コロロン 〜孤独な自転車レース好き〜

2015年2月まで「ツール・ド・フランス」を「ロマンス街道ツアー」みたいな人気旅行企画と勘違いするくらいロードレースに興味がなかった筆者が、一瞬ではハマった自転車レースのことや自転車にまつわる日々を記すブログ(注:私はレース走りません)

ツール・ド・フランス 2018 第11ステージ

今日は108.5kmの短い距離のステージ。
そこに、超級山岳が2つ、2級山岳が一つあって、最後が1級山岳フィニッシュという、登るか下るかしかないステージでした。


レースがスタートすると、5人の逃げがぱぱっと決まり、サガンが中間スプリントをとって離脱すると、後ろから追走が合流したりしてわやわやしたあと、最初の超級山岳はアラフィリップがとりました。

そのまま飛び出したアラフィリップにくっつくように、ロット・ソウダルのデヘント、フォルテュネオ・サムシックのバルギルも一緒になって3人で逃げ始めます。
おお、豪華だ。

でも、後ろの追走の選手たちにやがて合流。
ここにフォルテュネオ・サムシックがいっぱいいて、フォルテュネオトレインが引くバルギルのための先頭集団、になります。


一方先頭から6分くらい後ろにいた、スカイが率いるメイン集団。
先頭集団が残り距離60kmを切ったくらいから、ここまで集団を牽引していたスカイではなく、メイン集団でモビスターがスピードを上げだして、ぱらぱらと選手が脱落していきます。

そして、54.4kmで、メイン集団からモビスターのバルベルデが単独アタック!!
スカイは、誰も追いません。
そしてバルベルデは、前待ちしていた、モビスターのソレルに合流してメイン集団から逃げていきます!


そして残り50km、先頭付近では、バルギルが超級山岳を1位通過していきます。
続く2級山岳も、バルギルが1位通過し、長い下り区間に入ります。


残り35km
この時点で先頭のバルギルがいる集団と、バルベルデまでが1分58秒。フルームがいるメイン集団が2分57秒といった感じ。

残り21km
ここで、下り区間中にデュムランがプロトンから抜けた!!チームメイトのソーレン・クラークアンデルセンと一緒に、二人で飛び出しました!
一方、先頭集団ではBMCのカルーゾが飛び出して単独先頭!!


残り18km
カルーゾは追走グループに吸収され、これで先頭は5人。
フォルテュネオ・サムシックのバルギルとモアナール、BMCのカルーゾ、ミッチェルトン・スコットのミケル・ニエベ、アスタナのバルグレン。

この先頭グループから落ちていった選手がいっぱいいて、そのさらに後ろ、先頭グループから2分30後ろのところにバルベルデ&ソレル。
その15秒くらい後ろに、デュムランとクラークアンデルセン
メイン集団は、そのさらに40秒くらい後ろです。


残り15km。
デュムランとクラークアンデルセンバルベルデに合流、すると同時に、ソレルが役目を終えます。
すごく長いあいだ引き続けたソレル。お疲れ様。
一方先頭でも、モアナールが仕事を終えて離れました。

残り13km。
クラークアンデルセンが離れて、デュムランとバルベルデの2人のグループができました!

残り11km。
バルグレンが先頭からおちました!
これで先頭は3人。バルギル、ニエベ、カルーゾ。
その後ろにいた、逃げから脱落した集団から、コフィディスのヘスス・エラダとダニエル・ナバーロがあがってきて、先頭に近づいてきました。


残り9km。
スカイの先頭がクヴィアトコウスキーに!!途端にスピードがあがるメイン集団!
このメイン集団と先頭グループとのあいだは、すでに2分を切っています。

一方、その前にいるバルベルデ&デュムラングループですが、バルベルデがデュムランから遅れました!
デュムランは単独で前を目指します。

そしてちょうどそのころ、コフィディスの追走2人が、先頭の3人に合流。
これで、先頭は5人になりました。
その瞬間、飛び出したニエベ!
追いかけるのはBMCのカルーゾ。がんばってエラダもついていっている?
バルギルは遅れた!!!


なお、この時点でメイン集団は15人くらい。
各チームエース級しか残っていませんが、スカイは4人もいます。
さすが。


残り8km。
先頭は単独、ミケル・ニエベ。
追走は、これまた単独でカルーゾ。
その後ろから、コフィディスのヘスス・エラダ。
そこから1分くらい後ろに、デュムランがいます。

一方メイン集団では、落ちてきた選手をどんどん吸収して前にあがっていきます。バルベルデ、バルグレンも吸収。
そして同時に、どんどんここから落ちていく有力選手たち。カチューシャのザカリン、アスタナのフグルサングなどなど。スピードについていけず、メイン集団から脱落していきます。

残り7km。
先頭のニエベとスカイ率いるメイン集団とのタイム差は、約1分40秒。

残り6.6km。
デュムランがバルギルを捕まえました!
とらえたっていうか、バルギルがどんどん下がっていく……。

残り5.5km。
どんどん減って、メイン集団は11人。
その前にいるデュムランは、先頭とのタイム差、1分切りました!


残り5.1km。
ここで、メイン集団からゲラント・トーマスがアタック!!
クヴィアトは役目を終えて離れていきます。オールアウト!!倒れないで!!


残り4.8km。
一旦牽制の気配があったあと、今度はメイン集団でバルデがアタック!フルーム、キンタナ、ニバリ、ログリッチェと続く。ダニエル・マーティンだけが遅れた!

おいかけて、続いてフルームがアタック!!
それがまた吸収されて、バルデがアタック!
フルームがマイペースでおいかけて、そのままペースアップ!
フルーム、キンタナ、ログリッッチェ、バルデの4人グループに。


残り3km。
先頭は単独のイエベ。
35秒後ろに、デュムラン、追いついたトーマス、二人においつかれたカルーゾの3人組。
ヘスス・エラダはここから遅れてしまった模様!
そしてメイン集団では、一旦離されかけていたマーティンが戻ってきて、そしてアタックをしかけた!!!
フルームだけが追いかける!!

他の選手は牽制がはいってなかなかいかない!!
ようやくバルデがちょっと追いかけるけれど、これは利用されるって思ったのかすぐやめる。
その隙に、マーティンとその後ろにくっついていったフルームは、みるみるタイム差を広げていく……。


残り2km。
先頭は依然、単独のミケル・ニエベ。
26秒差で、デュムラン、トーマス、カルーゾの3人。
その10秒後ろに、ダニエル・マーティンとフルームの2人。
その30秒後ろに、バルデ、ログリッチェ、ニバリ、キンタナ、そして追いついてきたクライスバイクの5人。


とうとう残り1km!
ニエベが先頭で単独!
それを20秒差で追う3人のところに、フルームがダニエルをぶっちぎって、単独で追いついた!!

と、フルームが追いついてくる直前で、この追走グループからゲラント・トーマスがアタック!!!
ニエベは残り400m!!

ただこのトーマスの勢いが半端ない!!
残り300mでトーマスがニエベを抜いた!!
そのまま独走で、笑顔で、かっ飛ばしていって、そのまんまフィニッシュ!!!

ステージ優勝、チーム・スカイのゲラント・トーマス!!

フィニッシュ直前で抜かされたニエベ。
最後のカーブを曲がってフィニッシュ地点に姿を現したところで、今度は後ろからフルームがきた!!
そのままフルーム、その真後ろについたデュムランがニエベを抜き、デュムランが最後にフルームをさして、トーマスから20秒差で2位デュムラン、3位がフルーム!22秒差で4位がカルーゾ。ニエベは最終的に5位!
6位がダニエル・マーティンで27秒差。7位に、追走グループにはついていけなかったヘスス・エラダ。57秒差。
そのあとは、さらに2秒遅れて8位バルデ、9位がニバリ、10位がキンタナ、11位がログリッチェでした。


もう残り1kmまで、ニエベが勝つと思っていた。
スカイ、いつもだけれど、とっても強いぞ!!きっちり今回のステージを、狙ってとってきた印象があります。


そして、総合。
1位は当然、チームスカイのゲラント・トーマス!
差で、2位が同じくチームスカイのクリス・フルーム。1分25秒差。
3位がサンウェブのトム・デュムラン。1分44秒差。
4位が、バーレン・メリダのヴィンセント・ニバリで、トップと2分14秒差。5位がロットNLユンボのログリッチェで、2分23秒差となってます。

ポイント賞はボーラ・ハンスグローエのペーター・サガン
山岳賞はクイックステップ・フロアーズのジュリアン・アラフィリップ。
新人賞はアージェードゥゼール・ラ・モンディアルのピエール・ラトゥール。

ちなみに、敢闘賞は、モビスターのアレハンドロ・バルベルデでした!



今年のツール、こっからスカイはどうするんだろう。
ゲラント・トーマスで総合優勝を狙うのかな。
それとも、フルームでのダブル・ツールを狙うのかな。
どっちでもまだまだ可能性あるだけに、こう、見てる方としてもどっちをメインの視点にして見ていいかわからないね。
そして、このスカイと戦う他の総合系チームは、私のこの「ど、どっち?」っていう戸惑いを、そのままレースの中に持ってきて戦うってことだよね?戦略立てづらいよね!大変だよね!

フルームが絶対的にエースってイメージはそのままなんだけど、
トーマスが遅れる要素がぱっと思い浮かばないんだよなあ……。

以前からよく、イノーVSレモンとか、アームストロングVSコンタドールとか、ウィギンスVSフルームとかの確執の話を耳にしたことがあって、そういうドロドロした人間関係も面白い、とかって聞くのだけれど。

私、そういうの見るのものすごく苦手だから、
もし本当にそういうドロドロした関係性になってしまっていたとしても、できればそういう面は、観客には見せないでほしいな……。

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