引します。


スカイはここからどうするのかな。
クイックステップはこのままひらすらトレンティンのステージ優勝を狙っていくはず。
他にこのステージを狙いそうなスプリンターっていうと、オリカのコルトニールセンとか、もしくはUAEのサーシャ・モドロ。
果たして最後のスプリントバトルに、スカイは絡んでいくのか。

残り8.5kmで、シュルツが離れて吸収されていき、先頭は2人に。

残り5.6km。
残り1週のところで、二人が吸収されました!

フルームが前方に上がってきた。
今日フルームは12位以下をとれば、トレンティンが何位だろうと、ポイント賞はフルームのものになります。
トレンティンが勝つ条件は、フルームが13位以下かつ、ステージ優勝をすること。
バーレーンメリダもあがってきました!
キャノンデールやボーラも出てきます。
バルデも前に出てきました。

残り2km。
クイックステップのテルプストラが全力でひいています。
縦一列。スピードががんがんあがってます。時速60km以上。

残り1km。
テルプストラがやめて、ランパルトが引いています。
フルームも前から15番目くらいにあがってきています!

そして、ランパルトが横に抜けて、アラフィリップが最後の牽引を引き受けた!

そして残り100mでトレンティンが発射!
誰も追いつけない状態でそのままゴールまで突っ走って両手をあげてゴール!!

クイックステップ・フロアーズのマッテオ・トレンティン、ステージ優勝!!4勝目!!!

さあ、あとはフルームの順位!
フルーム、そこそこいい位置走ってます。20番より前には絶対にいる。
っていうか、普通にフルームすごい!
普段スプリントしないから知らなかったけど、スプリントでもこのくらいの位置に入れるんだ!

そして。
フルームの順位。

11位!フルームが、ポイント賞を守りました!!


うわー。
最後までどきどきするレースだったな、ブエルタ



よって、最終結果がこちら。


マイヨ・ロホ(総合優勝) チーム・スカイ クリストファー・フルーム
マイヨ・プントス(ポイント賞) チーム・スカイ クリストファー・フルーム
マイヨ・モンターニャ(山岳賞) キャノンデール・ドラパック ダヴィデ・ヴィレッラ
マイヨ・コンビナータ(複合賞) チーム・スカイ クリストファー・フルーム
チーム総合 アスタナ 


フルームは、同年にツールとブエルタを制覇した、史上3人目の選手になります。素晴らしい!
総合2位は、バーレーンメリダのヴィンセント・二バリ。
総合3位は、カチューシャ・アルペシンの、イルヌール・ザカリン。
そして総合4位は…………あれ。3秒差で、サンウェブのケルデルマンが逆転してる。今日、最後にコンタドールを抜いたのか……。
総合5位は、トレック・セガフレードアルベルト・コンタドールでした。


ジャージはないけど、新人賞は、アスタナのミゲル・アンヘル・ロペスモレーノ

そして、総合敢闘賞は、トレック・セガフレードアルベルト・コンタドール!!!
チームメイトも、スタッフも一緒に壇上に上がります。
お客さんも大声援!
最後は、チームメイトみんなで、バキュンポーズ!

もう絶対に、絶対に、総合敢闘賞はコンタドールだと思っていました!
毎日毎日、誰がアタックするのかじゃなくて、コンタドールがどこでアタックするのかを楽しみに見ていました。
こんなにブエルタが面白かったのは、コンタドールのおかげです!


総合上位3名の表彰のときは、バーレーンもカチューシャもチームジャージが赤くて、おまけに壇上にあがった二バリの娘さんも赤いワンピースを着ていたので、どこみても表彰台が赤くて、ちょっと面白かったです。
フルームは、ツールとブエルタの同年制覇も表彰されていました。
おめでとう!

あと!
特に表彰とかはないけれど、ロット・ソウダルのアダム・ハンセンが、19回連続グランツール完走の記録を達成しました!
よかった。



ああ。
終わってしまった。

今年は、ジロもツールも終わって寂しいって気持ちはそこまでなかったんだけれど、ブエルタは結構なロスになりそうです。
とりあえず、さみしくなったら、昨日の20ステージを見よう。



いっぱいいっぱい、どきどきした三週間でした。
ありがとうございました。

ブエルタ・ア・エスパーニャ 2017 第20ステージ

ブエルタ、山岳ステージ最終日。
実質的な総合争いの最終日です。

ラストに、超級山岳アングリル峠が控えるステージです。


できた逃げは18人。
今大会ステージ優勝してるアラフィリップや、マルチンスキー、デニフル。
他にも、ニコラス・ロッシュや、ロメン・バルデ、アダム&サイモン・イェーツ、ヤン・ポランツェやルイ・コスタ等、ざっとメンバーをみて「逃げ切りあるな……」っていう感じの面々が入りました。


スタートしたあたりでは、かなりしっかりした雨が降っていたのですが、徐々に晴れてきました。

追いかけるメイン集団は、総合1位のフルームを擁するスカイではなく、トレック・セガフレード
逃げ手段から、タイム差をほぼずっと1分に保ちつづけます。

総合順位をあげたいスカイ以外のチームからすると、本当はスカイにひいてもらいたいところ。
でもそれをしないということは、トレックは、ひいてはコンタドールは、今日ステージ優勝を狙っているという、明確な意思表示。


残り70kmくらいからは、このトレックのトレインにアスタナの選手も2人ほども混じって集団牽引をはじめます。


残り50km。
逃げとメイン集団とのタイム差が1分30秒。差がちょっと開き始めました。
ボーラもメイン集団の先頭を引き出しました。
そして、なぜかもう一列カチューシャが引き出します。
2列引き。

逃げ集団はは、本日一つ目の1級山岳へと向かって登って行きます。
まずはクイックステップのエンリク・マスがしかけて、ついてきたポランツェと二人で飛び出しました。
メイン集団も登り始めます。集団牽引はボーラにまかせ、トレックは後ろにさがっています。

また、雨が降ってきました。


残り40kmになり、先頭は、マスとポランツェのところに、ロットのマルチンスキーとモビスターのソレル、サンウェブのセーアン・クラーウ・アナスンの3人が合流。
メイン集団は、今度はバーレーンメリダがひいています。

先頭集団は、さらに増えて全部で11人。
マルチンスキーが先頭で、山頂を通過していきました。
メイン集団もやがて下りへ。
雨が、かなり降っています。


残り28km。
先頭が下り終わります。この下りで、また先頭集団減りました。
先頭3名、モビスターのソレル、ロットのマルチンスキー、サンウェブのアナスン。
中間スプリントポイントを通過し、次の1級山岳へと向かって行きます。

メイン集団はバーレーンメリダが下りで猛引き。
登りと下りで、大きく選手が減りました。
25人くらい?ザカリンがいない……。

下り終えて、次の1級山岳への登りで、今度はパンタノが前にでました。


そのころ、先頭集団では、下りでいったん離れた後続の選手がまた合流したり、また飛び出して人数が減ったりを繰り返しています。



残り24km。
先頭とメイン集団との差は、約50秒。だんだん、逃げから脱落した選手を吸収していきます。
ザカリンは、なんとか後ろからメイン集団に追いついてきました。

晴れ間が見えてきたけど、路面は濡れています。


残り22km。
先頭とメイン集団との差は、約30秒。
ここで、メイン集団からクイックステップのデラクルスがアタックをかけます!
メイン集団の先頭をひいている、トレックのパンタノは、とくに追いません。

そして、6人になった先頭ではバルデがアタック!山頂まで残り800m。
が、結局追いつかれます。
ちなみに残っている先頭集団のメンバーは、バルデ、アダム・イェーツ、サイモン・イェーツ、ソレル、マルチンスキー、アナスンです。

今度はソレルがアタック!
そのまま抜けて、1級山頂はソレルが単独で通過。
山頂は晴れてる!
下りに入ります。
数秒おくれて、追走の5名もおいかけます。
メイン集団は、その35秒おくらい送れて下りにはいっていきます。

路面、はやはりぬれています。
メイン集団は20人くらい。


すると、先頭のソレルが落車!!
危ない!この下り、危ない!

先頭は、ロットのマルチンスキーになります。独走中。

残り16km。
なぜか二バリが、メイン集団の最後尾にいます。ちょっと離されかけています。
あれ?路面悪いトリッキーな下りって、二バリの独壇場だとおもってたんだけど、どうしたんだろう?

そしてこの下りの真っ最中、メイン集団からコンタドールが前にあがっていきます。
それに先駆けて、パンタノが先頭で飛び出しました!
と、さっき前に飛び出していたデラクルスが転んでる!!?
思わず「え?」と横を見るパンタノ。
わああ!よそ見しないで!!


残り12km。いよいよラストの登り口。
先頭は、ロットのマルチンスキー。
先ほど引き離された元先頭集団の選手が、各自ばらばらと追走しています。落車から復帰したソレルもいます。
そしてその後ろ!先頭から約1分後ろ!
パンタノと、そしてさっきパンタノに続いて飛び出していた、コンタドール!!
前からおちてきた、マスが合流しています。

あれ?ついさっきまで前でマルチンスキーを追いかけてたアナスンが下がってきた。
メイン集団では、サンウェブがメイン集団を引いているの、ケルデルマンのために、下がっていったようです。


コンタドールグループに、アダム・イェーツも合流しました。
って、ああ!マスがひいてる!クイックステップのマスが、スペイン人のマスが、コンタドールを引いています!

その中、パンタノが仕事を終えました!完全に足が止まります。力を出し尽くした状態。オールアウト。
今日の引きは、ほんとうにすばらしかった!
アダムも離れて、コンタドールグループはコンタドールとマスの二人に。

マスが引いてるー(泣)


残り9.3km。
先頭のマルチンスキーと、コンタドールとのタイム差は30秒を切りました!
コンタドールは、前から降りてきた今度はサイモン・イェーツと合流。
あああ!サイモンも、コンタドールを引いてる!

そして前にいた、ソレルとバルデを吸収しました。

残り8.5km。
マルチンスキーが見えてきた。
自ら先頭を走る、コンタドール!!
サイモンがその勢いについていけず、遅れて行きます。


残り8.3km。
追いついたー!!!!
コンタドール、先頭!!!

ああ、そして一気にスピードをあげていくコンタドール
がんがん踏んでる!!

メイン集団は、約40秒後ろです。サンウェブからスカイの引きにかわりました。


残り6.8km。
どんどん勾配が厳しい区間につきました。
マルチンスキーが脱落していきます。

先頭に残っているのは、コンタドール、マス、ソレル、そしてバルデ。


そして残り6.4km
コンタドールがペースがあげる!!
一方メイン集団は、バーレーンメリダの引きにかわります。


残り6.0km。
バルデもマスも脱落していきます。

残ったのは、コンタドールとソレル。

と、いったんコンタドールが失速!
観客にあたったか?
ソレルは、後ろを見て待ってる!!?
立て直して、またコンタドールが先頭になります。


残り5,7km。
メイン集団は、ペリドッティが引いています。
タイム差は、約40秒。


残り5.5km。
ここまでついてきたソレルが止まりました!

コンタドール、単独先頭!!

メイン集団とのタイム差は45秒!
メイン集団は、もう8人くらいしかいません!


残り4.8km。
メイン集団とのタイム差を、1分までひろげるコンタドール!!
メイン集団からは、クライスバイクがアタックをしかけます!
コンタドールは、山羊の散歩道区間にはいりました。
きつすぎて山羊しか登れないといわれている区間
でも全然ペースが落ちていません!


残り4.2km。
メイン集団と1分17秒差。
この時点で、現時点の総合3位のケルデルマンと、コンタドールのタイムが並んだ!

メイン集団では、ザカリンがアタック!ケルデルマンがチェック!!

残り4km。
コンタドールがペースを落とさずに登っていきます!!
1分遅れてクライスバイク。
そして、1分20秒おくれてメイン集団!

残り3km。
このあたりから、また激坂区間!18パーセントから24パーセントとかの区間です。
クライスバイクが、約55秒後ろです。ペースをあげているクライスバイク。
1分20秒遅れて、二バリのアシストであるペリゾッティがひくメイン集団です。

ここからまたダンシングであげていくコンタドール!!
お客さんが多すぎて怖いよ!!警備員さんがものすごい勢いでお客さんをかき分けているよ!
ただ、みんなコンタドールへの声援を送りたくてきている人たちばっかりだというのはわかる!

メイン集団は、ザカリンが先頭に立ちます。
現在総合4位のザカリン、まだまだ総合順位アップを諦めていません。

メイン集団がクライスバイクに追いついてきました!
あああ!!二バリが遅れる!!


一方先頭のコンタドール
残り2.1km。一番きついところはすぎました!ダンシングで登っていくコンタドール!!

メイン集団ではフルームが先頭でペースをあげた!ポエルスがすかさず前にでる!
ザカリンやケルデルマンが置いていかれ、フルームはポエルスと二人でコンタドールを追走します!


残り1.8km。
コンタドールとフルーム&ポエルスとのタイム差は、約1分!
フルームからちょっと遅れたところに、ザカリン。さらに後ろにケルデルマン。
二バリはそのもっと後ろ!ペリゾッティが引いています。


残り1,3km.
コンタドールとスカイとのタイム差36秒!迫ってる!
がんばれ!がんばれ!コンタドール!!


残り1km!
タイム差27秒!思わず振り返るコンタドール
もうちょっと!もうちょっとだから!

その後ろのザカリンは、フルームたちの10秒ちょっと後ろです。


コンタドールが登りを終えて、ゆるやかな下りにはいります。
後ろを振り返る。まだいない。


残り600m。
後ろではフルームがポエルスの前に出ました!


残り250m。
コンタドールとフルームとのタイム差26秒!
コンタドールは、ジャージのチャックを右手であげて、一瞬だけ振り返る。

残り100m。
右手でお客さんを煽るコンタドール
そしてそのまま両手を離し!
右手で胸を二回叩いてからの、バキューン!!!!


トレック・セガフレードアルベルト・コンタドール、競技人生最後の山岳ステージで、
ステージ優勝!!!

ついでに、今年のブエルタで初めてのスペイン人勝利

うああああ!!コンタドールすばらしいぃぃぃ!!
ものすっっっっごくかっこいい!!!!!
残り10kmくらいからずっとうるうるしていたのですが、いざステージ勝ったらもうだめだずっと涙が……。



今日はどんなに言葉を尽くしたってこのレースの素晴らしさは伝えられない。
ツールDVDに入る総集編じゃ満足できそうにない。
このレースだけフルのDVD出してくれ。買うから


コンタドールの次に、スカイのポエルスとフルームがゴール。
これで、フルームは、ツールとブエルタのダブルツールを決めました。

これもこれで、素晴らしい!

フルームは、ポイント賞も複合賞も持って行きました。
山岳賞は、キャノンデールのヴィレッラ。

総合2位は、本日遅れたもののなんとか死守した二バリ。
3位は、今日がんばって、ステージ4位でゴールしたイルヌール・ザカリン。
そして、総合4位はコンタドールがランクイン!
5位はラスト遅れてしまったケルデルマンでした。


ぬあー。まだなんかぼうっとしてる。
こんな素晴らしい走りがあるなんて。
こんな物語みたいなステージがあるなんて。

明日はセガフレード行って、おっきなグラニータ買う。

ああもう!
まだ涙が溢れてくる!
本当に本当に、本当にすごい走りだった。

おめでとう!
そして、本当にありがとう!アルベルト・コンタドール!!!!

ブエルタ・ア・エスパーニャ 2017 第18ステージ

今日は、昨日ほど厳しくはないけど、規模の大きなアップダウンなステージです。
逃げ切り勝利が狙える日とのことで、20人の大きな逃げ集団ができました。
メイン集団も、逃げ切り容認。
比較的落ち着いた状態でレースが進んでいきます。


メイン集団で大きく動きがあったのは、残り37kmくらいから。
先頭は三つ目の山岳、2級山岳を攻略中。
メイン集団は、その一つ手前の山岳の下りの、真っ最中。
ここでルイスレオンがアタックし、続いてアル、そんでもってコンタドールも来ました!マイケル・ウッズも姿を見せます。

その中からアルが飛び出します。

コンタドールたちは、スピードをあげたメイン集団に取り込まれてしまうのですが、アルだけが抜け出したまま、アルが独走になります。


先頭では、20人の逃げ集団の中から2人が飛び出します。
アーゼードゥーゼルのアレクシー・グジャール、そして、ロット・ソウダルのサンダー・アルメ。


残り28km。
メイン集団で、コンタドールがまたアタック!
アスタナのロペスモレーノが付いてくる!
ちょっと前に先にアタックをしかけていた、ルイスレオンやデラクルスに合流!
が、また、スカイの吸収。
うーむ。本日のスカイ、鉄壁モードです。
取り付く島もない。


一方、先頭は5人に増えました。
クイックステップのアラフィリップ、サンダー・アルメ、アレクシー・グジャール、モビスターのソレル、アスタナのルツェンコ。


残り22km
メイン集団でまた、コンタドールがアタック!
ロペスモレーノ、ウッズ、ザカリン、クライスバイク、ケルデルマン、そしてフルームが自らおいかけるけど、またスカイのモズコンが先頭にでてストップをかける……。

ぬう!スカイ、強し!


残り15km。
逃げ集団に、さらにモビスターのロハスバーレーンメリダヴィスコンティが合流。
合計8人の逃げ集団。
でもそこから、アルメが繰り返しアタックをかけます。

その猛攻に翻弄され、気がつけば、先頭は3人。
アルメ、ルツェンコ、アラフィリップ。

ただ、残り4kmでアルメとルツェンコにアラフィリップがついていけず、先頭は2人に!

そのまま2人で行きますが、まあどんどんどんどん牽制モード。きつい勾配の登りなのもあって、お互いの調子を探りながらの失速。
後ろを気にしつつ、残り1kmのゲートをくぐる二人。

あ、ヴィスコンティが後ろにちらちら見え始めました。


残り750m。
ここでアルメが踏む!腰をあげて踏む!ルツェンコは踏めない!
ひと踏みごとに、差がついていく!

後ろを何度も振り返り、つつ、ルツェンコが見えないのにまだ腰をあげて踏み続けるアルメ。

そして、最後のカーブを曲がり終えて、ようやく腰を下ろします。
もっちろん笑顔!
そして、胸のファスナーをあげ……あ、がらない。
諦めて、右手を「へーい!」と軽くあげて、片手を投げ出すような一瞬のガッツポーズ!

ロット・ソウダルのサンダー・アルメ、ステージ優勝!!

2位はアスタナのルツェンコ。
3位は後ろから追い上げていたバーレーンメリダヴィスコンティ



一方総合勢。10分くらい後ろにいます。
まだアルは一人。
すごいな、あれからずっと一人でずっとメイン集団に追いつかれずに走ってたんだ。


けれど、ゴールが近づくにつれ、メイン集団でスカイががんがんあげてきます。
アルがゴールまで残り1kmになったあたりで、アルまでのタイム差が55秒を切り出しました。

そして、ポエルスが一気に加速してから、フルームがアタック!
ぴったりついていくコンタドール!ウッズも続きます。
ちょっとあいて、ケルデルマン、ザカリンも追いかけます。
でもここでニバリが遅れた!

メイン集団、残り1km。
今度はコンタドールが先頭にたちます!

そうこうしているうちに、アルがゴール!
その直後、ゴール地点に姿を見せるコンタドールグループ!こんな近くまで迫ってた!?

アルから12秒遅れて、コンタドール、ウッズ、フルームがゴール。
4秒おいて、ケルデルマン、ザカリン。

二バリはフルームから21秒送れてのゴール!


そんなわけで、総合順位は変わらず、1位がスカイのフルーム。
2位が1分37秒差でバーレーンメリダの二バリ。
3位が2分17秒差でサンウェブのケルデルマン。
4位が2分20秒差で、カチューシャ・アルペシンのザカリン。
5位が3分34秒差のトレック・セガフレードアルベルト・コンタドール


毎日毎日、あっちこっち不調の選手が入れ替わります。
順位は変わらずとも、総合のタイム差はいったりきたりです。


あしたは、全体的にみるとだんだん降ってるステージです。

最初に1級があって、そもあと3つ3級山岳があって、くだってゴール。ただ、中継がはじまるころには、1級は終わってるかも。

残り3ステージ、楽しみましょう!
……明日は、コンタドール、どこでアタックするのかな?(どきどき)

ブエルタ2017の第17ステージはすごかった。

昨日、ラストの超級山岳上り始めの時点で寝落ちしてしまって、残り3kmくらいで目がさめて、コンタドールのアタックがみられなかったのだけれど、でもどうしても、どうしても、どうしても書きたいから遅れても昨日のレースのこと書く!!概要だけでも、自分のためにも書く!


昨日は、超級山岳がラストにあるステージで、最大勾配が28パーセントという、言葉をきいただけでどきどきするステージでした。

逃げは6人。
アラフィリップ、ヴィレッラ、デマルキ、モレーノ、コルトニールセン、そしてプロコンチームから唯一入ったアクアブルー・スポーツのデニフルでした。
ヴィレッラは山岳ポイント狙いの逃げ。
残りの選手は、ステージか、もしくはコルトニールセンは前待ちか、という感じ。


2級山岳山頂は、ヴィレッラがとったものの、そこがものすごい霧!!
数メートル先が見えない視界不良の中、ヴィレッラは遅れ気味になり、逃げ集団は5人になります。
メイン集団では、今大会は1週目からそこそこ調子のいい、バーレーンメリダのニバリが下りで飛び出します!

先が見えなくても飛び出すニバリ!さすが!すごい!かっこいい!
でも、下りが終わって結局メイン集団に吸収されます。
そしてこの霧の中、遅れてしまったのが、ボーラ・ハンスグローエのラファウ・マイカ!
下り終わってから、チームメイトに連れられメイン集団に戻りますが、ラストの超級山岳ポイント狙うには、ちょっと足を使ってしまった感があります。


そして、最後の超級山岳へののぼりで、逃げ集団は、デニフルが単独先頭にたち、一緒に逃げていた4人は順々に遅れていきます。


一方のメイン集団では、まずはオリカ・スコットがアタック!
エースのチャベスを連れて、アダム・イェーツが飛びした!

何人かここに続きますが、でも結局、メイン集団に吸収されます。

そして、満を持して飛び出したのは、今回のブエルタ絶好調!すでにステージを2勝している、アスタナのミゲル・アンヘル・ロペスモレーノ!!

そして!
やっぱり来た!
このステージも来た!
絶対に来ると信じてた!!!

トレック・セガフレードアルベルト・コンタドール!!
ロペスモレーノに続いて飛び出していきます!


けれど、ロペスモレーノがちょっと失速。
するとコンタドール
そのまま一人で、怒涛の勢いで、超級山岳を上っていくのです!!


これ!!ねえ!!28パーセント!!



そして、コンタドールの勢いに続けとばかり、メイン集団からは、ニバリ、カチューシャのザカリン、サンウェブのケルデルマン、キャノンデールのウッズなどがぞくぞくと前に飛び出し、追走集団形成!!
総合2位以下の猛攻!

でも、動かないスカイ。動けないスカイ。
いつもならここらへんから動いてもおかしくないフルームが動きません!

フルームが!
バットデイ?!!


どんどん先頭に迫るコンタドール
逃げるデニフル!
スピードをあげるニバリグループ!
アシストを信じて耐えるフルーム!

そして……ゴールに現れたのは……。

デニフル!!


アクアブルー・スポーツ、ステファン・デニフル、グランツール初ステージ優勝!!

2位がコンタドール!!28秒差!!
惜しかった。でも本当に素晴らしい走りだった!!

3位から6位がデニフルから1分4秒遅れて、ロペスモレーノ、ニバリ、ザカリン、マイカ。

その後もぞくぞくとゴールして、フルームは1分46秒遅れのゴール。


総合順位は1位から6位まで変わらなかったんだけど、一気にタイム差が縮まってきました。


嗚呼、思い起こしても素晴らしいレースだった!
ブエルタってこんなに、こんなに面白かったんだっていうくらい、毎日毎日面白い!!
終わってほしくない!


ただ!マジでスペインの時差はきつい!!!
がむばる!!

ブエルタ・ア・エスパーニャ 2017 第16ステージ

今日は個人タイムトライアルです。
フルームの得意種目ですが、コンタドールだって二バリだって、決して苦手ではありません。

総合上位の選手が走りだす前の段階で、暫定1位はエフデジのルドヴィクソンでした。
ゴール後、思わず倒れ込んでしまうほど追い込んでいました。
でも倒れ込んで横目でカメラを見ている映像が、なんか妙にキマってました。
認めましょう。かっこいいです。


そんな全力のルドヴィクソンのタイムを、現在総合9位のコンタドールが抜いていきます!
第1中間計測で、ルドヴィクソンを5秒上回り、1位通過!

しかし、そのあとからやって来た、現在総合4位のサンウェブのケルデルマンがものすごいスピードで第1計測を通過し、コンタドールのタイムを一気に18秒上回ります。
そのあとからやってきた、総合3位のザカリンは、コンタドールとケルデルマンの間、コンタドールよりも2秒はやいタイム。
フルームは、コンタドールよりも5秒遅れる4位通過のタイムで、第1中間計測ポイントを通過していきます。
反面、総合8位のマイケル・ウッズや総合5位のチャベスはあっという間にタイムを落としていきました。

これは……今日1日でまた大きく総合順位の入れ替えがありそうです。


第2中間計測、またもやコンタドールが1位通過のタイムをたたきだします!
しかし、注目のケルデルマン、なんとこのタイムを27秒も縮めて通過していきます!
ちなみにチャベスはケルデルマンにすでに抜かれていて、この第2週間計測ポイントで、2分46秒ケルデルマンから遅れています。
ザカリンは、またもやケルデルマンとコンタドールとの間、ケルデルマンから19秒遅れの2位通過です。
二バリは31秒遅れ。ルドヴィクソンとおんなじで、コンタドールよりも4秒遅いタイムです。
ケルデルマン強い。
けれど、なんとフルームが、このケルデルマンのとってもすごいタイムを、さらに7秒更新します。
フルーム……速すぎる……。
背中がほとんど動かないのに、足がくるくるまわっている。


そうこうしているうちに、コンタドールがゴール地点にやってきます。
競技生活最後のタイムトライアル、フィニッシュです!
トレック・セガフレードアルベルト・コンタドール、ルドヴィクソンのタイムを、8秒更新!!暫定ステージ1位に躍り出ます!

その次にゴールした、キャノンデール・ドラパックのマイケル・ウッズはコンタドールより2分41秒遅れてのゴールです。
総合7位のアスタナのファビオ・アルは、コンタドールよりも2分4秒遅れて、同じくアスタナで、総合6位のロペスモレーノのタイムは、コンタドールより1分35秒遅いタイム。

この時点で、コンタドール、今日のタイムトライアルでこの3人を一気に抜きました!


そしてやってくるのは、爆走中の、サンウェブ、ウィルコ・ケルデルマン。
30秒コンタドールのタイムを更新し、暫定1位に躍り出ます!!
コンタドールもすごくはやかったけど、30秒って。30秒って……!

次にゴールに来たオリカ・スコットのチャベスは、ケルデルマンより3分32秒遅れてのゴールになります。かなり今日でタイムを落としました……。
そのまた次にフィニッシュしたカチューシャ・アルペシンのイルヌール・ザカリンは、ケルデルマンから30秒遅れてのゴール!!コンタドールとほぼ同タイムです。

続いてやってくるバーレーンメリダのヴィンセント・二バリ!
ケルデルマンより28秒遅れてのゴール!
おお!コンタドールとザカリンのタイムを抜いて、暫定2位!
ここまでずっとコンタドールより遅かったのに、後半にタイムを縮めて来ました!


さあ、残すはスカイのクリス・フルームのみ……!!
……って思ってたら、もう来た!?すぐゴールに来た!なにこれはやい!!


フルーム、ケルデルマンのタイムを29秒更新してのゴール!

なんということ!
チーム・スカイのクリス・フルーム、ステージ優勝!!
なんっっってつよい!なんっっってはやい!!
今大会2勝目です。

もちろんフルームがTT強いのはわかってましたけど、二バリやコンタドールだってそこそこTT強いのに、今日1日で1分近い差をつけてきました。


そして、今日の結果をうけての総合順位!
もうなんかずっとこれを書いているね!チーム・スカイのクリス・フルームが1総合位!
2位は、バーレーンメリダのヴィンセント・二バリで1分58秒差。
3位は、サンウェブのウェリコ・ケルデルマン。2分40秒差です。
4位は、今日ケルデルマンに総合タイムで抜かされてしまったカチューシャ・アルペシンのイルヌール・ザカリンで3分7秒差。
そして、トレック・セガフレードアルベルト・コンタドールが、フルームと4分58秒差の総合5位にあがってきました!

ちなみに、複合賞とポイント賞もフルーム。
山岳賞のみ、キャノンデール・ドラパックのダヴィデ・ヴィレッラが死守しています。


……コンタドール、最初あんなに遅れちゃったのに、どんどん、着実に順位をあげてきています。
「諦めない」って言って、毎日挑戦しつづけて、アタック失敗しちゃうこともあっても、少しずつ結果を出してきている。
もはやかっこよすぎて、どうしていいかわからない。


あとは。あとは。
なんとか、バキュンポーズを……どうか……!

渡良瀬タイムトライアルレース2017を見に行った

アーガイルってワニの種類だと思っていたコロロンですこんばんは。
クロコダイルの親戚で、緑色のワニなんだろうなって思ってました。


それはともかく。
2017年9月3日、栃木県の渡良瀬タイムトライアルレースを見に行きました!

これは、Jプロツアーの中の一戦なのだそうです。
国内レースのしくみは難しくて、私もまだあんまりよくわかってないのですけれど、国内レースにはJプロツアーっていうシリーズ戦みたいのがあって、年間通してたくさんレースがあり、各レースでの獲得ポイントを積み重ねていって年間チャンピオンとかが決まる、みたいです。
で、これはその中の1戦で、Jプロツアーのタイムトライアルチャンピオンを決めるレース、みたいです。たぶん。めいびー。おそらく。きっと。(←本当に書いている内容に自信がない)


去年見に行った湾岸クリテリウムはこのJプロツアーの中のレースだったらしいのですが、ただあのレースを見に行ったのは、もともとドリームマッチっていう栗村さんとかが走るお祭りレース目当てで、レース自体は決勝まで見ていなかったので、実質今日が初めてのJプロツアー観戦でした。

藤岡駅から無料のシャトルバスに乗り、12時前くらいに渡良瀬の会場にたどり着いたのですが、つくと同時に思わず呆然。


広い。
広すぎて、どこが目的地なのかよくわからない。


湾岸クリテのときみたいに、遠くからプロトンが見つかってそっちに向かって走っていけばいいわけでもなく、ツール・ド・栃木のゴール地点みたいに、ででんっとモニターがあるわけでもない。

えっと。
……どこにいけばいいんだろう?

同時開催で、わたフェスってイベントもやっていたので、ただでさえ会場の渡良瀬遊水池って広いのですが、会場の使い方が豪快でした。
とりあえず、あたりをうろうろして、スタート地点は見つけたものの、さて。

……観戦ポイントがわからん。
スタート地点近辺で探した方がいいのかな?もうちょっと先に行った方がいいのかな。
そもそも、コースがわからない。
スマホで公式ホームページにあるコースマップにアクセスするものの、レース参加者や関係者用マップらしく、見方がわかりません。

あれー?自転車動線って、これが走る動線ってことだよね?ってことはこれがコース……。
でもなんで、立哨員の立つ場所、全然違うとこに丸がついているんだ?

わからないので、早々に諦めました。
もういいや。コースはいいや。そうとも。せっかく会場に来たんだ。
今見えているものだけが全て!!
とりあえず、スタート地点から、道に沿って歩いてみて、見るとこ決めよう。


レース開始は1時半だったので、時間に余裕があったためまたてくてくとあちこちを回ってやきそばとか買って食べてました。
チームカーとかが草原のど真ん中にとまってて、アップをはじめている選手とかがいました。
上半身はだかの選手が多かったです。
近づくのは難易度が高かったので、遠くからチラ見してました。


何人か、「プロ観戦者への道」でお世話になっているレース観戦の先輩たちと会場でお会いすることができ、観戦のアドバイスをもらった結果、結論として本日のタイムトライアルレースは
「実況が聞ける場所ならどこで見てもあんまり変わらない」
という認識になったので、最初の数名だけスタートの様子をみてから、あとはコース沿いに歩いて行って、適当な木陰で見晴らしのいい場所を探して、レース中盤からはそこから見ていました。


1周約5.3kmのコースを、3周するレースだったのですが、1周7分台で走る選手が多い中、12番目に走った宇都宮ブリッツェン阿部嵩之選手が、その時点で暫定トップにたちます。
タイムは、20分12秒。
阿部選手は、走っている間は「しんっけんっ!」って感じだったのですが、フィニッシュ地点を過ぎて自転車を漕ぐのをやめた状態でスピードが落ちてからの表情が、ものすっごく苦しそうでした。

各選手は1分30秒の間を空けて走っていくのですが、20番目の選手が過ぎてから、21番目の選手までは、5分30秒間があきます。
始まる前は、「ここできっかり次のセクション!みたいになるのかな」って思っていましたが、実際に観戦してると、あんまりインターバルは意識しませんでした。
不思議。

21番目の走行者が、先日イベントでトークを聞いた増田選手だったので、「よーし、『増田さーん!』って応援するぞ」って思ってかまえていました。
そしていよいよ増田選手がスタートします。
一瞬で目の前に現れる赤いウェア。
あれがそうだ!
応援の声をあげようと、アイウェア越しのその顔をふと見た瞬間。
完全にその気迫に呑まれました。
こないだ帰り際に握手をしてくれて「レース見に来てくださいね」と声をかけてくれた、気のいい優しそうなお兄さんはどこにもいませんでした。
触れれば切り裂かれそうな、細く鋭い緊張感。

あれは、誰……?

これが、エースの気迫なのだって思いました。
2周目以降は、ものすっっごく小さな声で「ますださーん」って応援しました。
絶対に聞こえなかったと思うけど、あれ以上声出せなかった。

増田選手は、20分13秒で、暫定2位になります。
ちょうどこのタイミングで、東京から持参していた500mのペットボトルがなくなったので、出店に飲み物を買いに行くため、一旦観戦場所を離れました。
食べ物エリアに向かうところで、道の反対側から、チームバスへと戻る増田選手が自転車に乗ったまま戻って来ていました。
気のいい優しそうなお兄さんに戻っていました。
「お疲れ様です!」とか言いたかったけど、まださっきのショックが残っていて声が出ず、すれ違いざま立ち止まり、無言で拍手してその後ろ姿を見送りました。
たぶん、私は怪しい人になっていたと思います。

出店は、ほとんどのものが売り切れで、なんとかペットボトルのお茶をゲットし、もう一度観戦場所に戻りました。
まだ、暫定1位の阿部選手のタイムを上回る選手は現れません。
そして、時計が14時50分を過ぎたころ、あの選手が現れます。

2014年全日本サイクルロードレースノンフィクション書籍
佐藤 喬『エスケープ』
エスケープ 2014年全日本選手権ロードレース
その主人公と言っても、決して過言ではないでしょう。
マトリックス・パワータグ、佐野淳哉選手!!

エスケープを読んでから、佐野選手の走っているレースを見るのは初めてだったので、「佐野さんだ!本に出て来た、あの佐野さんが走るんだ!」っていう気持ちでした。
わくわくして待っていると、スタートした佐野選手が見えました。
走る前に、チームバスのところにいた佐野選手もお見かけしていたのですが、そのときよりも、ふた回りくらい大きく見えます。
ものすごい威圧感。
増田選手から受けた気迫を、細い日本刀のようなと例えるならば、佐野選手の走りが持つそれは、どっちかっていうと大砲とか、巨大なボーリングの玉が襲って来たようなそんなイメージです。
ぜったいによけられない。全方位的な、迫力。
うまく言えないけど「生き物として絶対にかなわない」っていう本能的な感覚がありました。
絶対に強い。

これまた応援するのを忘れて一瞬で去って行く佐野選手を見送りながら、思わず「はやい……」と声が漏れました。
実況で流れてくる佐野選手のタイムも、暫定1位の阿部選手や2位の増田選手と同等くらいのいいペース。
そして3周目で強烈な速さで追い上げ、最終的なタイムは20分00秒!はっや!!
暫定1位が、佐野さんになります。

次に気になるのが、現全日本TTチャンピオンの、ブリジストンアンカーの⻄薗良太選手!
西薗選手の走りは、迫力とか勢いじゃなくて、とにかくひたすら「きれいで速い」。
ものすごく美味しいラーメンとか食べた時に、何も思わずあっという間に食べちゃって、「あれ?もうない……あ。美味しかった」ってあとから気づくことがあったりするじゃないですか?
そんな感じで、さっと現れて、さっと横を過ぎ、さっといなくなって「……え、もう?……はやい」って感じでした。

正直観戦中の印象だと、西薗選手と佐野選手と、どっちがはやいかわからなかったです。
そして、西薗選手の計測結果。20分9秒!暫定2位!佐野選手が1位をキープ!

西薗選手が走り終わったときには、もう全ての選手が走り出していたので、各選手の1周目の走りを見て「ああ、これは佐野選手が勝ったんだ」って80パーセントくらいの感覚で思いました。
最後の選手の3周目まで見送ってから、折りたたみ椅子をしまって、表彰会場へと向かっていたのですが、ちょうどその途中、マトリックスのチームカーが見えた位置で、全選手が走り終え、佐野選手の優勝が決まりました。
佐野選手はマトリックスのチームカーのところにいて、決まった瞬間とっても喜んでいる様子が見えました。


ああそっか。
私はさっき、もう佐野選手の優勝は確実だって思ったけど、今が、優勝が決まった瞬間なんだ。
私は今、優勝した瞬間の、選手の喜びを生で見たんだ。

胸がいっぱいになりました。


そのあと、すぐに表彰式の場所に移動しました。

やがて、表彰が始まります。
3位の選手から順に名前を呼ばれて壇上に上がり、賞状は優勝した選手から順に受け取っていました。
佐野選手は、賞状を受け取る前に、このDVDを足元にセットしていました。

いそいそとDVDをマイクスタンドに立てかけている姿は、走っていたときの鈍器のような迫力は微塵もなくて、なんだか改めて「選手の集中力ってものすごいんだな……」というようなことを思いました。
とにもかくにも、圧巻の走りでした。素晴らしかった。

最後、表彰台の選手たちの写真をとったら、周りのカメラのフラッシュの影響で偶然佐野選手だけ、ピンスポあたったみたいに輝いてました。
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最後まで輝いていた佐野選手。
おめでとうございます!

表彰式がおわったのが、16時過ぎて、最終バスの集合時間が16:15だったので、がんばったら間に合ったのですけれど、天気もよかったのでそこから最寄駅まで4km歩いて帰りました。
行くのは結構大変な渡良瀬タイムトライアルだったけど、見に行ってよかったなって思いました。



そうそう。
今回、観戦に際して、本当にめっちゃくちゃ役に立ったものがありました。

これ、スプレータイプの日焼け止めなんですけど、虫が苦手な天然アロマ精油が配合されているので、しっかりと使ったら本当に虫に刺されなかった!!そして日焼けしなかった!!
近くに寄って来た芋虫が、私がこれを自分の手足に使ってたら逃げてったもん。

私、実は、TOJを見に行ったときに、日焼けがひどくて火傷になって水ぶくれができて観戦の数日後病院に行ったので、観戦時の日焼け対策は必須なんです。
これは、日焼けどめと虫除けスプレーがこれ一本で済むので、外でじっと選手がくるのを待つロードレース観戦には、かなり便利だと思います。
おすすめ。


まあそんなこんなで!
次のレース観戦は、いよいよジャパンカップの予定です!
楽しみです!

でもあと一週間でブエルタが終わっちゃいます。
コンタドールのアタックが見られるのも、あと一週間です。
あ、もう、泣きそう……。

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