コロロン 〜孤独な自転車レース好き〜

2015年2月まで「ツール・ド・フランス」を「ロマンス街道ツアー」みたいな人気旅行企画と勘違いするくらいロードレースに興味がなかった筆者が、一瞬ではハマった自転車レースのことや自転車にまつわる日々を記すブログ(注:私はレース走りません)

ツアー・ダウンアンダー 2018 第5ステージ

今年からJsportsさんで日本後の実況・解説付きの中継がはじまった、ツアー・ダウンアンダー
見ながら思ったこと。

行けばよかった……。
選手も豪華だし、レースは時間的にも場所的にも見やすそうだし、とってもとっても行きたい!!問題は暑さくらいだ。
とはいっても、その暑さも尋常ではなく、道路のアスファルトで目玉焼きが焼けそうなレベルの暑さだったそうです。

気温45℃とか言われても、全然実感わかなかったんですけど、あれですね。スーパー銭湯とかにある、岩盤浴とかの温度だよね!!
……だめだ、外歩いていてその気温っていうのが、全然想像つかない。


そして本日はクイーンステージ!
土曜日だから!!最初から見られる!嬉しい!

アクチュアルスタートしてすぐに逃げがきまります。
すんなりと決まって、最初は6人。
その中に入っていたロット・ソウダルのトマス・デヘントが、後から合流しようとしてブリッジをかけてきたモビスターのマトスを待って逃げまで引き上げて、最終的に逃げは7人になりました。
そしてこの逃げの中に、我らが別府史之が入りました。
フミー!!
最初のスプリントポイントでは、フミがローテーションで前から2番目にいたフミがスッと前に出て1位通過しました。
続いてのスプリントポイントでは、デヘントが1位通過します。


メイン集団は、途中途中で位置どりで忙しそうな感じ。
強風区間とかがあるので、分断に注意を払っているのだと思われますが、逃げを早めに捕まえよう、という気配はありません。
クイーンステージでウィランガヒルという険しい山が勝負どころですので、その山に入ってから捕まえにかかるものと思われます。


残り27kmを切り、いよいよ先頭集団が上り口に入って行きます。
メイン集団では、上りに向けての位置どりが活性化。
この時点で、逃げとメイン集団との差は、約2分くらいです。
今日の注目選手は、なんといっても、過去4回連続このステージで優勝を飾っている、BMCのリッチー・ポート!
ただ、去年のツールでの大怪我をあけてから初めてのワールドツアーでの、本格的な上りなので、どこまでパフォーマンスが取り戻せているのかが気になります。
それと、ボーラ・ハンスグローエ。
総合のエースとしては、ジェイ・マッカーシーなのですが、サガンが登れたた、サガンでの勝負もいけます。
それと、イサギレ兄弟と、ポッツォヴィーヴォという3人で勝負を狙える、バーレーンメリダも有力です。


上りで逃げのメンバーも減っていき、残り25kmくらいで、先頭は3人になります。
現在山岳ジャージを着ている、ディメンション・データのニコラス・ドラミ二。
逃げ集団を仕切っていた、デヘント。
南オーストラリア大学チームの、スコット・ボウデン。


残り24kmを切って、スコット・ボウデンが脱落し、先頭は二人になりました。
一方メイン集団は、完全に立て一列になった状態で、ながーい行列になって上りをすすんでいきます。
先頭は、バーレーンメリダのトレインです。


そしてドラミ二が先頭の状態で、逃げの二人が山岳ポイント付近までやってきます。
振り返って、デヘントにお伺いをたてるドラミ二。
いいからいきなさいよ、と手でくいくいと合図するデヘント。
が、ぎっりぎりのとこで、ドラミ二がスピードを緩めて、なんとなく横から前にでるデヘント。
えーと。
結局山岳ポイントはデヘントが1位通過しました!
でもほら!これでドラミ二は山岳ジャージは決定です。
そして、山岳ポイントを通過した瞬間に行くのをやめたドラミ二!
残ったデヘントは一人でそのまま逃げ続けます。単独先頭!

メイン集団とのタイム差は、1分20秒くらいです。
メイン集団も、山頂を過ぎたあたりから、サンウェブ、ロットNL、EFエデュケーショナルファースト・ドラパック、BMCあたりが入れ替わり立ち替わりに集団の前の方に交互に出てきて、スピードをあげていきます。


残り10kmを切って、デヘントが吸収されます。
するとそのほぼ直度、どピンクのジャージがざざっと前にトレインを組んで縦一列に並びます。
EFエデュケーショナルファースト・ドラパック・パワードバイキャノンデール
ほぼ90度のカーブを曲がると、そのまま縦一列になって、ものすごい風の音が聞こえる中、先頭に出たFドラがものすごい勢いで引き出しました。
この形で強風。
横風、というより向かい風でしょうか。
横風が強い時は斜めの先頭交代がされるはず。こんなに縦1列になってるのはあんまり見たことが……。
あ、旗があった。向かい風です。


じわじわそこかしこで、前の選手との間が開いて行きます。

ここで先頭集団に行かないと、今日の勝負には絡めません。
と、ここで、ボドナールがサガンを引いて、前に追いついた!!
思わず画面の前で拍手。ボディ!!さすがボディ!!
遅れかけていたBMCのリッチー・ポートも、サガンの真後ろについていくことで分断を免れました。


残り6km。
完全に分断しました!
先頭の人数は、30人くらいでしょうか。
ちなみに、きっちりこの中に入っている、新城幸也選手。強い。
先頭は、ボーラのダニエル・オスが引いています。
でもちょっとすると、さっき一旦ちぎれかけた選手もちょっとずつ追いついて着て、若干集団の人数が増えます。

そしてここで、次にUAEエミレーツが出てきました!
先頭は、マヌエーレ・モーリ!チームメイトを二人引き連れ、先頭に上がります。
仕事を終えてさがるモーリ。集団の先頭は、同じくUAEのマルコ・マルカートにかわります。
集団は縦一列に長く伸びて行きます。
次はBMC!マルカートが仕事を終えたタイミングで、前から5番目くらいにいたローハン・デニスがぐっとスピードをあげて集団をひき始めます。


残り2kmを切ってサガンが集団を離れました!!さすがに、この上りで勝負に絡むのはむりだったか……。
先頭は依然ひき続けているローハン・デニス。
その後ろがスカイのエガン・ベルナル。さらにロットNLのロベルト・ヘーシング、UAEのディエゴ・ウリッシ、バーレーンメリダのヨン・イサギーレと続きます。
大本命のリッチー・ポートはその後ろの6番目。ぴったりポートの後ろでマークしているのが、ボーラのエース、ジェイ・マッカーシー


残り1.5km
リッチー・ポートが、アタック!!
真後ろでマークしていた、ボーラ・ハンスグローエのマッカーシーがすぐさま反応して、ついて行きます!!

他の選手たちも、スピードをあげて後ろから追いかけて来ます!先頭はスカイのベルナル!
でもみんな届かない!!

残り1kmで、ついにマッカーシーが離される!ついていけない!
リッチー・ポートが単独先頭!!

軽々と、腰を上げたまま、本当に羽が生えたように駆け上がるポート!!
なんという!なんという軽さ!速さ!
ずっと腰をあげたまま、登りを駆け上がりつづけるポート。
最後は、両手をあげてフィニッシュ!!
BMCリッチー・ポート、ステージ優勝!!

去年、ツールの第9ステージでの大怪我から、完全復活しました!
良かった良かった本当に良かった!!!
強いポートが帰ってきてくれて、また前みたいに素晴らしい走りを見せてくれるようになって、本当に良かった。


2位はミッチェルトン・スコットのダリル・インピー。8秒差。
さっき前から10番目あたりまでにはいなかったのに、その後ろからあがってきたんだ!
っていうかインピーって、登りのないのに、2位ってすごい!

ちなみに、リッチーに最後まで食らいついたマッカーシーは最後に失速してしまって、ステージ順位トップ20にも入っていませんでした。
残念だけど、でもリスクかけて追いかけていった姿はかっこよかったよ!

3位はディメンションデータのトムイェルト・スラフテル。4位がクイックステップ・フロアーズのドゥリース・デーヴェニィンス。
個人的に注目なのが、スカイのベルナルが5位にはいったところ。
ベルナルは、去年のツール・ド・ラブニールという、U23の最高峰のステージレースの覇者です。
まだ21歳。今後がとっても気になる選手の一人です。


そして、昨日までの総合タイム差と、今日のタイム差、ボーナスタイムを比較した結果、
総合リーダージャージはダリル・インピー!!
0秒差(つまり、コンマ差)で、2位が、リッチー・ポート!!


うわあ!明日に全てが委ねられました。

ちなみに、山岳賞ジャージは今日山岳ポイントのきわきわのところで失速した、ディメンションデータのドラミ二。
ポイント賞は、ボーラ・ハンスグローエのペーター・サガン
新人賞は、スカイのベルナルです。


明日はいよいよ、最終日になるわけなのですが、
やっぱり日本語の解説や実況が、シーズン最初のレースからあるって嬉しいですね。

去年も一昨年も、シーズンの始めは移籍した選手とかがいっぱいいて、各チームのジャージもかわっているので、
「だれだ!どのチームだ!?」でおろおろしながら見ているので、もう安心感が段違いでした。


それと、バーレーンメリダのマヌエーレ・ボアロがコアラの小さなぬいぐるみ頭につけているのは、めっちゃいいですね!
最初は「おっちゃめー!!かわいー!」くらいしか思ってなかったんですが、
レース中、一発で「ヘルメットにコアラついてる。ボアロだ!!」ってわかる。

素晴らしい。

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