コロロン 〜孤独な自転車レース好き〜

2015年2月まで「ツール・ド・フランス」を「ロマンス街道ツアー」みたいな人気旅行企画と勘違いするくらいロードレースに興味がなかった筆者が、一瞬ではハマった自転車レースのことや自転車にまつわる日々を記すブログ(注:私はレース走りません)

ツール・ド・フランス 2019 第3ステージ

ツール三日目!
本日も、細かなアップダウンはありますが、基本はスプリントステージです。
今日で、ベルギーでのレースはおしまい。フランスに入ります。

逃げは、5人。

ティム・ウェレンス(ロット・スーダル)
ポール・ウルスラン(ルディレクトエネルジー
ステファヌ・ロセット(コフィディス
ヨアン・オフレド(ワンティ・ゴペールサイクリングチーム)
アントニー・ドゥラプラス(チーム アルケア・サムシック)

ベルギー人がウェレンス1人、4名がフランス人です。

残り112km地点にあった中間スプリントポイントは、逃げグループではウルスランが先頭通過しました。
メイン集団がここを通過するときには、一応争いはあったものの、ドゥクーニンクのヴィヴィアーニ以外が早々にあきらめ、ヴィヴィアーニが6位通過しました。


山岳は残り50km切ってから連立しているのですが、
そのあたりにきたらウェレンスが一気にすぱぁぁん!と前に飛び出して行きました。
他の4人は、まったく追えてなかったです。
ウェレンスは、順調に残り42km地点の4級山岳、残り30km地点の3級山岳を1位通過して山岳ポイントをゲットしていきます。
このころに、追走の4人は集団に吸収。
あとは、ウェレンスの一人旅です。

残り25kmくらいで、本日2つ目のの3級山岳を通過。後ろから追ってくる集団とのタイム差は1分15秒くらいです。
集団の牽引は、アスタナがメイン。

残り17kmで、タイム差は約55秒。
集団はボーラが牽引しています。

残り15km。
本日最後の山岳となる、3級山岳がやってきました。
平均12.2パーセント。
登りに入ると、集団の先頭に来たのはドゥクーニンク。アラフィリップのための引きです。


この引きが強烈で、続々選手たちがおくれていきます。
マイヨ・ジョーヌ着用中のテウニッセンが遅れました。
総合を狙う選手では、なんとカチューシャのザカリンが遅れます!

そして、山頂付近に近づいたところで、アラフィリップがアタック!
一瞬イネオスのベルナルが反応しかけますが、後ろを振り返って追うのをやめます。

アラフィリップ、あっという間に前で逃げているウェレンスに迫ります!
しかし、ギリギリ山岳ポイントはウェレンスが先頭で通過しました。

なぜかそこで自転車をおりるウェレンスを横目に、そのまま一人で飛び出していくアラフィリップ!
そのまま猛烈な勢いで下っていきます。

アラフィリップを追いかけて、4名の追走グループがでました。
アスタナのルツェンコ、ボーラのシャフマン、モビスターのランダ、EFのウッズ。
その後ろに、メイン集団がつづきます。

残り12km。
追走とのタイム差が40秒くらいでしょうか。
メイン集団はそのさらに10秒うしろ。
テウニッセンは、先ほどの登りで遅れたので、その集団のさらに後ろです。

残り9kmくらいで追走グループは一旦集団に戻りました。
アラフィリップとのタイム差は、約1分。

ただ、ここから完全な平坦ではありません。
山岳ポイントはないのですが、なかなかしっかりと登りがあるんですよね。
だから、これが逃げ切れるタイム差なのかどうかはちょっとわかりません。
メイン集団では、ドゥクーニンク以外のワールドチームが、かわるがわる前に出て踏んでるって感じです。


残り6km。
先頭は依然アラフィリップ。
追いかけるメイン集団とのタイム差は約40秒。

残り4km。
一人登り続けるアラフィリップ。タイム差は、約30秒。
メイン集団では、サガンがかなり前の方にあがってきました。前から4番目とか、それくらい。
イネオスが集団牽引している時間が増えてきています。

残り3km。
登りを終えて、下っていくアラフィリップ。
かなり狭い下りです。
これは一人で下っていく方が楽な下り。集団だと怖そうな下りです。

集団も下りに入っています。
イネオスのトレインが牽引中です。


残り1.5km。
タイム差、残り30秒以上。
これは、アラフィリップ、逃げ切れたのでは……!!

残り800m。後ろを確認するアラフィリップ!集団はまだ近づいてきていません。
残り600m。もはや笑顔!!
残り300m。笑顔でダインシングをしながら、かなりの勾配の坂をかけあがるアラフィリップ。
残り200mを切って、最後に一回後ろを確認。
だれもこない!!
両手を離して、一度でを叩いてからガッツポーズ!

ドゥクーニンク・クイックステップのジュリアン・アラフィリップ、ステージ勝利!!

おおおお、つ、強い!!
アラフィリップが飛び出したとき、まさか逃げ切れると思ってなかった。
それに、これ、タイム差的に、今日マイヨ・ジョーヌいけるのでは!?

26秒遅れて入ってきたメイン集団。
最終的に横並びになった登りのスプリントでは、サンウェブのマイケル・マシューズが集団の先頭である、ステージ2位通過。
3位は、トレック・セガフレードのジャスパー・ストゥイヴェン。
4位が、グレッグ・ヴァンアーヴェルマートで、5位がペーター・サガンでした。

アラフィリップとこの集団のフィニッシュ時点のタイム差は26秒差。
今日のボーナスタイムも加算されるってことは……これは、アラフィリップ総合もとった!!

というわけで、今日の総合の結果!

総合1位 ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ
総合2位 20秒差で、ウァウト・ヴァンアールト (ユンボ・ヴィスマ)
総合3位 トップと25秒差で、ステフェン・クライスヴァイク(ユンボ・ヴィスマ)

ポイント賞 ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)
山岳賞 ティム・ウェレンス(ロット・スーダル)
新人賞 ウァウト・ヴァンアールト (ユンボ・ヴィスマ)
敢闘賞は、今日山岳に入ったあたりから一人で逃げていた、ウェレンスでした!



アラフィリップ、かっこよかったー。
普通にスプリントになりそうなステージで、最後にちょっととしたきつめで短い登りがあるところは、微妙にミラノ〜サンレモを彷彿とさせました。
予想が当たるときも嬉しいですけれど、予想を上回ってくれると、もっと楽しいレースになりますね。


明日もまた、スプリントステージです。
今日が今日だったので、強いスプリンターを擁するチームは、明日はかなりきっちりタイム差をコントロールをしながら集団牽引をしそうな予感。

そういう意味でも、ステージレースの逃げって、どの日にアタックするかも含めて、タイミングが大事ですね。
さすがでした。おめでとう!

Amazon.co.jpアソシエイト