コロロン 〜孤独な自転車レース好き〜

2015年2月まで「ツール・ド・フランス」を「ロマンス街道ツアー」みたいな人気旅行企画と勘違いするくらいロードレースに興味がなかった筆者が、一瞬ではハマった自転車レースのことや自転車にまつわる日々を記すブログ(注:私はレース走りません)

映画「ロード・アップヒル」

今日、Jsportsで放送された、日本初公開のドキュメンタリー映画。
「ロード・アップヒル(road uphill)」

2011年の、シュレック兄弟と仲間のレオパード・トレックの選手たちの視点から見た、ツール・ド・フランスを切り取った映画です。


私がロードレースを見始めたのは、2015年の秋からですので、
私は、この年のツールに関する知識が、まったくといっていいほどありませんでした。
そんな状態で見て、「当時活躍した選手がわかるだろうか」と若干不安だったのですが、結論から言うと、全然問題はありませんでした。
ロードレースのルールや、その競技内容がわかっていれば、選手個人のことをあらかじめ予備知識として知っていなくても、ちゃんとわかるようになっていました。



……この場合って、どこまで書くのが正解なのかなあ……。

もし今回のJsportsさんの放送(オンデマンドに加入しても見られるので、まだもうちょっと猶予はありますが)を見逃してしまったら、海外版のDVDを買う以外に見る手段は今のところなさそうなので、英語とフランス語に堪能な方でなければ、今回の機会に見なければ一生目にすることはないかもしれません。

だから、そういう人たちのことを考えたら、少しは内容に触れないと伝わらないかも知れないのかも、と思うのですが……。


でも、今日私、この2011年当時の選手たちの動向とか、チーム名とか、ほぼ知らない状態で見て、
それが、正解だったと思うのです。

「ちょっと前に、ルクセンブルク出身の、山岳に強い兄弟選手がいたな」くらいの知識で見ても、十分目が離せない内容でした。

だから、あえて、内容については何にも書かないようにしようと思います。



そうすると、もうほら、書くことなくなってしまうのだけれど。


えっとね。

これは、ある一年の、レオパード・トレックの物語だったけど。
映画になっていないだけで、本当はツールに出ている全部のチームに、こんな感じの、それぞれの物語があるのだと思うのです。
それが、毎年、全チーム分、存在している。
私たちファンは、それが「レース」っていう形に出てきている、その物語のひとかけらを垣間見ているに過ぎない。

そして、そのひとかけらに、これだけの物語があるから、
ただの観客の私たちも、そのレース一つ一つに夢中になるんだろう、って思います。

でも、いつもいつも「この走りの裏にはこれだけの努力が……!!」とかって全選手について考えていたら、
レースを見たいのか、ただ感動して泣きたいのかよくわかんなくなっちゃう気がするから、


何かの拍子に「ああ、これだけの物語があるんだな」って感じながらも、
いつもは気軽に「みんながんばれー!!怪我しないで、がんばれー!!」って応援するのでも、いいんじゃないかなって思うのです。


レースを見ていて「なんでこんなに、この走りに感動するんだろう」って感じた時の答えが、
「この映画みたいな物語が、そこかしこにあるからだよ」っていうことを、知っていれば、それでいいのかも知れないと、
映画見終わって、自分の中でいろんな衝撃が去ったあとで、そんな風に思いました。





なんというかね!!
「この映画をみたら、サイクルロードレースが好きになれるよ!!」とかって言えるような、知らない人にオススメできる初心者向けの映画や、内容の構成ではないよ!!
でも、サイクルロードレース好きって思うなら、一度見たほうがいいと思う!

そんな映画でした。

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