ツール・ド・フランス 2017 第10ステージ
今日は平坦ステージです。
前回の第9ステージで、たくさんの選手がツールを去ったので、いろいろ悲しい今日この頃です。
様子を見る、と言っていた、ボーラ・ハンスグローエのマイカも結局リタイア。
これで、去年の山岳ジャージもポイント賞ジャージも、どちらも今大会ツールにはもういなくなってしまいました。
……ううっ。
今日は、逃げが二人でした。
ワンティ・グループゴペール のヨアン・オフレドと、フォルテュネオ・オスカロのエリー・ジェスベールです。
フランス人ペア。
ど平坦なので、セオリー通りにいくと、残り10km前後で逃げが吸収されて、スプリントになるステージです。
ここまで、スプリントが一番好調なのは、クイックステップ・フロアーズのキッテルなのですが、怒涛の9ステージでキッテルのスプリントトレインのうちの一人だったマッテオ・トレンティンが落車し、ゴールはしたもののタイムアウトになってしまったので、それがどのくらいキッテルのスプリントに影響を与えるのかが気になります。
中間スプリントは、グライペルがメイン集団の首位をとりました。
逃げが吸収されたのは、残り7kmを切ったくらいのとこです。
道はそれほど狭くはないものの、位置どりは激しめ。
各チームが前にあがってこようとしてますが、ただその中でもやはりロット・ソウダルが一枚各チームより上手な感じです。
先頭から外れません。
残り3kmくらいからは、ほぼ縦一列。
残り2kmをすぎてからも先頭はロット・ソウダル。
残り1kmの手前で、各チーム一気に横に広がりました。
フラム・ルージュをすぎて、カーブが一回。
曲がり終わって、すぐにもう一回カーブ!
そしてここから直線。
各チームのアシストが順々に役目を終えて横に避ける中、スプリントがはじまります。
その途端。
道の中央後方から突如ものすごい勢いで前方にあがってくる緑の影!
マイヨ・ヴェールを着た、マルセル・キッテル!
あれ?グライペルはスプリントしてない?一回やめたの?となりにずれて、またもどってスプリントを始めています。が、キッテルからは三段くらい後方。
キッテルの後ろからトレック・セガフレードのジョン・デゲンコルブやロットNLユンボのディラン・フルーネウェーヘンもあがろうとしていますけれど、
他の誰よりもキッテルが速い!!
クイックステップ・フロアーズのマルセル・キッテル、4勝目!
圧勝!
キッテルはスプリンター達の中で後ろの方にいたように見えたのですが、そこから怒涛の追い上げで一気に前に躍り出て、そのまま誰も寄せ付けずに勝ってしまいました。
ここまで強いと、今年のマイヨ・ヴェールはもう決まったんじゃ……と思うくらい。
今日は残り220mのところから仕掛けたと言ったキッテル。
第7ステージでも、残り200mだと思ってしかけたら120mしかなかったみたいなことを言っていたから、たぶんラスト200m手前でスプリントするのが、キッテルが一番スピードに乗せられる距離なのですね。
他のスプリンターの選手ってどうなんだろう。
あんまり気にしたことなかったのですが、選手によってやっぱり違うものなんですかね、スプリントをしかけて一番スピードが乗る距離って。それとも、だいたい200mくらいの選手が多いのかな?
ちなみに2位がデゲンコルブ、3位がフルーネウェーヘンでした。
グライペル、トップ10にすら入っていなかった……。何かトラブルでもあったんだろうか。
リーダージャージや、総合タイム差は、何にも変わりません。
マイヨ・ジョーヌはスカイのクリス・フルーム。
2位はアスタナのアルで、3位はアーゼードゥーゼルのロメン・バルデ。
マイヨ・ヴェールは、今日勝ったキッテルがキープ。
マイヨ・ブラン・ア・ポア・ルージュは、サンウェブのワレン・バルギル。
マイヨ・ブランは、オリカ・スコットのサイモン・イェーツです。
そして、敢闘賞はフォルテュネオ・オスカロのエリー・ジェスベールになりました。
明日も平坦ステージです。
この様子だと、よっぽどのことがない限り、他のチームが勝つのは厳しい気がします。
それくらい、今日のスプリントはキッテルの圧勝でした。
ただ、よくよく明日のステージの高低表見ると、後半しばらくずっとずっと緩やかに登ってるんですよね。
そこから、短く一瞬だけ降って、平坦走ってゴール。
このくらいの坂って、どのくらいレース展開に影響があるんだろうか。
まあ何はともあれ、明日も今日と同様、みんなゴールできますように!