コロロン 〜孤独な自転車レース好き〜

2015年2月まで「ツール・ド・フランス」を「ロマンス街道ツアー」みたいな人気旅行企画と勘違いするくらいロードレースに興味がなかった筆者が、一瞬ではハマった自転車レースのことや自転車にまつわる日々を記すブログ(注:私はレース走りません)

ハンマーシリーズ 2017 ハンマークライム

ハンマーシリーズ。
団体戦サイクルロードレース
第1ステージは、ハンマークライムという山系のステージで、11周の周回レースとなります。

各周、ゴールポイントの通過順に10位までポイントがもらえて、それを加算してチームの成績が決まるのですが、3、7、11周だけがポイント2倍になるので、がんばるところは考えないといけません。


でもいざレース始まってみたら、
最初から最後まで「ガンガンいこうぜ!」状態で踏み続けないとどうにもならない、めちゃくちゃハードな争いでした。


スタートが切られて、パレードランがあるのかないのかよくわからない雰囲気の中、もうアタックがかかってて、
そこからはほぼずっとツールのスプリントステージの、残り20km切ったピリピリの速さが続いている感じでレースがすすんでいくんです。

は、速い。
1周目から、ヴァンマルクとかが遅れていきます。


あっというまに1周目のポイント。
長い髪をなびかせて、BMCのダニエル・オスがまずポイント地点を1位通過します!

先頭は、ポイント付近では10人前後のグループでしたが、後続が追いついて20人くらいになりました。
これって、メイン集団って呼び方で合っているのでしょうか?

とか言ってる間に、もうまた2周目のポイントが近づいてきます!!

展開が早すぎる!!
なにこれ!

あ、オリカのユアンが遅れていく。

と、ここでこの猛スピードの集団から、4人が飛び出す!
が、すぐにおいついて、ポイント地点で今度はスプリント!

2周目の1位通過は、ロット・ソウダルのティム・ウェレンス!

そっからまた別のアタックがかかり、吸収され、またアタック!
ニッポ・ヴィーニファンティーにのフィロージと、スカイのゲオゲガンハートが逃げた!
それにサンウェブのデュムランやロットNLのカンペナールツ、、モビスターのベタンクールが追いついてきて5人に!

ああ、オスがおちていく。

そしてもう3周目のポイント!
ポイント2倍のボーナスポイントは、モビスターのベタンクールがとった!

4週目にして、やっとこそさ、この先頭5人による逃げができた感じがしてきます。

いや、先頭じゃないんだよ。逃げなんだよ。
とりあえずここ5人でまわろうぜっていうのが、成立している感じが伝わってくるので、これはやっぱり逃げ!


途中でカンペナールツがアタックをかけるも、追走が来て吸収。

4周目のポイントも、先頭はベタンクール。

しかし5周目で後ろのグループがおいついてきました。
それによって、今度はカンペナールツが苦しい!

そこでニッポのフィロージが飛び出した!
ついていったのは、クイックステップのブランビッラ?

でも、うしろからデュムランががんがんあがってきて、結局吸収されていきます。

5周目。またもやベタンクール。
三週連続!

先頭グループは、フィロージ、ゲオゲガンハート、ベタンクール、デュムラン、それにクイックステップのブランビッラと、BMCのステファン・キングの7人。

次の6週目はフィロージがアタックをかけて1位通過!競り負けたベタンクールは2位!

そして7周目に入ると、もっかいアタックをするフィロージ!
すごい、すっごくがんばってる!!
7周目、ポイント倍だからね!
でも7周目のポイント前で、吸収され、首位で7周目のポイントをとったのは、ゲオゲガンハート!
ちなみに、ベタンクールは2位通過。

と、8周目でゲオゲガンハートが落車!
体を倒して高速でカーブを曲がっている最中にペダルを回し始めて、イン側のペダルが地面に当たってしまい、バランスを崩したみたいです。

8周目のポイント地点。
またベタンクールがとった。
最初っからずっと高速で、ここぞという瞬間にがんっとスピード出せるって、すごいね。

そして9周目。
またベタンクール。
余裕だよ余裕。

というかもはや、圧勝。
10周目も、ベタンクール。

さあ最終周。
カンペナールツのラストアタックに、ベタンクール、一人で追いつき、追いこし、余裕でゴール。
モビスターのベタンクール、最終周も1位通過!

ちなみに、最終周2位通過はサンウェブのデュムランでした。
ジロ終わって一週間経ってないよ!!?


優勝はモビスター、2位がサンウェブ、3位がスカイでした。
表彰式も、あくまでもチーム。
モビスターの選手がみんな並んで、インタビューを受けていきます。


なんか、
私の知っているロードレースではなかった(笑)

世界のロードレースのトップの選手があつまって、毎周回にゴールがあるようなレースをするとこうなるんだなあ。



あ。ひとつ、ここ数年の疑問が解けました。
グランツールとかの山岳ステージって、山頂ゴールだとかならず山岳ポイントが倍になるじゃないですか。

「なんでこんなバラエティクイズ番組みたいなポイントの付け方するんだろう。総合系の選手がとっちゃって、山岳賞狙いの選手は敵が多すぎるじゃん」って思っていたのですが、
ああしないと「がんがん途中の山岳ポイントをとるぜ!」って選手だけの戦いになって、「ゴールで頑張るから途中では力を温存するんだ」っていうプロトンと逃げの構造が成立しなくなるんだな。


今回のハンマークライムがまさにそれで、1位で最終周のフィニッシュ地点を通過するメリットがあんまりない。

ニュースサイトで、UCIのレースになっているっていうのを読んだので、UCIのホームページのレース一覧を見てみました。
同じ日程で「ITC Netherlands」っていうレースがあって、これがハンマーシリーズのことだと思います。
すべてのステージが、チームタイムトライアルレースとして登録されていました。
つまり、ステージ1位っていう概念自体が、存在していないレース。
なぜなら、1位のチームは、1位通過した選手のチームじゃなくて、1番ポイントあつめたチームのことだから。

モビスターは途中の周回でポイントをガンガンとっていたので、チームの1位はほぼ確定でした。ぶっちゃけ最終周ベタンクールが勝つメリットがなかったんです。

1位のチームから順に、最終日のチームタイムトライアルのボーナスタイムをもらえるのですが、1位は15秒、2位は12秒って順位でタイム差が決まっているので、1位が確実なのにポイント差を広げる意味はない。
UCIポイントも1番最初にフィニッシュ地点を通過した個人ではなく、レース終わって一番ポイントが高かったチームに対してつくので、今回のベタンクールの場合、最後にがんばるメリットがないんです。

ほかのステージレースと違い、ハンマーシリーズは連続したレースのタイム差を競うわけではないので、今日リタイアしても明日、明後日のステージ走れます。

だから、がんばってポイントがとれなくても最後まで走りきった選手と、途中でリタイアした選手とに、結果として、ほぼ違いはないんです。
むしろ、明日、明後日に温存できる分だけ、リタイアした方が有利とかになってしまう。


難しいなあ〜!!
いや、レースの仕組みじゃなくて、
選手ががんばるメリットが低い気がして、これに出るなら個人のUCIポイントもらえるようなレース出たいって選手がいてもおかしくない気がする。


でも、ハンマーシリーズが定着してチームがチームだけでスポンサー収入に頼り切らずにレースの放映料とかの収入が入るようになって、チーム自体の強さをあげることに意味が見いだせるようになって、UCIポイントに頼らず選手に成績を還元する方法ができれば、成立するのかな。



もし、私がこの、ハンマークライムっていうレースをアレンジするなら、どうするだろう。
チーム戦ってとこは、変えない方がいいと思うんだ。

えっとね、1位通過のポイントを3周目が20、7周目が20、で最終周である11周目は60にして。それぞれ20位、20位、80位までに、順位に応じたポイントをつける。
で、それ以外のポイントは、1位通過が10ポイントで、ポイントがつくのが10位まで。

で、ポイントかける0.5秒のタイム差を、ラストのチームタイムトライアルにつける。

これなら、最後まで走りきる選手とリタイアした選手に差ができるし、ポイントいっぱいゲットしたら最終日楽できるから、最初のレースでがんばったチームもちゃんと報われる。


そんで、もうちょっとコースを大きくして、平地っぽい箇所を5kmくらい追加して、あとから集団ががんばっても追いくことができそうな設定にする。

そうしたら、最初に逃げて3周目くらいまでのポイントを狙う選手と、中盤にアタックかける選手と、最後にかけるエースの選手とにわかれるから、戦略ができてくるんじゃないかな。


こういうの考えるの、楽しい!!
ツールとかも、100年以上の歴史のなかで、チーム戦略で戦えるようになったり、シングルギアじゃなくてもよくなったり、ほかの人に助けてもらってよくなったり(昔はチューブを個人で担いでいたり、フレーム折れたらリタイアするか、鍛冶屋で自分で直さないといけなかった)、いろんなルール変更があって、形がかわって今日に至っているじゃないですか!
ハンマーシリーズみたいな新しい試みが、またこれから10年先、20年先のレースを作っていくのだなと思うから、
こういう挑戦はやめないでほしいし、応援したいです!

ジロ・デ・イタリア 2017 第21ステージ(最終日)

第100回ジロ・デ・イタリア最終日!
タイムトライアル!!

去年ほど体力的にきつくなかったからか、終わる前から微妙に寂しい……。
ああ、ジロが、ジロが終わってしまう……。

ちょっとセンチメンタルになっていると、事件が。

ゴール後の暫定1位の選手が必ず4位と表示されたり、
キリエンカの平均速度が83kmになっていたり、

ここにきて、イタリアっぽくなってきた!!(笑)

レースの方は、ロットNLユンボのヨス・ファンエムデンが暫定1位にたちます。
優勝候補の一人だった、2015のTTチャンピオン、スカイのキリエンカも届かず。
最後の最後で奇跡のTT勝利を……ってひそかに応援していた、アスタナのルイスレオン・サンチェスは23位。

私の中では、第100回ジロにおける個人的な総合敢闘賞は、サンチェスでした。
毎日のように逃げにのってステージ勝利を目指す姿に、いつしかレース中継が始まるたびに、最初にサンチェスの姿をさがすようになっていました。
ありがとう。



さあ、そしてエムデンが暫定首位のまま、いよいよ総合上位勢の疾走へと移っていきます。

新人賞争いが、ユンゲルスとイェーツ。
そして総合争いがデュムラン、ピノー、ニバリ、キンタナ。
もちろん、ザカリン、ポッツォヴィーヴォ、モレマも総合順位のジャンプアップを狙っています。


そんな緊張感が増していく中、
現在総合6位のポッツォヴィーヴォの走行前に、ジロの公式ツイッターがこんな投稿。


第100回ジロの優勝者をトロフェオ・センツァ・フィーネという名前のジロの優勝トロフィーに刻印する準備中。
そりゃ、決まった瞬間に刻印開始しなきゃ間に合わないんだけど、いざ画像で見ると結構衝撃。



総合上位は、3分ごとにスタート。
特に大きなトラブルなく、順々にスタートしていきます。

そして、いよいよ総合4位のデュムランから。
ばんばん飛ばしていくデュムラン。

さあ第一計測!デュムラン、エムデンと2秒遅れで通っていきます。

続いてやってきた、ティボ・ピノー。第一計測はデュムランと26秒差。ピノーとデュムランは昨日のステージ終わりで10秒差なので、この時点で、デュムランがピノーに逆転!

続いてニバリが第一計測!デュムランと17秒差。
ニバリとデュムランは昨日14秒差だったので、これもまたデュムランがニバリを抜いた形。
やっぱりデュムラン強い!!

キンタナの第一計測に着くまでの間に、ユンゲルスがゴールします。
暫定7位でゴール。エムデンとは54秒差。
イェーツとの総合タイム差が28秒あるので、イェーツが、エムデンとのタイム差が1分24秒までにおさまれば、イェーツが新人賞になります。

さあ、キンタナの第一計測です。ああ、でもやっぱりちょっと遅い!デュムランから31秒遅れで中間計測を通過。
ただ、総合タイムで、デュムランよりもまだ22秒余裕があります。
対ニバリに対しては、まだ25秒あります。

第一計測までで言うと、総合タイム順位は、キンタナ、デュムラン、ニバリ、ピノー。


一方、ゴール付近ではイェーツのゴールです。
でもスピードが落ちている……エムデンと2分28秒差でゴール。

この時点で、ユンゲルスのマリア・ビアンカが決定!!


やがて、今度は現在モレマがゴール。
エムデンから、1分46秒差。
その次のポッツォヴィーヴォは、エムデンから2分49秒差。
今日ついたタイム差は、1分3秒。昨日までのタイム差が、1分33秒なので、モレマ、逆転ならず!

続いてザカリンが、エムデンと1分49秒差でゴール。ポッツォヴィーヴォよりも速かったので、ここも順位はキープ。


そしてデュムランがゴール!
暫定2位。エムデンと15秒差です。

この瞬間、ずぅぅっと暫定トップの席で、無表情で座っていたエムデンが、ものすごく嬉しそうに顔を真っ赤にして立ち上がりました。
歓喜の瞬間。
こういうとこ見られるの、嬉しい。


さあ、残りの選手はどうなるか!!

まずはピノーがフィニッシュ地点へ。エムデンと、1分42秒差でゴール。
ザカリンよりもはやかったので、4位以上は確定。
そして、ピノーはニバリとは総合タイムが4秒差なので、ニバリのタイムがステージトップのエムデンよりも1分38秒以内だと、ニバリが表彰台確定です。

そしてニバリがゴール!タイムはエムデンと1分9秒差。
ニバリの表彰台が決定!あとはそれが2位か3位か。

さあ、最終走者のキンタナ。
画面に、デュムランの総合タイムとのタイム差カウントダウンが表示されます。
そのタイム表示以内でゴールをすると、総合優勝。過ぎたら、デュムランが優勝。


その表示が、残り1分のとき、キンタナが1km地点を通過しました。
途端に、緊張した顔でモニターを見守ったデュムランが、笑顔になりました。
もう優勝はほぼ確定ですが、タイム表示はつづきます。
そして、その数字が減っていきが0になり、消えました。

第100回大会 ジロ・デ・イタリア 総合優勝のマリア・ローザは、チーム・サンウェブのトム・デュムラン!!!
オランダ人、ジロ初優勝!! 


でもまだキンタナはゴールしてない!
全力で走るキンタナ!TT苦手なイメージだけど、かなり速度をあげています!

そして、ついにゴール!!
エムデンのタイムとは、1分39秒。キンタナ、堪えた!

モビスターのナイロ・キンタナが総合2位!!
そして、9秒差で、バーレーンメリダのヴィンセント・ニバリが3位!!

4位がエフデジのティボ・ピノー。
5位がカチューシャアルペシンのイルヌール・ザカリン。
6位がアーゼードゥーゼルのドミニコ・ポッツォヴィーヴォ。
7位がトレック・セガフレードのバウク・モレマ。

8位から10位が新人賞候補だった選手になります。
8位がクイックステップ・フロアーズのボブ・ユンゲルス。
9位がオリカ・スコットのアダム・イェーツ。
10位がキャノンデール・ドラパックのダビデ・フォルモロ。


そんな感じで、リーダージャージはこちら!

総合優勝 マリア・ローザ チーム・サンウェブ トム・デュムラン
ポイント賞 マリア・チクラミーノ クイックステップ・フロアーズ フェルナンド・ガビリア
山岳賞 マリア・アッズーラ チーム・スカイ ミケル・ランダ
新人賞 マリア・ビアンカ クイックステップ・フロアーズ ボブ・ユンゲルス


最終日TT っていうグランツールを見たのは初めてだったのですが、ハラハラしていつものグランツール最終日とは全然違う感覚でした。
出場選手も、ちょうどTTが得意な優勝候補が、初めてグランツールの総合優勝を狙いにきたデュムランっていうのが、またここまでレース展開を読めなくしたのだと思います。

いろんな偶然の結果!

ただ一つ残念だったのは、やっぱりアスタナの選手に、どっかで一勝して欲しかったです。
世の中そんなに上手くはいかないけど、でもロードレースってそういう、まるで物語のようなできすぎた出来事が本当に起こることがあるから、だから今日の今日まで、もしかしたらって気持ちを持ち続けていました。

もちろん、ぽっとでのサイクルロードレースファンの私よりも、ジロに出ていたアスタナの選手やスタッフの方々の方が、ずっとずっと「スカルポーニのために」って思って、レースをされていたのだろうなと思いますけれどね……。


なんか、ジロが終わった気がしないなぁ……。
きっと明日か明後日の夜に、「ああ、終わったんだな」って思うんだろうな。

ジロ・デ・イタリア 2017 第20ステージ

1日あきましたが(私がレポート書いてないだけですが)、今日は第20ステージ!
勝敗がつくのは、明日のTTですが、今日は勝敗の見通しが立つ日です!
TTは他の総合優勝候補の選手に比べて、デュムランが圧倒的に有利なので、今日終わった時点でもしデュムラン以外の人が総合1位だと、デュムランとのタイム差がものすごく大事な意味を持つからです。

ちなみに、私の、本日のステージ優勝予想は、ピノー。
なんでかっていうと、3週目たぶん一番安定して調子がいい中で、今回まだジロを勝ってないからです。

今日はステージ優勝を狙ったのと、総合の前待ち作戦を含めて6人の逃げが決まりますが、ついていけなかったり、後続のアシストのためだったりと、だんだん減っていきます。
メイン集団では、モビスターが中心に牽引をしていました。

残り85km。
ここまで、ほぼずっと集団先頭を率いていたモビスター。そのアナコナが遅れました!!
同じく、ゴルカ・イサギレも遅れた!
残ったキンタナのアシストは、デラパルテとアマドールのみ。


集団は、カチューシャが前を引き、登りどんどんペースアップ。
アシストを削っていきます。
サンウェブも、残っているアシストは、ゲシュケのみ。


残り80kmで、カチューシャが先頭から下がり、また先頭はリーダーチームのモビスターの引きに。

残り76km。
またカチューシャのアシストの選手がまえに出ます。そこでザカリンが前にあがり、二番手についたところで、カチューシャがアタック!
そして、アタックした選手が抜けて、ついてきたロベルト・キセルロウスキーがひきます。
この動きについて来たのは、キンタナ、ニバリ、ティボ・ピノー、デュムラン、ユンゲルス、ポッツォヴィーヴォ、そして後ろからあがってきた、ランダ。
イェーツとモレマは遅れた!!

さらに前から、6人の逃げに入っていたカチューシャのマキシム・ベルコフが降りて来た!!
これで、マリア・ローザグループは10人になりました!

でも、結局イェーツやモレマが取り残された後ろの集団がおいついてきて、残り70km地点で、20人くらいの集団になります。


残り68km
アスタナのカタルドがメイン集団でアタック!
集団は見逃し、カタルドは一人で前を目指します。

一人で頑張っているのですが、結局カタルドは前に追いつけず、残り33kmで吸収。
動きそうで動かない!!

そしてこのながーい間に、どんどん後ろからアシストの選手があがってきます。


残り27km。
キセルロウスキー、パンク!!
そろそろ最後の登りなのに!!

この時点で、前はクイックステップフロアーズのドリス・デヴェナインスとBMCのディラン・トゥーンスの二人がずっとずっと逃げているのですが、
集団とのタイム差は、約2分30秒。


残り25kmきったところで、ようやくカチューシャのキセルロウスキーがメイン集団に合流しました。

集団牽引は、モビスター。
残り23kmでニバリがアタック!
キンタナはついていく、ポッツォヴィーヴォ、ザカリン、ティボ・ピノーが追いつきました!
デュムランが遅れます。

ここで、先頭から脱落したデヴェナインスを吸収。
先頭は、今一人で逃げいているトゥーンスのみです。
あ、デュムランが追いついた!


残り22km、他の選手も追いついて来て、今度はエフデジのライヘンバッハが集団を引き始めます。

するとここでザカリンがアタック!ポッツォヴィーヴォがついていく!
ここ数日、ザカリンがアタックすると必ずポッツォヴィーヴォついていく気がするぞ!!

そして今度はキンタナがアタック!ニバリもついていく!ニバリとキンタナが協調していく!
後方では、遅れたピノを、アシストのライヘンバッハが前を引く!



残り20km。
先頭を独走していたトゥーンスを、ザカリンとポッツォヴィーヴォが抜き去っていきます。
この二人、ずっとザカリンがひいている気がします。

そのザカリンの数秒後ろに、キンタナ&ニバリ。

そのまた後ろに、ライヘンバッハ、ピノー、デュムラン、ユンゲルス、モレマ、などなど。
イェーツは、そこからまた12秒ほど後ろに取り残されています。

ここでピノーが飛び出した!
速度を緩めて待っててくれた、キンタナとニバリに合流!
キンタナが先頭に出て、速度をあげます!
続いてピノー。
後ろはデュムランが先頭で追います。


前方では、ピノーにかわりキンタナがひく!
後方は、……え、ユンゲルスがひいてる。


残り18km。
えっと、デュムラン追いついちゃった。
そのままの勢いで、ユンゲルスが前にでます。
ああ、なんとかそっか、同じ集団にいる、イェーツをなんとかしたいのか。

そしてもう一回、ピノーがいく!
ニバリとキンタナが続く!

またデュムランが3人を追う展開!

先頭では、ピノーとキンタナだけが先頭交代中。
……ニバリは、手伝わないのかしら。
あ、やっとニバリが前にでた。


残り15km。
先頭では、ザカリンとポッツォヴィーヴォが二人で協調してどんどん前に行こうとしています。
20秒遅れて、ニバリ、キンタナ、ピノー。
さらに12秒後ろに、デュムラン、ユンゲルス、イェーツ、モレマ、ライヘンバッハ、ヒルト。

さあ、すぐに山頂!下りに備えて、ウェアの前をしっかり閉めるザカリン。ポッツォヴィーヴォを先頭に、山頂ポイントを通過!
後ろでは、山頂に向かって速度をあげるピノー!!
そして下りにはいったとたん、一気に前にでるニバリ!

マリア・ローザグループも下りに入った!
引くのは、下りでのアタックが目立つユンゲルス!


残り10km。
ニバリ、ピノー、キンタナが、ザカリンとポッツォヴィーヴォに追いついた!!
デュムランとのタイム差は、25秒!

ザカリンとポッツォヴィーヴォ、追いつかれたらステージ優勝のために力を温存するかと思ってましたが、先頭交代ちゃんと入ります。


残り5km。
タイム差、8秒!
ユンゲルスの猛追で、どんどんタイム差が縮まっています。

残り4km。
タイム差が12秒。後続はモレマが引いています。

残り3km。
タイム差が18秒!ちょっとタイム差が開きました!

残り2km。
タイム差が20秒!このままだとデュムランにタイム差をつけられますが、でも牽制はいったら追いつかれるよ!

残り1km。
キンタナが先頭で、カーブを下ります。
キンタナ、ザカリン、ピノー、ニバリ、ポッツォヴィーヴォ。
残り400m。
もういっかいコーナー!まがって直線。
ここで一気にポッツォビーヴォがあがってきた!後ろにピノーがつく。
ピノーがポッツォヴィーヴォの左側から、抜いた!ピノーの後ろにザカリン、その後ろにニバリ!
そこでコーナー!
そのままゴール!!

エフデジのティボ・ピノー、ステージ勝利!!

ほ、本当に勝っちゃった。びっくりした。

2位がザカリン、3位ニバリ、4位ポッツォビーヴォ、5位キンタナ。
続いて15秒差でユンゲルス、イェーツ、ライヘンバッハ、モレマ、デュムラン。



これでまた総合が動きました!

モビスターのナイロ・キンタナがマリア・ローザをキープ!
2位のニバリは39秒差。ピノーが3位で43秒差。4位が53秒差でデュムラン。
5位ザカリンは1分15秒差。6位のポッツォヴィーヴォ1分30秒差。

タイムトライアル前に、総合1位から4位が1分以内。
んー。デュムランが有利だな。


ユンゲルスとイェーツに、タイム差がつかなかったので、あとの3つのジャージは、変更なかったです。


明日は、もう最後なんですね。
第100回大会のジロが、終わっちゃうのですね。
どことなく、寂しいな。

去年はこの時期本気で眠かったけど、今年は去年ほどではありません。
なれたのかな。

ツアー・オブ・ジャパン 2017 伊豆ステージ

行って来ましたツアー・オブ・ジャパン
シャトルバスを利用して、会場に着いたのが、スタートの15分前くらいだったでしょうか。
最初、品切れになる前にステージ限定品のRaphaの帽子を買おうと思っていたのですが、もうすぐにスタートだったので、先にスタートの様子を見にいきました。

でも、結構人がいて、最前列では見られず、コース端から3列目くらいにいました。

レース開始!

とたんに、ばらばらといなくなる観客。
それぞれの観戦ポイントに移動したり、出店(レース会場がサイクルスポーツセンターという施設内だからないんじゃないかと心配してたけど、ちゃんとあった)をのぞいたり、いきなり人口密度が減ります。


さて。
私はどうしよう。


帽子をゲットしてから、考えます。
基本的に、大型モニターがあるときにはそれが見える位置に陣取ることが多いのですが、今回はちょっと違う観戦の仕方をして見たかったのです。

とりあえず。
冠スポンサーのブースに行って、ブース訪問者数を増やさなければ!!

今回、ツアー・オブ・ジャパンには、NTNさんというスポンサーがつきました。
NTNさんは、回る学校というブースを出していました。

ベアリングっていう、回転する機構がある機械にとっても役立つ部品があって、それを作ってるのがNTNなんだよ!覚えてね!」っていうコンセプト(だと私は認識した)で、
いくつかコーナーがあったのですが、私が参加したのが「ベアリングを組み立ててみよう!」っていうコーナー。

部品と、道具があって、まずは一人でやってみる。
私、正直、ベアリングが何たるかを知らなかったのですが、目の前に完成品見本を出してくれるのです。べつに、隠れてて見えない部品があるわけでもない。構造は単純。
「へへん、こんなの簡単だよ。ああ、そうか。小学生向けのコーナーか。大人の私が挑戦なんて、悪いことしたかなあ……」とか思いながらやってみたのですが、
できない。

悔しいのでしばらく格闘していましたが、それでも何がどうなってこうなるのかわからず。
なんかね、知恵の輪をやってるような気持ちになったよ!

最終的に、ギブアップして、教えてもらいました。
正解を聞いた時、2割「そんなん反則じゃん!」8割「いや、でも実際の物作りにとっては、こういう頭の発想をかえるような考え方を持って、技術の進歩があったのだ」って気持ちでした。
明日の最終ステージでも、おそらくNTNさんはブースを出すと思うので、気になった方はどうぞ。
挑戦終わると、サブレくれたよ。

私がベアリングと格闘している間に、すでに集団は一周目を終え、4人の逃げができていました。


さて。
これで、ファンとして一番やるべき義務は果たした。

このあとどうするか。
一旦屋台でも見に行くか。

と、向かうと、ちょうど屋台がある位置の先くらいのコースが、補給地点になっていました。
奇しくも、2週目のプロトンがくるタイミング。


すると、各チームブースの前、コースの脇に、ほぼ一定の間隔をあけて、各チーム一人ずつチームスタッフが並び始めます。

何かにものすごく似てて、すっごく気になったんですけど、あれです。

運動会でやる、「体操の体形にひらけ!!」の開いたあと!!


あんな感じで、綺麗に、間をあけて、ほぼ一直線に並びます。

そして、プロトンが来た!!

この場所はもう柵がなかったので、私は、もし柵を延長したらここが柵だろうって場所から、さらに一歩下がった位置で見てました。
いつもフィニッシュ地点の近くで見ていることが多いので、柵がない位置で集団を見るのは、初めてだったので、ちょっと念を入れました。

それでも、
集団の一番端の位置を走っている選手とも、全然ぶつからないくらい距離をおいた場所にいるにも関わらず、
プロトン来た時、気づいたらその迫力に押されて、3歩くらい、さらに後ろに下がっていました。
完全に無意識です。

呆然としながら思いました。
ヨーロッパのレースに出現する、選手の真横を走る観客っていうのは、
いったいどういう神経をしているんだ!!?


小さいころから見慣れると、恐怖感ってうすくなるっていうからな。
きっと、速いプロトン、子供の頃から見てて、怖くないんだな。


そこからは、食べ物を買って、他のブースも冷かしつつ、ゴール手前150mのところを自分の観戦ポイントに定めました。
アスファルト側は柵がありましたが、反対側の原っぱは柵がなかったので、そこに椅子を置きました。

そこで、選手が来るたび拍手をしながら、ときどき「がんばれー!」とか声だしながらしばらく応援をしていました。

風がものすごくて、残り100mの看板が倒れました。
びっくりしました。

そうこうしているうちに、何週目か忘れたのですが、メイン集団から4人飛び出し追走集団ができ、さらにそこからニッポ・ヴィーニファンティーにのマルコ・カレラが飛び出して単独で前の4人を目指し始めます。

これは、前の4人。
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一周くらいすると、もう一人、集団からあがってきます。
バーレーンメリダの、フェン・チュンカイ。

カレラと2人で協調しながら走ります。
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そして、その後ろから、メイン集団がやってくる。


そのとき。
集団後方の選手が、何か他の選手と違う動きをしたのが目に入りましたが、応援がんばってた私はそれがどこのチームの選手が見ていませんでした。


そして。
プロトンが去ったあと。

私の斜め前に、
空の、ボトルが。


え、えと。


これ、私拾っていいのかな。

おそるおそる手を伸ばして拾いあげました。
レース観戦に行って、ボトルをもらってしまった。


が。ここで緊急事態。
どうしよう。

どこのチームのものかもわからない。
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チーム名って入ってないの!?
え、これどこのチームの!?


しかし慌てても、
残り周回はごくわずか。


ここから、私の、
全力での各選手のボトル観察が始まります。


バーレーンやニッポは自分のロゴ、ユナイテッドヘルスケアとかも違う、キナンも違う、他の海外チームも違う。


あ!
チーム右京がこれと同じ気がする!
と、思ったら、あれ。
宇都宮ブリッツェンも同じ……?


……わからぬ。

そうこうしている間に、レース展開がすすみ、最初から逃げていた4人のうち、キナンサイクリングチームのマルコス・ガルシアがそこからさらに単独で逃げていく!!

大逃げ。

アイソウェイスポーツ・スイスウェルネスのクリス・ハ―パーが追う!
残った逃げの2人、ブリヂストンアンカーのダミアン・モニエと初山翔のところに、カレラとフェンが追いつきます。
そしてそこからカレラがまた行ったー!!!
でも、前に追いつくにはちょっとタイム差がある気がする……。

さあ、最終周回。
残り150m付近にたつ私の前に現れたのは、
マルコス・ガルシアただ一人!
後ろを何度も振り返り、ちらっと笑顔が見えたくらいで通り過ぎていきました。

続いてハーパー!
こちらも単独!

そしてハーパーを見送ってから、カレラがやってくる!
「マルコー!!」って呼んだら、目の前で一瞬ダンシングをしかけて、でもすぐやめて、ゴール地点に向かっていきました。

二回くらい、カレラが速度をあげた瞬間がちょうど私の観戦していた場所の近くだったので、途中からカレラを応援していました。



そのあと、表彰式です。
ちょっと遅れて表彰式会場の前に行ったのですが、ちゃんと見られました。


そんな感じ!!

レース展開が盛り上がりがあって、そこそこわかりやすかったので、そこまでモニターやフレッシュLIVEの映像に頼らなくても楽しめましたが、でもやっぱり選手がこない時間は、実況を聞いてないと暇でした。


一個だけちょっと困ったのが、トイレがどこだかがよくわからなかったことですね。
会場でもらった地図に記載はあったのですが、それがちょとわかりにくくて、ついつい「トイレはこちら」みたいな表記を探して迷ってしまいました。


表彰式が終わって、ヴェロドロームをちらっとのぞいて、また無料シャトルバスで修善寺駅までいきました。


2万人を超える来場者がいたようですが、
あんまり人が多いことによる観戦のストレスは感じませんでした。
そこそこ人がいて、応援の声もあげやすいし、はじめっから場所とらなくても、見やすい観戦場所探せたし。

ロードレースの適正な観客数ってどれくらいなのかな、ということを、漠然と考えながら帰路につきました。


結局、ボトルをどこのチームのどの選手がくれたのかは、わからないままでした。

おわり。

三島における気配。

こんばんは。

仕事終わりに修善寺まで行って一泊、というスケジュールだと、結構仕事終わってから東京でる時間が厳しいので、新幹線のとまる三島駅に宿をとって、明日のツアー・オブ・ジャパンに備えているコロロンです。

 

きっとそういう人いっぱいいるだろう!と思って、カペルミュールサコッシュさげて駅前で晩御飯食べたり、ホテル館内でタオル詰めて大浴場目指してうろうろしてましたが、ホテルのフロントの人も、通りすがりで入ったご飯屋さんのおっちゃんも「あ!明日、ツアー・オブ・ジャパンですね!」とは言ってくれません。

 

 

何故だ。

カペルミュールがおしゃれすぎて、パッと見では、自転車グッズに見えないのか。

くっ……カペルミュールの汎用性の高さが、こんなところで仇になるとは。

 

てなわけで明日はいよいよ、初めて見に行くツアー・オブ・ジャパンです。

 

明日はレース会場で、たぶんドイターのリュックしょって、1人でぼーっとレースを見てると思います。

あんまり会場の事前情報を集めてないので、どこで見るかは決めてないのですが。

 

水色のリュックしょって、「おお!」とか「わーい!」とか言いながらレース見てる黒髪の女性がいたら、私かも知れません。「コロロンさんですか?」と言って見ましょう。

 

 

合ってても合ってなくても、言われた人はびっくりするでしょう。

 

まあ、冗談はともかく。

もし会場で会いましたら、どうぞよしなに!

 

ジロ・デ・イタリア 2017 第18ステージ

本日は、137kmの短めのステージです。でも、山いっぱい夢いっぱい。
登ったり下りたりを繰り返すステージなので、スプリント系の選手のタイムアウトが気になるところです。


逃げができ……そうでできない、と思ったらやっぱり成立してて、いや、でもこれはもう吸収され……ない、と思いきや一気にタイム差がつまり……そうでつまらない、っていう
「逃げるのか逃げないのか逃さないのか逃すのかどうすんの!?」
っていう序盤。



でも結局逃げました。

最終的に、そこそこ人数が多くなって、20人近くいたのかな。
スカイは山岳ポイントを稼ぎたいランダを筆頭にディエゴ・ローザとデイグナン、モビスターはアマドールとアナコナ、キャノンデールはドンブロンスキーとダビデ・ヴィレッラと、あとロランが今日もいました。山岳ポイントをとりにフライレも入ってました。BMCヴァンガーデレン、CCCのヒルトも、逃げに乗っています。


でもこれも、度重なるアタックや山岳の厳しさに、徐々に崩れていきます。


追いかけるメイン集団も、2級山岳ガルデーナ峠の登り途中でどんどん脱落していき、残り60kmくらいでサンウェブのアシストがいなくなり、残り55kmではモビスターのアシストが消えます。

しかしそんな中、残り53kmでキンタナがアタック!


前待ち作戦だったんだ!!
逃げから降りてきて、キンタナを待っていたアマドールと合流!

デュムランは、自らメイン集団を率いてキンタナをおいはじめました!
しかし、このタイミングで、メイン集団からニバリもアタック!!
デュムランは、追わない……っていうか、やっぱりTTの選手だから、追いかける時も一定のペース。


キンタナ&アマドールのところに、アナコナも下りて来ます!
ニバリもここに合流!

しかしやっぱりじわじわ迫るデュムラン。安定して強いな。追いついちゃったぞ。
結局山頂あたりで合流し、ほぼ同時に下りに入ります。
下りも差はつかず、有力選手集めたメイン集団、という形に戻ります。
先頭を引くのは、オリカ。
実はユンゲルスが遅れていたので、新人賞ジャージを目指すアダム・イェーツのために、スピードをあげていくのです。

一方そのころ、どんどん逃げていた逃げ集団。
残り47km地点で、先頭に残っていた逃げの選手は7人。
スカイのディエゴ・ローザと、本日ばんばん山岳ポイントとりまくったランダ、キャノンデール・ドラパクのドンブロンスキーとダビデ・ヴィレッラ、BMCのヴァンガーデレン、CCCのヒルト、そしてディメンションデータのベルハネです。


残り30km。
ずっとずっと先頭でひき続けていたローザが仕事を終えて、逃げ集団から離れていきます。
先頭は6人に!

メイン集団は、約45秒後ろに迫って来ています。



先頭、残り22km。
メイン集団にローザが吸収されます。
メイン集団では、オリカの引きから、モビスターの引きになりました。



残り15km。
下りで、先頭集団が割れました!
先頭は、ヴァンガーデレンとランダ。
追走が、ヴィレッラ、ドンブロンスキー、ヒルト、ベルハネ。
その後ろに、メイン集団が迫り、最後の登りに入っていきます。

目指せ、1級山岳ポンティヴェス、そしてフィニッシュ地点のオルティセイ!


残り12km。
先頭が二人。ランダとヴァンガーデレン。
14秒差で追走の4人。
メイン集団は、そこから約40秒差。

じわじわ、先頭の二人が、追走とタイム差を広げています。

残り9kmくらいのときに、先頭グループと追走グループのタイム差は、約28秒。
メイン集団は、その35秒くらい後ろです。


残り7km。
メイン集団でアタック!
モビスターのアナコナ!そのあと、カチューシャ・アルペシンのロベルト・キセルロウスキーがアタック!
今度はピノーがアシストのライヘンバッハに引かれつつ、メイン集団の前方にでます。
と、ここで満を辞してキンタナがアタック!
ほんのちょっと前で待っていたアナコナと合流して、前をめざします。

メイン集団を引いて追うのは、エフデジのライヘンバッハ!!



一方前方!
ヴァンガーデレンが、ほんのちょっとだけランダより前にでました。そして、アタック!

が、どっちもそれぞれ吸収され、さっきの状態に戻ります。

この間、追走ではヒルトだけがちょっと飛び出し、前方の二人を追いかけてました。

残り4.8km。
今度はニバリがアタック!
でも、また吸収。
そしたら今度はデュムランがアタック!キンタナが追う。
その隙をついて、ザカリンとピノーがアタック!デュムランが追って吸収。

さあ、デュムランがもう一回アタックを仕掛けました!
一瞬「だれが行く?」みたいな雰囲気になり、結局またキンタナが追います。
追いついたあたりで、ちょうど山岳ポイント。

ここでピノーとポッツォヴィーヴォが前に出て、山岳ポイントを通過すると同時に、そのままするするっと二人でアタックをします。
ちょっと離れた!!

デュムラン、キンタナ、クライスバイク、ザカリン、ニバリ、モレマが追います。
と、ここでザカリンがアタック!!

遅れて、クライスバイクとモレマも二人で抜けています。

残された、総合トップ3の3人。デュムランとニバリ、キンタナ。
牽制です。牽制しまくりです。誰かが前に行こうとすると、誰かが後ろにつくので、やめる、の繰り返し。っていうか、キンタナは絶対にデュムランより前にでようとしません。
そのうちエフデジのライヘンバッハもここに合流して、結局デュムランが自分で引くことに。


そうこうしているうちに、先頭の2は残り1kmを切りました!
20秒遅れて、ピノー、ポッツォヴィーヴォとずっと先頭を追走していて、合流したヒルトが続きます。

メイングループには、アダム・イェーツが後ろからあがってきました。


さあ、先頭は最後の勾配が厳しいところにはいります。
ランダが先頭。
登りきり、そのままランダ、ヴァンガーデレンの順で最後の石畳区間に入ります。
ゴール手前の最後のゆるやかなコーナーで、イン側から突っ込んだヴァンガーデレンがランダの隣に並びました!
そしてスプリント!
圧倒的に、ヴァンガーデレンが速い!!
BMCのティージェー・ヴァンガーデレン、ステージ勝利!!
スカイのランダ、また2位!
8秒差で、エフデジのピノー、アーゼードゥーゼルのポッツォヴィーヴォ、11秒差でヒルトがゴール。
さらに遅れてカチューシャのザカリンが24秒差。クライスバイク、モレマが34秒差。
そして、デュムラン、キンタナ、ニバリが1分6秒差でゴールしました。アダム・イェーツが三人にちょっと遅れて、1分12秒差でした。
総合上位では、ユンゲルスがかなり遅れて、ヴァンガーデレンから3分55秒差でゴールしました。

ゴール後、タオルに顔を埋めて泣くヴァンガーデレン。
ヴァンガーデレン、実は、グランツールのステージ優勝は初めてだったのです。
よかったねえ……。


総合1位から3位のタイム差はまたまた変化ありませんでしたが、ピノーとザカリンはタイム差を縮め、1位のデュムランと、ピノーが1分35秒、ザカリンが1分58秒差になりました。
マリア・アッズーラは、今日もまた暗い顔で表彰式に向かって行ったランダがキープ。
2位が続いて、しかもどっちも僅差だもんなあ。
チクラミーノは、ガリビアがゴールしたっぽいので、そのまま。
マリア・ビアンカは、アダム・イェーツがとりました!


思っていたよりも、総合のタイム差は動かなかったですね。
もっとばちばち行く日かと思っていました。
となると、勝負は明日、明後日という感じでしょうか。


あ。ここでちょっとお知らせ。
最近、毎日私のブログにジロ記事を見にきてくださっている方もいらっしゃるかも知れないのですが、その方々にはごめんなさい。
明日は、ブログの更新をしないかもしれません。

なぜなら、土曜日、TOJの伊豆ステージ見に行くために、仕事終わってから静岡に前乗りするから!
見るのは見ると思うのですが、ブログに書ける環境ではない可能性が高いです。

もともと、気になったステージだけ書こうっていう趣旨で書いているこのレースレポート記事。
ですので、去年のジロやブエルタなんかで書かない日があってもいちいち「書かないよー」とかお知らせしていませんでした。
ただ、今年のジロに関しては、日本における放送が例年と違うことから、戸惑っている方が多いんじゃないかなと思って、「せっかくの100周年のジロを、私にできる形で盛り上げよう!」と、できる限り全レース書くようにしていたのです。


だから、一応お知らせ。
ごめんね。


…………万が一明日書いたら、「ノートPC、カバンに入ったんだな」って思ってください(笑)

ジロ・デ・イタリア 2017 第17ステージ

今日は、じわじわ登りのステージ。
最初2級山岳が2つあって、そのあと3級山岳に対処しつつ、ずっとずっとじわじわじわじわ登っていくような高低表です。
私、このコースの、もっと素人版の距離縮小版かつもうちょい斜度を全体的にゆるやかにしたコースがあったとしても、絶対に登りたくない。


最初、3人の逃げが決まります。
ガスプロム・ルスヴェロのブルットと、UAEのモホリッチ、そしてキャノンデールのピエール・ローラン。

逃げ集団の後ろには、これを追う追走集団。39人。
多い!!
多すぎて、雑然としています。統率があんまりとれてない感じ。
ローランは、途中で逃げるのをやめて、こっちの追走集団に合流します。
先頭は、残された2人で協調して逃げるのですが、ブルットが途中で離れ、最終的にモホリッチ一人で逃げ続けます。

ちなみにメイン集団は、ほぼサンウェブが主導権を握っています。


残り60kmを切ってから、追走集団からアタックが出て、モホリッチを吸収します。
ローランとか、がここに入りました。

残された追走からはディメンションデータのフライレ、モビスターのゴルカ・イサギレ、トレックのジュリアン・ベルナールの3人が飛び出し、先頭集団を目指します。
先頭集団(いっぱい)、第1追走グループ(3人)、第2追走集団(いっぱい)、メイン集団(たくさん)、の構図に。

残り48km地点くらいで、、第1追走グループの3人が先頭集団においつきました。
先頭集団は、これで25人!さっきまで逃げていたモホリッチを始め、UAEが先頭でひきはじめました。
UAEは、この先頭に、ルイ・コスタとコンティ、ポランツェが入っていて、4人です。一番人数を逃げに入れました。

この後ろに、まだ追走集団が残っていて、そのずっと後ろにメイン集団が控えています。
メイン集団は、逃げと追走がざわざわし始めたくらいから、サンウェブ以外のクイックステップやロットNLユンボが引き始めます。


残り44km。
先頭集団とメイン集団の差は、約11分くらいです。
先頭集団にはローランやBMCのヴァンガーデレンとかが残っています。
総合順位争っているチームの選手では、モビスターのサザーランド、ゴルカ・イサギレ、エフデジのジェレミー・ロワなどなど。
そのうちやってきた中間スプリントポイントでは、ディメンションデータのテクレハイマノが飛び出してポイント奪取!

そして、まだメイン集団の牽引はモホリッチへ。
逃げ続け、ずっとずっと先頭で風をうけているモホリッチ。
できるアシストの仕事は、過酷だ。

残り35kmで、先頭集団とメイン集団との差は、約10分くらいになりました。徐々に縮まっては来ています。
その間にまだ残っている追走集団。先頭集団からは、約5分くらい遅れているので、ちょうど真ん中くらいにいます。


残り25km。
先頭とメイン集団とのタイム差は、9分25秒。
先頭集団、まだモホリッチが引いている……。すごすぎる。

メイン集団では、クイックステップががんばっています。
なんでさっきからずっとクイックステップがメイン集団でがんばっているのか、よくわからなかったのですが、UAEのポランツェ、現在、マリア・ビアンカ争いで現状4位なのですね。今日マリア・ビアンカを着ているユンゲルスとは、7分38秒差。
だから、逃げ集団にポランツェ含め4人UAEの選手が入って、ポランツェの総合順位をあげようとしているし、クイックステップは必死にメイン集団をひいて、タイム差がひろ上がらないよう追っているのです。


残り20kmをきって、タイム差は約8分30秒になりました。
メイン集団、今度はチクラミーノを着たガビリアがひいています。
先頭集団では、未だモホリッチが引き続けています。
尋常じゃない。


残り17km。
ついにモホリッチが役目を終え、先頭を離れました。俯いたまま、さっきとは比べ物にならないゆっくりな速度で、ペダルをまわすモホリッチ!
お疲れ様!超かっこよかったよ!!できればもうちょっと映してあげて、カメラさん!!


と、モホリッチが抜けた先頭集団では、すぐにフライレがアタック!!すかさずコンティがチェックに向かいます。
これを皮切りに、先頭でどんどんアタック合戦がおきます。
コンティがアタック、バルビンがアタック、ポランツェがアタック、とにかくみんなでどんどかアタック!!

何度か繰り返す中、残り13.8kmでUAEのコンティのアタックがきまりました!
このとき、メイン集団との差は、タイム差7分を切っています!

しかし、追走になった集団から、またどんどんコンティのところに選手があがってきます。
モビスターのゴルカ・イサギレ、ウィリエールのマッテーオ・ブザート。
続いて、キャノンデールのマイケル・ウッズもきました。トレックのベルナールもいる?
BMCのヴァンガーデレン、UAEのコスタも合流。

いっぱい集まってきたので、コンティがまたアタック!
またみんな、ついてくる。

もう一回コンティが行く!!
みんな、ついてくる!

そうやっているうち、後ろに一旦取り残されていた、元先頭集団の選手たちもまた前に合流します。
人数が増えて、またアタックとチェックのエンドレスリピート!!


残り7km。
キャノンデールのローランが仕掛けたアタックが、決まります!
追走になったほかの選手たちは、UAEを先頭に追いかけ始めます。


残り5km。
ピエール・ロランが単独先頭。
13人の追走集団が、約20秒後ろにいます。
メイン集団は、7分11秒差です。


残り4km。
追走集団、アタックとチェックの繰り返しで、うまくまわりません。
だれもいかないなら行くぜとばかりに、コンティとクイックステップのドリス・デヴェナインが前にでて、またまたコンティを先頭に引きはじめます。

その間、じわじわ差をひろげていく、独走中のロラン。

残り3km。
ロランと追走は、約30秒差です。
これは、ロランかなり有利!?

残り1.5km。
25秒差。
追走集団は、微妙にもめながら、デヴェナインが先頭をひきます。

ロラン、残り1kmを切りました!
ほぼ勝利は確実!
なんどか後ろをふりかえりながら、走り続けるロラン。
残り200m地点をすぎ、ようやく笑顔になって、右手でガッツポーズ!
残り100mからは、両手をひろげて、スポンサー名をアピールし、嬉しそうに、本当に嬉しそうにガッツポーズしながら、ゴール!!!

キャノンデール・ドラパックのピエール・ロラン、ステージ優勝!!
遅れて、24秒差で飛び込んできた追走集団。ここは、ルイ・コスタが先頭をとりました。
でもこの追走集団には残れなかった、UAEのポランツェ。この後ろの集団で、ロランから2分14秒遅れてのゴールとなります。 

ロラン、ゴールしてからも、とってもとっても嬉しそう。
去年、アメリカ籍のキャノンデールに移籍して、でもなかなか結果が出せずにいたロラン。
今回のジロでも総合での入賞が難しくなってからも毎日のように果敢に攻めて、きょうやっと、グランツールでのステージ優勝を果たしたのです。
もらい泣きしてしまった。



さて。
まだまだ後ろにいるメイン集団。
結局、ロランとは7分54秒差で、集団ゴールとなりました。


そんなわけで!
総合のタイム差はまったく動かなかった本日の4賞ジャージの結果!
マリア・ローザは、サンウェブのデュムランのままとなりました。
タイム差も変わらず、2位31秒差キンタナ、3位1分12秒差ニバリ。4位のピノーが2分38秒。5位はザカリンで2分40秒です。
ポランツェは、総合10位に浮上しましたが、現在総合8位のユンゲルスには、1分58秒届かず、マリア・ビアンカクイックステップ・フロアーズのユンゲルスがキープ!
リビアはメイン集団後方で無事ゴールしたので、チクラミーノキープ。
山岳賞も、昨日と一緒でランダがキープです。


ロラン、表彰式でも、とってもとっても嬉しそうでした!
毎日毎日、必ずと言っていいほど、逃げに入ったり勝負に絡んだりと、諦めない走りを見せてくれていたので、どこかでこの頑張りが結果に結びついてほしいと思っていました。
よかったね、ピエール・ロラン。
そして、本当に頑張ったね、マテイ・モホリッチ!!

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