コロロン 〜孤独な自転車レース好き〜

2015年2月まで「ツール・ド・フランス」を「ロマンス街道ツアー」みたいな人気旅行企画と勘違いするくらいロードレースに興味がなかった筆者が、一瞬ではハマった自転車レースのことや自転車にまつわる日々を記すブログ(注:私はレース走りません)

2018年のツールがはじまります。

いよいよ2018年のツールがはじまりますね。
私はここ3年くらいしか知りませんけど、いつになく始まる直前にゴタゴタしましたね!


私のブログによく来てくださる方は、おそらく何が起こってどうなったまでご存知の方が多いとは思いますが、
今年のツールが、レース初観戦!みたいな初心者の方向けに、ツールが始まる前のゴタゴタを、ものすっっっごくかいつまんで書いておきます。




過去に4回ツールを優勝していて、今年ももちろん優勝候補筆頭のクリス・フルームっていう選手がいます。
フルームは、喘息持ちです。喘息のお薬を飲みながらレースを戦っています。
ただし、喘息のお薬というのは、健康体の人が飲むと、ドーピングとして効果があるお薬であるとされているお薬なので、使うには申請が必要だし、またドーピング検査のときに一定以上の値が出ると、「む。ドーピングしてるんじゃないか?」ってなるお薬です。

さて。
昨年の秋、フルームは、スペインのブエルタ・ア・エスパーニャという、3週間のレースで優勝したのですが、
そのレース中で一日だけ、「む。ちょっと必要以上に使ってるんじゃない?」という検査結果が出てしまいました。
なので、フルームは、「これは治療のためだけにに使ったけど、この値が出てしまった」っていうのを、国際自転車競技連合(UCI)とかに証明しなければならなくなったのです。
その説明をうけて、国際自転車競技連合は、「フルームは治療のために使ってただけだから、悪くない!」って言うか、「フルームはレースの成績あげるために使ってたから、成績剥奪!」って言うか、どっちかの結論をださなければならなかったのです。

で。
これが、今年の6月に入ってもまだ出なかった。

困ったのが、ツールを運営しているASOという団体。
フルームはとっても強いので、もしツールで優勝したあとに「フルームは成績剥奪!」とかなったら、レースのイメージはダウン、優勝者は交代、成績も総とっかえ。大混乱必死なのです。

なので「去年の問題、結論出てない状態じゃ、ツールにフルーム出せないよ」宣言を、フルームとかフルームのいるチームとか、国際自転車競技連盟とかに内々に言っていたのが、開催1週間前にフランスの新聞屋さんににすっぱぬかれて、ファンの間で大パニック!

ファンは、ASOが事前に言ってたとか知らないので、私とかは「一週間前になって何を言い出すのASO!!?」ってなってしまいました。

で、これが、日本時間でいうツール開催の前の週の日曜日。
そしたら月曜日に、UCIが、「フルーム無罪!」って宣言をして、あ、じゃあ出さない理由ないから、出ていいよー、ってすんなりフルーム出場が決まった。



私の日曜日のパニックをかえせぇぇぇぇぇ!!
とまあ、それはともかく。

いや、でもとにかく、フルームが出られることになってよかった。
結論が出た状態で走れることになってよかった。本っっっっ当に良かった。


ちなみに、もっとちゃんとした経緯を知りたい方は、こちらの記事がとてもわかりやすく書いてくださっているので、私の適用なまとめを読むよりももっとずっといいと思います。

news.yahoo.co.jp





さてさて!
これで心おきなくツールを楽しんで見られるということなのですが!



正直に申し上げましょう。



現在の私の感覚だと。

フルーム以外に優勝しそうな人が誰も思い浮かばない。

だって今年。
ジロ・デ・イタリアという3週間のレースで、フルームはある日、80km独走してライバルに大差をつけて大勝ちしたんですよ!!

ぬああ!!サイクルロードレースを見たことない人に、これがどれだけ衝撃だったか説明できない己がにくい!!!
風の抵抗がものすごいレースを左右する要素であるサイクルロードレースにおいて、80km独走で勝つって、とっても力の差がないととてもじゃないけど起こり得ないのですよ。



無理やり、自転車レースを知らない人にもわかるように例えるなら……。
えっと、運動会で、100mのコースを100周する10kmのかけっこの種目があって、2チームが対戦することになるのを想像してください。
片方のチームは5人いて、リレーで交代して走っていい。
片方のチームは1人で全部走らなくちゃいけない。
これで対戦して、1人のチームが勝ったみたいな感じ。


実際にはもっと選手がいっぱいいるから、この5対1の構図までもってくるところまででいろいろあるし、この5人があんまり仲良くなくって「お前次走れよ」「お前こそさっき2周しかしてないだろあと1周しろよ」とかバチバチやってたから遅れたとか、いろいろ別の要素もあるんだけど、
とにもかくにも、力の差があったことには間違いない。


そんなわけだから、私、今年は特に、フルームが総合争いで負けるところが想像できません……。


ただもちろん、他にも有力な選手はいて、ジロで2位だったトム・デュムラン(バチバチ5人組の一人)も、すごい立て直している可能性あるし、
今年のジロには出ていなかった、ナイロ・キンタナやバルベルデっていう、これまたとっても強い選手がものすごい活躍をする可能性もあるし、
普段グランツールという3週間のレースだとあまり出てこない石畳のコースが今年はあるので、(普通グランツールで総合優勝するような選手は、山岳系のコースが得意な選手が多いのだけれど、石畳はまた違う能力や技術が求められるので、グランツールで強い選手が石畳のコースでも早いとは限らない)、
グランツールの総合優勝争いに絡めて、かつ石畳だって得意な、ヴィンチェント・ニバリとか、ロメン・バルデっていう選手もいるのです。


こうやっていろいろ書いていくと、フルームが負ける要素だってないわけじゃないはずなんだけど、
やっぱりなんか想像できないなあ……。
私がレースを見はじめてから、フルーム以外がツールを勝ったことがないというのも、大きいのかもしれませんが。




それはそうと。
日本時間の木曜深夜、というか金曜の早朝。つまりまあ夜中です。
チーム・プレゼンテーションが行われました。
オープニングセレモニーですね。ステージで選手紹介をするのです。

だいたいどこのチームも、司会者がみんなを紹介して、うち一人か二人にインタビューして終わるのですが、
現在、世界選手権三連覇中のペテル・サガンが所属するボーラ・ハンスグローエだけは、サガンがマイクを渡されて全員を紹介していました。
そのペテルを、ずーっと動画で撮っていた、マチェイ・ボドナール。サガンのアシストとして、重要なレースだと必ずサガンの側にいる選手です。
なんでかな。去年のツールで見たときよりも、またボドナールがかっこよくなったように見えました。
あと、ダニエル・オスも、ワイルドですっごくかっこよかった。

ただ、イケメンでいうと、やっぱり、カチューシャ・アルペシンのマルセル・キッテルを超えるものはいないと思っていましました。



プレゼンテーションの壇上で、自転車にまたがったキッテルが映ったのですよ。
あまりにイケメンすぎて、わたし食べてた葛切り吹いた。


キッテルはとってもかっこいいし強いので、普段レース情報集めている中でしょっちゅう画像見かけるし、
レースを見ていればスプリントしている映像とかは見る機会多いですけれど、
こう、なんていうの。ヘルメットとかサングラスとかしていない、そしてレース中じゃない、普通の状態で、動いているキッテルを、私たぶん久々に見たんですね。ちゃんと覚えてないけど、半年ぶりくらい?

なんかこう、記憶にある動いているキッテルをはるかに超えるかっこよさで、
「え!!イケメンすぎ!!」って思わず声がでました。



普通昔の記憶って美化するもんだと思うのだけれど、私の記憶はどうなっているのだろう。
私の記憶の美化よりも、実際の選手たちのかっこよさの向上スピードがはるかに上なのか。
それとも、今が私の記憶なのか。
私の現在とは過去の記憶なのか。


なんか自己懐疑的になりそうなのでこの辺で締めます。


それではまた!!

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