コロロン 〜孤独な自転車レース好き〜

2015年2月まで「ツール・ド・フランス」を「ロマンス街道ツアー」みたいな人気旅行企画と勘違いするくらいロードレースに興味がなかった筆者が、一瞬ではハマった自転車レースのことや自転車にまつわる日々を記すブログ(注:私はレース走りません)

ツール・ド・フランス 2018 第9ステージ

今日わかったこと。

私が好きなのは、パリ〜ルーベであって、石畳だからいいというものではない。


今日ね、すっごく、ものすっっごくたのしみにしていたの!!
一年に二回パリ〜ルーベみられるようなもんじゃんって思っていたの!!

でもね!!でもね!!!!
中野さんや雨澤選手の解説を聞いていて気づいたのですが、石畳っていうのは、適正があるのですよ。
大柄で、体重があって、筋肉の力でいろんなものをねじ伏せながら走れる選手向けなのです。

パリ〜ルーベっていうのは、そういう選手たちがあつまった中で、かけひきがあったりさらにそこを圧倒的な独走力とかで勝っちゃうのが好きなのですよ。
でも、ステージレースで一つ、パリ〜ルーベみたいなステージにしちゃうとね、全然石畳適正がない選手がいっぱい走ることになるわけでね。

次々に位置どりに失敗したり石畳に弾かたりして、転んでは怪我して走って転んでは怪我してリタイアしての繰り返し……。


こんなカタストロフ的な展開をツールに望んでいたわけじゃないよ。
つらい。


そして。
なんということでしょう。

本日、リッチー・ポートが、落車でリタイアしました。
石畳区間が始まる前、レース序盤に集団落車があり、鎖骨をやってしまったのか、そのままリタイア。


その後も、今日は総合勢を中心に、
これでもか!これでもか!!えいえい!!とばかりに、軒並み片っ端から次から次へとことごとく落車していきました。

ちがうー!!!
私が求めているツールのスペクタクルは、こういうことではないのだー!!

誰が逃げたとかアタックした、よりも
誰が転んだ立てるか大丈夫か追いつけるか、
誰が止まったメカがトラブルか戻れるか、
ばっかり。


もはや誰が転んでないかを数えた方が早いのか?みたいになってて、もう誰がアタックしても気にせずに見ていたら、
気づいたときには、BMCのグレッグ・ヴァンアーヴェルマートとクイックステップ・フロアーズのイヴ・ランパルトと、そんでもってトレック・セガフレードのジョン・デゲンコルブが逃げていました。

……デゲンコルブが、ルーベのステージで、最後の最後に先頭のグループに、いる……。

デゲンコルブは、2015年のパリ〜ルーベで優勝しています。
けれど、2016年の1月に交通事故にあって大怪我を負い、それから一度も大きな舞台で勝てたことがありません。


デゲンコルブ……。
そうだよ。今日だよ。
今日はデゲンコルブの日だよ。

ツールで、ルーベだ!ジョン・デゲンコルブの復活として、これ以上ふさわしい舞台はないよ!!
勝って!!
勝ってほしいよデゲンコルブ!!!

ここまで誰かに肩入れしてみることあんまりないのですが、この3人の逃げが成立したときから、とにかくデゲンコルブ勝ってくれって祈ってました。

この3人の後続の集団にサガンとかがいるのですが、サガン以外の選手がなかなか積極的に追おうとしないため、追走もなかなかうまくいきません。


そして。この3人の先頭グループのまま、フィニッシュへの距離が1kmを切りました。

この時点で先頭はデゲンコルブ。
しかし、そこから後続の2人が、先頭交代をしようとしません。
先頭はデゲンコルブ。後ろに、ヴァンアーヴェルマート。最後尾がランパルト。

デゲンコルブが先頭のまま、じりじりとフィニッシュが近づいてきます。
10mごとに後ろを振り向いて確認するデゲンコルブ。

そのまま、じわり、じわりとスピードがあがり、残り200mで、デゲンコルブがほぼ後ろを向いた状態からのスプリントを開始!

それからほぼ同時に3人ともスピードをあげてスプリントに!

しかし、この3人の順番がかわらない……!
そのまま、フィニッシュラインに入ってくる……!!
そして、デゲンコルブが全力で両手の拳を天につきあげた!!

トレック・セガフレードのジョン・デゲンコルブ、ステージ優勝!!


やぁぁったぁぁぁぁぁぁ!!!!
おめでとうデゲンコルブ!!!本当に本当にほんっとうに良かった。


そのあとに、デゲンコルブのステージ勝利のインタビューがあったのですが、デゲンコルブが泣きながら紡ぐ言葉に、私ももらい泣きしてしまいました。
よかった。デゲンコルブが勝ててよかった。

ただ、ところどころ私の英語力では意味がわからないところがあって、デリケードなところなので、ここに私の意訳を載せるのはやめます。
明日どっかでこのインタビューの正確な日本語訳を確認してください。


ちなみに、4賞ジャージはかわらず、
総合リーダー BMCのグレッグ・ヴァンアーヴェルマート
ポイント賞 ボーラ・ハンスグローエのペーター・サガン
山岳賞 トレック・セガフレードのトームス・スクウィンシュ
新人賞 サンウェブのソーレン・クラークアンデルセン
のままでした。


いろいろな選手がいろんなタイミングで転んだので、総合の選手たちの順位は昨日までとはまた変わって、しっちゃかめっちゃかになりました。
それはまた休息日あけて10ステージ終わるときに、整理しようと思います。


なにはともあれ、
デゲンコルブおめでとう!!!!
Congratulations! John Degenkolb!!

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