コロロン 〜孤独な自転車レース好き〜

2015年2月まで「ツール・ド・フランス」を「ロマンス街道ツアー」みたいな人気旅行企画と勘違いするくらいロードレースに興味がなかった筆者が、一瞬ではハマった自転車レースのことや自転車にまつわる日々を記すブログ(注:私はレース走りません)

ツール・ド・フランス 2018 第1ステージ

ツール・ド・フランス初日。
第1ステージは、今年は平坦ステージです。

ツールの平坦ステージで抑えておけばいいポイントは基本的には3つ。
①逃げてもまず逃げきれないので、ほぼ目立つための逃げになる。
②見所の勝負は最後の10km〜20kmから。メイン集団が逃げの吸収と、フィニッシュのスプリントのための位置どりに本気を出す。
③総合優勝争いを狙っている選手は、他のライバルからタイムを奪うか、ではなくて、いかに遅れないか、が大事になる。

加えて今日は、レース初日ですので、
④今日逃げて山岳ポイントをとれば、山岳賞ジャージをゲットできる。

これだけ頭に入れておいて、さあ実際のレースはどうだったか!!


アクチュアルスタートと同時に、逃げが成立!!
逃げは3人。
3チームともプロコンチネンタルのチームです。

ディレクトエネルジーのジェローム・クザン。
ワンティ・グループゴペールのヨアン・オフレド。
フォルテュネオ・サムシックのケヴィン・ルダノワ。

中でも、クザンは地元のディレクトエネルジーなので、最初の中間スプリントはなんとなーくの流れで先頭通過!

ただ、その次の山岳ジャージがかかった4級山岳ポイントでは、クザンよりも一瞬早く仕掛けたルダノワが1位通過します。
これで、本日山岳賞ジャージをゲットできることが決まったルダノワは、そのままペースを落として集団吸収。

2人での逃げになります。

集団はだんだんとタイム差を縮め、吸収する準備に入っていきます。

が。
ここで続々とトラブルが発生。

まずは残り11km。
集団の中ほどの、左側にて集団落車!
何人もの選手がこの落車の影響で遅れてしまい、集団が大きく割れたのですが、
これに巻き込まれて、本日のステージ優勝争いに加わることが予想されていた、グルパマ・エフデジのアルノー・デマールが大幅に遅れました!!!

デマールはレース復帰して早々に、「今日はもうステージ争いにはからめない……」とスピードを緩めます。

残り9kmで、逃げの二人を集団が吸収すると、今度は残り8kmでまた落車!!
集団右手側!単独!!ベルナル!!?
チーム・スカイ、21歳のエガン・ベルナルが落車で遅れた!!
でも怪我はなかったのか、バイクのトラブルのみが伝えられ、集団から遅れたグループにて走る姿が確認できあmす。

残り5.5km。
今度は優勝候補筆頭の、スカイのクリストファー・フルームが落車!!
またもやプロトンの右側!カーブの外側で煽られるように、道路に転がり落ちました!

フルームもすぐにレースには復帰しますが、でも先頭集団からは遅れたグループになります!!


残り3.3kmで、今度はモビスターのナイロ・キンタナがパンクでストップ!!!
そのキンタナの前を、遅れたフルームグループが通過して行きました!!
モビスターは誰もアシストが待ってない……?
だって誰がエースか決めてないっていうチームだもんね。そうだね。無理だね。


残り1.5km。
フルームがいるグループは、先頭集団から49秒後方です!
集団の先頭はクイックステップフロアーズ。ほぼ1列棒状に集団が伸びています。
先頭からクイックステップクイックステップクイックステップ、ボーラ・ハンスグローエ、クイックステップクイックステップ

全力でガビリアを勝たせるためのクイックステップ・トレイン。に、一人サガンのためのボーラ。

そして、ついにクイックステップのガビリアが放たれた……!!
その真後ろについたのが、ボーラ・ハンスグローエのペーター・サガン

一人先頭を行くガビリア、背後からじりじりと迫り、ガビリアの右手側から抜きにかかろうとするサガン

でも追いつけない!!ガビリア強い!!


第1ステージのステージ優勝は、クイックステップ・フロアーズのフェルナンド・ガビリア!!


今日クイックステップは、スタートからこの勝利のためにほぼずっと集団を牽引してきたので、決まった!って感じです。
2位はボーラ・ハンスグローエのペーター・サガン
3位がカチューシャ・アルペシンのマルセル・キッテル


そして、この集団で多くの選手がタイム差なしでフィニッシュしていく中、フルームはこの集団から51秒遅れてゴールします。
他には、ミッチェルトン・スコットのエースであるアダム・イェーツや、BMCのエースであるリッチー・ポートも、フルームと同じ集団でフィニッシュしていきました。
そのさらに後ろからやってきたキンタナは、先頭集団から1分15秒遅れにてフィニッシュ。スカイの若手、ベルナルもキンタナと同じタイムです。

ざっとみて、今日は絶対に遅れちゃいけなかった総合順位争い(もしくは新人賞争い)に関わりそうな選手なのに、遅れてしまった感じの選手はこのくらいでしたかね……。
総合優勝争いをしそうな選手としてパッと名前があがる、ほかの各チームの総合エースの選手たちは、今日の目標である「怪我せずに先頭集団と同じタイムでフィニッシュ」をちゃんと達成した感じでした。



そんなこんなで。

本日の結果による、4賞ジャージはこちら!!
総合タイム1位、マイヨ・ジョーヌクイックステップ・フロアーズのフェルナンド・ガビリア!
ポイント賞、マイヨ・ヴェールもガビリア!
山岳賞、マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュはフォルテュネオ・サムシックのケヴィン・ルダノワ
新人賞、マイヨ・ブランはこれまたガビリア!
ガビリアって、まだ23歳なんだ……。

そんでもって敢闘賞は、逃げていたうちの一人。ワンティ・グループゴペールのヨアン・オフレドでした。


初日から落車が多いレースだったなあ……。
今日、レース始まって、アクチュアルスタート後のメイン集団と見たときの最初の感想、「え、人数少ない!!」だったんですよね。
というのも、今年から、集団密集による落車などを防ぐため、各チームの人数が9人から8人に減っているのですよ。
出場チーム数は変わらないので、全体的に選手の人数が減っていたのですよね。
もちろん他のレースでもそうなのですが、今日が一番そう思いました。

なのに、第1ステージからこんなに落車があるなんて。むむう。集団人数と落車に相関性は、果たしてどれくらいあるのだろうか。


なお、フルームはフィニッシュ後「怪我ないよ!」ってツイートをしていました。
よかった……。

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