コロロン 〜孤独な自転車レース好き〜

2015年2月まで「ツール・ド・フランス」を「ロマンス街道ツアー」みたいな人気旅行企画と勘違いするくらいロードレースに興味がなかった筆者が、一瞬ではハマった自転車レースのことや自転車にまつわる日々を記すブログ(注:私はレース走りません)

ツール・ド・フランス 2017 第12ステージ

昨日の平坦とは違い、今日からはまた山になります。

昨日の第11ステージは、ボーラ・ハンスグローエのマチェイ・ボドナールが、ゴールまで残り約242mのところまで、最初っから最後まで逃げ続けるという素晴らしい大逃げをしましたが、結局最後は集団に吸収されて、クイックステップのキッテルが5勝目をとりました。
ボドナール……去年ツールでサガンと逃げたステージを見てから、ずっとずっと気にしていた選手で、マイカもペテルもツールから去ったこの状況下では、もうボーラはボドナールがステージ勝利を決めるしかない!!と思っていたので、単独の逃げになってからは、ずっと固唾を飲んでレースを見ていました。

キッテルの勝利が決まったゴールシーンを見て、そのまま倒れこむように寝てしまったので、昨日はブログを書かなかったのですが、とにもかくにもほんっっっっとうに惜しかった。


さて。昨日のステージの話はこれくらいにして、今日の12ステージ!
今日は、ちゃんとアタック合戦が最初にあって、最終的に12人の逃げ集団ができます。
逃げのスペシャリストのロット・ソウダルのトーマス・デヘントや、いつもいい感じのところで上手にアタックを決めるディメンションデータのスティーブ・カミングスなども入っているのですが、なぜかこの逃げに、キッテルが入っていました!
そのまま中間スプリントを、同じく逃げに入っていたスプリンター、サンウェブもマイケル・マシューズと争います。
中間スプリントをとったのはマシューズで、2位がキッテルでした。

そのあと、2級山岳はデヘントがとりますが、次の1級山岳は、なんとマイケル・マシューズが山頂直前でアタックをかけ、1位通過します。デヘントは2位通過。
現在サンウェブのバルギルが山岳ジャージを着ているので、山岳賞候補のデヘントに、そんなにたくさん山岳ポイントをとらせまいとする作戦だと思われます。

しかし、マシューズすごいね!1級だよ1級の山だよ!スプリンターなのに!
ちなみに同じスプリンターのキッテルは、1級山岳の上り途中で、逃げから脱落していきました。これが普通だ。

マシューズは、そのあとの下りもめちゃくちゃ早く、一緒にいた逃げ集団の選手を一気に引き離します。
ただ、どうも引き離しちゃったことに気がついていなかったらしく、下り切ってから後ろを振り返って「えっ!?」って三度見してました。


マシューズは後続を待って、元いた逃げ集団に合流。
総勢11名の逃げ集団で、霧の中へと続く超級山岳へと向かっていきます。

しかし段々この逃げも崩れて、大きく二つに分かれます。
そして、もちろんその前方グループにいたデヘントがアタック!

しばらくして追いついてきたのが、カミングス!
またちょっと後ろから、アーゼードドゥーゼルのシリル・ゴチエもやってきます。
そして今度はカミングスがまたアタック!

今度はカミングスが単独先頭!

このとき、最初っからずっとスカイの主導権のもと、タイム差を調節しつつ徐々に逃げにせまっていたメイン集団から、サンウェブのバルギルがアタック!続いてトレック・セガフレードコンタドールもアタックして、バルギルに合流!!

……が、スカイのクヴィアトコウスキーの引きで、すぐに吸収されます。
ううーむ。


さて、先頭はカミングス。
山頂まで残り1km。
カミングスの約50秒後ろにいるのが、デヘントとゴチエ。

メイン集団との差は約2分。

カミングスが超級山頂を通過!
続いてデヘントとゴチエ。
デヘントがスピードをあげますが、ゴチエはついていけず、デヘントが2位通過です。

一方その頃、メイン集団ではサンウェブのバルギルがアタックをして集団から飛び出しました。
バルギルが超級山岳4位通過です。

この超級の下り、ものすごく道が狭い……。その中、バルギルがゴチエを抜いていきます。
バルギルの下りって2015年にゲラント・トーマスに突っ込んでいったときの記憶しかないんだけど、今のバルギルの下りってどうなんだろうか?
と思ったら、バルギルではなく、ゴチエが落車!
ただ、それほど体に大きなダメージはなかったようで、メイン集団と合流します。

メイン集団も下りに入っていきます。先頭のカミングスが残り25kmくらいのときに、デヘントが集団に吸収!
そして残り22kmくらいになって、バルギルもメイン集団に吸収されます。

先頭はカミングス!
1分30秒差くらいでメイン集団が来ています。
メイン集団は、ほぼ各チームのエース級が残っているようです。


残り18km。
カミングスとメイン集団とのタイム差は約2分!

残り14km。
メイン集団でスカイのフルームと、アスタナのアル、それとフルームの前にいたスカイのニエベの3人が、カーブで曲がりきらずにコースアウト!
幸い怪我はせずに、そのままコースにもどって走り出します。
先にいったメイン集団は、フルームを待つ判断をとり、誰もアタックしませんでした。

先頭のカミングスが残り13.3kmのところで、フルームたちがメイン集団に追いつきました。

先頭のスティーブン・カミングス、ゴールまで残り12km。次の1級山岳山頂までは、残り7km。
その約2分後方に、メイン集団がいます。

しかしここから、徐々にメイン集団から脱落する選手が現れ出します。

さっき落車したアーゼードゥーゼルのゴチエ、そのチームメイトのラトゥール。そしてなんと、モビスターのキンタナが集団から遅れてしましました!
山岳賞ジャージのサンウェブのワレン・バルギルも遅れていきます。

メイン集団は12人。



残り10km!1級山岳山頂までは残り5km。
先頭は依然、カミングスが独走中。
その1分20秒後ろに、スカイのクヴィアトコウスキーが牽引するメイン集団。

残り9.5km。
メイン集団先頭が、クヴィアトからニエベに代わりました!

残ってるのは、スカイがニエベ、ランダ、フルームの3人。アスタナのファビオ・アル。アーゼードゥーゼルのバルデ。UAEのメインチェス。キャノンデールのリゴベルト・ウラン。トレックのコンタドールクイックステップ・フロアーズのダニエル・マーティン。オリカ・スコットのサイモン・イェーツ。ロットNLユンボジョージ・ベネット。
11人いる!(笑)


残り8.6km!
メイン集団がカミングスを吸収!
吸収されたカミングスは遅れていきます。


残り5.3km。
コンタドールが遅れ出した!!?

残り5km。1級山頂!先頭はスカイのニエベ、ランダ、そしてフルーム。
だれもアタックせずに、この並びのまま、下っていきます。

残り3km!まだ下っている!スピードは時速70kmくらい!

残り2.4km。下りが終わりました。
あとは最後の上りだけ!頂上は2級山岳!!

メイン集団から23秒後方にコンタドール

そして残り2km。ニエベが先頭から離脱!先頭はスカイのミケル・ランダ!
その後ろフルーム、アル、バルデ、ウランの順番。
そして、徐々にあがってくる、クイックステップダニエル・マーティン

残り1km。
マーティンがフルームの後ろについた!

残り800m。
ここでアタックをしかけたのは、ジョージ・ベネット!
ランダが捕まえにいきます。

残り400m
アルがアタック!
フルームがチェック、後ろにマーティンが続く!

しかしアルに左右に振り回されて、フルーム沈む。
めちゃくちゃ勾配のきつい坂の中、ほぼ全員ふらふらしながらも、あがってきたのはバルデ!そのままアルを引き離す!
マーティンが遅れた!ウランは上がってくる!

そして、
アーゼードゥーゼルのロメン・バルデ!ステージ優勝!
2位はキャノンデール・ドラパックのリゴベルト・ウラン
3位はアスタナのファビオ・アル。

フルーム、バルデから22秒遅れて7位でした。


そして、総合順位が動く!!
アスタナのファビオ・アルが総合一位。
2位がスカイのクリス・フルームで6秒差。
3位がバルデが25秒差。4位がウランで、35秒差。5位は、クイックステップ・フロアーズのダニエル・マーティンで、1分41秒差となりました。

ポイント賞ジャージは変更なしで、クイックステップ・フロアーズのマルセル・キッテル
山岳賞ジャージはサンウェブのワレン・バルギル。
新人賞ジャージはオリカ・スコットのサイモン・イェーツ。
敢闘賞は、ディメンションデータのスティーブン・カミングスでした。


正直、フルームがあそこで遅れるとは思いませんでした。
わからなくなってきたなあ……。

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