ツアー・ダウンアンダー 2018 最終ステージ
ツアー・ダウンアンダー最終ステージ。
総合1位、ミッチェルトン・スコットのダリル・インピーと、総合2位、BMCのリッチー・ポートのタイム差が、コンマ差の状態で、この最終日をむかえました。
もちろん総合優勝争いも気になるところですが、その次!
現在ステージ3位争い、こっちも激戦!!
現在3位が、ディメンションデータのトムイェルト・スラフテルですが、そこから17位のルイス・レオン・サンチェスまでがタイム差9秒以内。
中間スプリントポイントや、ゴールのボーナスタイムをうまく活用できれば、ここまでの15人みんなにそこそこ可能性があります。
そしてこの中でいうと、現在総合4位の、UAEのディエゴ・ウリッシが一番ゴールスプリントに絡める可能性は高いかなあ……という気がします。
あとはポイント賞だけど、これはもうサガンで決まりかな。
点数差だけを見ると、全然覆る可能性があるポイント差ですが、ただ今大会サガンはほとんどのステージで常に上位にいるから、大きな落車でもない限り、取り逃がすようなことはしないだろうと思います。
そして、実際のレーススタート!!
スタートと同時に、アタックがかかりまくります。
今日は、一周4.5kmのコースを20周するクリテリウムレースなのですが、なかなかきまりません。みんな逃げたい。
4〜5周目くらいでようやく逃げがきまります。
逃げは、最終的に3人になりました。
EFドラパックのローガン・オーウェン、アスタナのトルルス・コルシャイス、トレック・セガフレードのローラン・ディディエ。
メイン集団は、ロット・ソウダルと南オーストラリア大学チームが、メイン集団をコントロールしています。
……え、なんで?
ロットはグライペルのためのコントロールというのでわかるけど、なぜ南オーストラリア大学が前に出られるんだろう。
地元だしレース序盤だから、花をもたせてくれているのだろうか。
8周目で、トレックがすごい勢いで集団をひき始めます。
この周は、スプリントポイントがある周です。当然逃げていたディディエはさがる。なぜかコルシャイスもさがる。
逃げに残ったオーウェンが、そのまま中間スプリントポイントを1位通過します。
そして、2位通過は、なんと後ろからあがってきた、アスタナのルイスレオンがとりました!!!
おお、ボーナスタイム!!2位通過なので、マイナス2秒!
そうか、ルイスレオンのために、コルシャイスは待っていたのか!
3位通過は、現在総合13位、トレック・セガフレードのルーベン・ゲレイロ。
こちらもボーナスタイムでマイナス1秒!
ゲレイロは昨日の時点で新人賞争いにおいて、ベルナルと4秒差で2位につけているので、この差を1秒縮めました!
先頭の逃げは、残ったEFドラパックのオーウェンのところに、ディメンションデータのベン・オコナーがあがってきて、二人になります。
12周目。またスプリントポイント周回です。
メイン集団から、エフデジのアントワーヌ・デュシェーヌが飛び出しました。
そしてスプリントポイント。
オコナーが1位通過。2位がオーウェンです。
3位が、集団から単独であがってきた、デュシェーヌ。1分20秒くらい、逃げの二人から離れています。
デュシェーヌは総合17位以内には入っていないので、総合争いにはあまり関係なさそうです。
メイン集団は、ミッチェルトン・スコットの牽引でスプリントポイントを通過します。
先頭とのタイム差は、約2分20秒です。
だんだんメイン集団がスピードをあげていきます。
デュシェーヌは、前に追いつけず、単独でひたすら真ん中走っています。
14周目。
ロット・ソウダルのトマス・デヘントがメイン集団をひいています。
チームメイトのスプリンター、グライペルのための、集団コントロールです。
先頭の逃げ2人とのタイム差は、約2分です。
15周目。
メイン集団が、先頭の逃げとのタイム差を1分20秒までつめてきました!!デヘントさすが!!
メイン集団が、デュシェーヌを吸収です!
16周目。
逃げていたオーウェンがアタック!
オコナーは特に追いません。
オーウェンが単独先頭。本日、ずっと逃げ続けています。先頭とメイン集団とのタイム差は、約1分になりました。
メイン集団は、ミッチェルトン・スコットとロット・ソウダル(っていってもデヘントだけだけど)が交互に牽引しています。
17周目で、オーウェンとメイン集団とのタイム差は40秒になり、18周目でついにメイン集団に吸収されました。
オーウェン、お疲れ様!!
あれ。
……まだ残り2周半くらいあるけど、だれもアタックとかしないんだ。
ってことは、もうどのチームも、完全にスプリント勝負に持ち込む気ってことなのかな……。
この時点で、かなりポートの逆転は難しくなった気がします。
ポートがゴールのスプリントでボーナスポイントをもらえる可能性は低いし、集団ゴールは同一タイムになるからです。
各チームがじわじわ位置どりを始めながら、最後の周回に突入します。
今日の優勝候補としては、ずっと牽引していたロット・ソウダルのアンドレ・グライペル。ミッチェルトン・スコットのカレイブ・ユワン。ボーラ・ハンスグローエのペーター・サガン。クイックステップのエリア・ヴィヴィアーニ、UAEエミレーツのウリッシあたりがぱっと浮かびます。
各チーム入り乱れていますが、クイックステップがきれいなトレインを組みました。
ボーラもきれいなトレインを組みます。
ゴール向かって左側から、どんどん上がってきたのがユワン!
サガンは、ユワンの後ろにのります。が、ユワンのスピードにうまく乗れていない!?
開いた隙間に、きれいに入ったのがグライペル!
ユワンの後ろについて、そこからさらに加速しコース中央にあがってきます!
ユワンとグライペルが並んだ!!
どっちだ!!
手をあげたのは。
グライペル!!2勝目!!
ダウンアンダー最終日、ステージ優勝は、ロット・ソウダルのアンドレ・グライペル!!
デヘントの努力が報われた!
2位がカレイブ・ユワン、3位がペーター・サガンでした。
そして、最終的な結果はこちら。
総合優勝 ミッチェルトン・スコット ダリル・インピー
2位 BMC リッチー・ポート
3位 ディメンションデータ トムイェルト・スラフテル
ポイント賞 ボーラ・ハンスグローエ ペーター・サガン
山岳賞 ディメンションデータ ニコラス・ドラミニ
新人賞 スカイ エガン・ベルナル
インピーとドラミニ、2人が南アフリカの選手です。おお!
ダウンアンダー、とっても面白かったです!
今年はオーストラリア出身じゃない選手も、いい具合にこのレースに調子を合わせてきた選手が(特にスプリンターで)多かった気がして、その分いろんなチームの活躍が見られたような気がします。
そして!!本当に!!日本語の実況と解説があって、より楽しく見ることができました!!
ありがとう、Jsports!!