ブエルタ・ア・エスパーニャ 2018 最終ステージ
長かった三週間のレースも、いよいよ最終日です。
今日は、昨日の時点で総合優勝を決めたサイモン・イェーツが属するミッチェルトン・スコットのジャージの色が変わっていました。
黄緑色の部分が、すべてブエルタの赤い色になっているのです。
……トレック・セガフレードと同じ色使い(笑)。
ほんのちょっとカメラが遠ざかると、見分けつきませんでした。
まあ、お祭りみたいなもんだしね、最終日は。
周回コースに入る時、今日限りで引退するディメンションデータのイゴール・アントンが、一人単独で先頭に出て走り始めました。
バスク人の選手。35歳。
ファンへのお別れを告げる走りです。
中間スプリントの直前で吸収され、いよいよレースがスタートします。
なお、複合賞で逆転の可能性がギリギリ残っているアスタナのロペスは、別に冒険していませんでした。
なので、今日注目すべきはただ一点!!
最終日の平坦ステージを制するのは、果たして誰なのかというところ!
残り7kmで、そこまであった逃げを吸収し、バーレーン・メリダ、ボーラ・ハンスグローエが集団を牽引します。
残り6km。
先頭はスカイ、二番手BMC、その後ろにロットNLユンボあたりがいます。
残り4kmで、クイックステップや、エフデジ、それにサンウェブとかも前方にあがってきました!
つーかまあ、ほとんど全部のチームが、今日の勝利を狙ってるんだな!最終日だしね!そうだよね!
残り2km。
ここでメイン集団を引くのはキックステップ!
ちなみに速度はほぼ時速70kmです。
ロット・ソウダルも上がってきました。
っていうか、トレックがんばらないと!!
残り1km。
まだクイックステップが先頭です。
しかし、ヴィヴィアーニの姿が見えないのか、クイックステップの選手が混乱して徐々に離れていきます。
そしてスプリント!
アシスト選手がまだわらわらしている中、最初に先陣を切ったのは、ロットNLのダニー・ファンポッペル!
しかし他のスプリンターたちも一気にスプリントを開始し、ファンポッペルを中心に、左右に展開!
ずらっと5人がならんだ状態になります。
ゴール向かって右から、ヴィヴィアーニ、セロー、ファンポッペル、ニッツォーロ、そしてサガン!
しかし、ヴィヴィアーニが圧倒的な速さで、みるみるほかの選手を引き離す!!
ステージ優勝!
クイックステップ・フロアーズのエリア・ヴィヴィアーニ!!
自分のチームのトレインを使わず、単独他のスプリンターの後ろに位置どって、優勝しました!強い!!
そして、2位がボーラ・ハンスグローエのペーター・サガン!
3位が、トレック・セガフレードのニッツォーロでした。
そんでもって、正式に確定した順位がこちら!
マイヨ・ロホ(総合優勝) ミッチェルトン・スコット サイモン・イェーツ
2位 クイックステップ・フロアーズ エンリコ・マス!
3位 アスタナ ミゲル・アンヘル・ロペス
マイヨ・プントス(ポイント賞) モビスター アレハンドロ・バルベルデ
マイヨ・モンターニャ(山岳賞) ロット・ソウダル トーマス・デヘント
マイヨ・コンビナータ(複合賞) ミッチェルトン・スコット サイモン・イェーツ
そして、ブエルタ全ステージを通しての総合敢闘賞はトレック・セガフレードのバウケ・モレマでした。
モレマの総合敢闘賞納得!!すごく納得!
ステージ優勝はできなかったけれど、モレマのガッツのある逃げで、いっぱい盛り上がったもの!!
……これで、2018年のグランツールは全て終わってしまいました。
なんだか、さみしいなあ。
ロスっていう言葉を使う喪失感じゃなくて、またひとつ終わっちゃったんだっていう、寂しさのが強いです。
昨年のブエルタは、コンタドールが開始前から引退を表明していたこともあって、ブエルタの3週間が、大きな一つの映画かドラマっていう感じがしてました。
今年のブエルタは、去年とは違って、毎日が一話ずつのオムニバス形式の小説みたいだなーって思ってました。
ついでに、ジロとツールと合わせて三部作で、最終巻がブエルタっていうシリーズもの。
そして、ブエルタの最終話で、ジロから密かに張っていた伏線と、プロローグである昨年のブエルタから張っていた伏線がすべて回収されて、サイモンが優勝、マスが総合2位で20ステージ勝って新人賞!みたいな感じ。
うん、今年のブエルタもいい話だったね。
ぬうー!
まだ世界選手権もロンバルディアも残ってるし、何より自分で現地観戦する予定のハンマー香港とジャパンカップサイクルロードレースも残っているのに、この寂しさはなんだろう!
そのうち慣れるのかなー。
それとも、10年くらい観戦を続けてもこのままかなー。
慣れたい気もするし、慣れたくない気もしますね。
まあ、とりあえず、寝てから考えよう。
おやすみなさい!