コロロン 〜孤独な自転車レース好き〜

2015年2月まで「ツール・ド・フランス」を「ロマンス街道ツアー」みたいな人気旅行企画と勘違いするくらいロードレースに興味がなかった筆者が、一瞬ではハマった自転車レースのことや自転車にまつわる日々を記すブログ(注:私はレース走りません)

ジロ・デ・イタリア 2017 第11ステージ

ランダが逃げた。

…………え?



そんな感じで始まった11ステージ!!

今日自宅についたときにはもうだぞーんの放送はじまってて、とりあえず晩御飯遅くなるけどご飯炊こうかなって思って、PCつけて再生だけしてお米研いでたんだけど、
「逃げのランダが」って聞こえたとき、思わず「え?」って研ぎ途中のお米ほっぽりだしてリビングにもどってしまった。


今日はですね、25人くらいの逃げができて、そこからクイックステップ・フロアーズのデプルスとブエルタの山岳賞でおなじみの、ディメンションデータのオマール・フライレが飛び出して逃げていたようなのですね。

で、そこから何が起こったのかよくわかんないんですが、とにかく気づいたらランダとフライレがずっとずっと二人で逃げていました。


そっか。
ランダは、もう、総合順位はむりだもんな。

ダブルエース体制で来たけれど、二人ともマリア・ローザが厳しくなったスカイに残された手は、冷静に考えたらステージ狙いか、もしくは比較的タイムのいいゲラント・トーマスの表彰台を目指す、になっておかしくないのだけれど、ランダが逃げるってまったく考えてなかったです。

でも切り替えて戦うランダえらい!


ですが、この二人の逃げが、追走集団に追いつかれてしまします。
最終的に、残り40km地点で吸収。

…………しない。
フライレは吸収されたけど、ランダ、意地で逃げてる。

スカイのエースはどっちも根性あるね!!
ゲラント・トーマスとはまた違う形で表にでたけど、ランダのガッツも好きだぞ!

下りを利用しながら、ランダは一人で3km逃げました。
そしてランダが吸収されて、23人のかたまりになった追走集団。


そしたら、今度はそこから、ルイ・コスタ、ピエール・ローラン、デプルス、の三人が飛び出します!

その中で、さらにローランが飛び出し独走へ!!向かうは今日最後の山岳ポイントである2級山岳!
しかし、背後からじわじわと忍び寄る影。

フライレまたきたー!!!
ローランもかなり登りははやいはずなのに、あっという間に差をつめて、ローランの真後ろに入るフライレ。
フライレの気迫に押されたかのように、山頂ポイントを譲るローラン。


山頂を1位通過したフライレは、そのまま一人で下っていきます。
残り20kmくらいのところで、ローランが合流!二人で協調しながらくだっていきます。

しかし、追走集団だって、黙って逃がすわけにはいきません。
ルイ・コスタが残り14kmで、再度追走集団から一人飛び出し、フライレとローランに追いつこうとスピードをあげていきます。


スピードをあげる先頭二人。
でもルイ・コスタ、マジで速い。
下りと思えない回転数。なんでこんなに漕いでるの。
っていうか、自転車の構造的に、下りでこんなに漕げるもんなのか!!?どゆこと!?ギアを超重くしてるの!?


そして、残り9km時点で、コスタは先頭の2人追いつきました。
今度は3人で順々に先頭交代をしていきます。
時々ローランがアタックして、コスタがついていったり、フライレが追ったり、下りの猛スピードの中での攻防が激化。

しかし、どんどん迫るすぐ後ろの追走集団。

3人も後ろを振り返りつつ必死で逃げますが、
残り4kmで数秒差くらいまで、ほぼ追走が追い付いた感じに見えます。


そのとき、また一人、追走集団からいち早く抜け出し、先頭の3人に追い付いた選手がいました。

アスタナのタネル・カンゲルト!!!
きたぁぁぁぁぁぁ!!!

追い付いたときの加速を利用して、そのまま3人を引きはじめるカンゲルト!
ラッキー、とばかりに続く、ローラン、フライレ、コスタの3人!カンゲルトの引き、超速い!

そのままカンゲルトを先頭に、ゴール近くまでやっていきて、一気に最後のスプリントに入ります。

そして、ラストを制したのは、
ディメンションデータのオマール・フライレ!!

ものすっっごい逃げ切り勝利!!!!

……カンゲルトが、ちょっと惜しかった。
あんな見事な、どこぞのヒーローみたいなタイミングと迫力で登場したから、これはきっと、通常にはありえないくらいのスプリントしてステージとるかなとか期待してみたけど、それはさすがに無理だった。

でも、このあと総合陣が1分半くらい遅れてゴールしたので、
カンゲルトは、現在総合8位になりました!ちょっとだけ順位があがったみたいです。



ん?
総合勢の争いはどうだったかって?

えっと、最後の2級山岳の登り途中で、スカイのゲラント・トーマスと、ロットNLユンボのクライスバイクが遅れてしまいました。

あと、なぜか山頂のちょっと前で、ピノーが大きくアタックして、独走で下りにはいったのです。
そう。
なぜか、ほぼニバリの攻撃パターンで戦いを挑むティボ・ピノー。

ニバリは下りが得意で差がつけられるからこのパターンで勝利を重ねてきたのかもしれませんが、
ピノーって、下りがあんまり得意じゃないイメージがあるんだけど、これが間違った印象だったのかな。
でも結局、このアタックはメイン集団がおいついてきて潰されます。

あとは、ほぼみんな一斉にゴール、って感じです。




なお、4賞ジャージは、全員昨日といっしょでした。
山岳賞だけは動くかと思ったけど、今日の時点で山岳ポイントがポランツェとフライレが一緒で、ポランツェのがカテゴリーが難しい山岳ステージの勝利をしているので、ジャージはポランツェのものとなりました。


フライレは、グランツール初勝利。
山でけっこう活躍して、ブエルタの総合山岳ジャージだってとっているのに、なかなか勝利には結びつかなかったのですね。
その分、今日の勝利は格好よかった!
おめでとう、フライレ!!

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