ツール・ド・フランス 2020 第4ステージ
今日は、第4ステージ。山頂フィニッシュのステージ。
総合がそろりと動き出す、かもしれない日です。
逃げは6人。
ですが、今期ツールはじめての山頂フィニッシュステージでの逃げ切りステージ勝利はまずありえないので、あんまり注目して見ていませんでした。
山岳ステージの場合、逃げに味方を入れることで、あとで自分のチームのエースが集団からアタックして追いついたときに、前方でエースと合流して、エースのための力を使う、みたいな戦略の立て方があるのですが、さすがに今日はそこまでしないよねって思いました。
山頂フニッシュの山岳ステージとはいうものの、超級山岳はないのと、
総合狙いのチーム同士では、ライバルの調子をまだ様子見してるはずだからです。
最初っから戦略練り込みすぎると、「あのチーム、調子いいぞ」っね思われて他のチームからたくさんマークされちゃうから、まだそういう戦い方はしないだろうなーと思います。
だから。
逃げが全部吸収されて、7.1kmの、最後の勝負の登りが始まっても。
ずぅぅぅっとお見合い。
まだでない。
まだ飛び出さない。
まだスピードがあがらない。
まだ。
まだ。
…………。
なんだか、すごく慎重派の友達ばかりを集めて、だるまさんがころんだ、をやってるときの気分になってきた。
が、残り4kmでようやく膠着状態が打ち破られます!
B &Bホテルズ・ヴィタルコンセプトのピエール・ロランが飛び出しました!
集団は追いかける?どうする?な感じでお見合いになります。
しばらくしたら、結局ロランは集団に戻ります。
集団では、ユンボ・ヴィスマが牽引しています。
先頭はファンアールト。きつくなる登りで徐々にスピードをあげ、力のない選手を振り落としにかかります。
ファンアールトの真後ろに続くのは、イネオスのトレイン。
その後ろについたアラフィリップは現在単独。
チームメイトは、もう残っていません。
残り2km。
まだまだひくファンアールト。
残り1.5km。
ファンアールトが仕事を終えました!
続いてイネオスのトレインが行くのか、と思いきや、すかさずユンボのセップ・クスが先頭に躍り出て、ログリッチのアシストとして先頭で走ります。ログリッチの後ろにはベルナル、ポガチャル、と続き、その後ろがアラフィリップです。
残り550m。
ここで、コフィディスのエース、ギヨーム・マルタンがアタック!
クスには追う力は残ってなかったので、ログリッチが自ら先頭にたって追います!それに一列棒状で続く、他チームのエースたち。
残り300m。
ログリッチがマルタンに追いつきました!
ここからはもうフィニッシュに向けて先頭グループに残ってるみんなでスプリント!
追いつかれても抜かされまいと、先頭でスプリントを開始したマルタン!
それを、あっという間に軽やかに抜いてったログリッチ!それほど勢いがないのに超速いんですけど?!
アラフィリップ、ポガチャルもそれに続こうとしますが、アラフィリップはスピードが伸びません。
ポガチャルはいい感じでスピードに乗るが、ログリッチは異次元の軽やかな登りスプリントで、そのままフィニッシュ!
ステージ優勝は、ユンボ・ヴィスマのプリモシュ・ログリッチ!!
本人も強いし、仲間も心強い。
うーむ!今年のユンボ・ヴィスマはめっちゃ強いぞ〜!
2位は、UAEエミレーツのタデイ・ポガチャル。
正直今日はポガチャルが勝つと思っていたコロロン。勝てなかったけど、スプリントはかっこよかった。
3位は、最後に粘ってアラフィリップを抜き返したコフィディスのギヨーム・マルタン。
4位は……ごめん、正直ちょっと忘れていた、アルケア・サムシックのナイロ・キンタナ。
5位が、ドゥクーニンク・クイックステップのジュリアン・アラフィリップでした。
暫定総合1位のマイヨ・ジョーヌは変わらず、アラフィリップがキープです。
総合2位の変化なく、ミッチェルトン・スコットのアダム・イェーツ。
総合3位は、今日優勝してボーナスタイムをとった、ログリッチでした。
ポイント賞は、変わらずボーラ・ハンスグローエのペーター・サガン。
山岳賞も変化なく、アーゼードゥーゼル・ラ・モンディアルのブノワ・コヌフロワ。
新人賞は、本日ステージ2位だった、ポガチャルになりました。
敢闘賞は、今日の逃げ6人の中で、一番最後まで逃げていた、イスラエル・スタートアップネイションのクリスツ・ニーランツでした。
いやあ、とにかくログリッチが強かったなあ。
そして、ファンアールトの登りがすごかった……。
アラフィリップに続いて、私はファンアールトの脚質が気になるよ。