コロロン 〜孤独な自転車レース好き〜

2015年2月まで「ツール・ド・フランス」を「ロマンス街道ツアー」みたいな人気旅行企画と勘違いするくらいロードレースに興味がなかった筆者が、一瞬ではハマった自転車レースのことや自転車にまつわる日々を記すブログ(注:私はレース走りません)

ジロ・デ・イタリア 2017 第4ステージ

山!!山来た!!
昨年は「山岳わかんないよ〜」って、このブログで泣き言を書いていた私。まあ今でもわかるわけじゃないけど、それなりに楽しくは見られるようになりました。
見始めた頃は山岳賞にまったく魅力を感じなかったけど、最近結構山岳賞争いも楽しみです。

そんなこんなで!

本日の逃げは4名!
ガスプロムのパヴェル・ブラット
トレック・セガフレードのエウジェニオ・アラファーチ
ディメンションデータのジャック・ヤンセファンレンズバーグ
UAEエミレーツのヤン・ポランツェ
カタカナいっぱいで読みにくいけど、個人的には「プロコンよりもワールドチームの選手の逃げのが多い!」ってのが重要。

逃げがよりステージ勝利の行方に関わっていく、気がするから。←根拠があるわけではない。


でも逃げで協調するからって、わきあいあいってわけでもなく。
最初の山岳ポイントのところで、ヤンセファンレンズバーグとポランテェが飛び出すのですが、先行していたヤンファンレンズバーグが山岳ポイント直前で、ポランテェの進行を塞ぐように斜めに走るのですね。
結局進路妨害のペナルティは取られず、ヤンファンレンスバーグがこの山岳ポイント1位通過になるのですが、山岳ポイント通った瞬間からポランテェが抗議の声をあげ、二人の言い争いが始まります。
手が出ちゃうんじゃないかっていうくらい、一触即発な二人の様子を見ながら、私が思ったのはただ一つ。


こんだけ横向いてて手を離して抗議しまくってるのに、二人ともスピード超速いな。
なんであの勢いで言い争いしながら、足ちゃんと漕いでるんだろう。
そっちに圧倒されました。

それから間もなく、後ろから追いついた2人と合流し、また4人で逃げ続けます。
残り55kmくらいで、トレックのアラファーチが遅れ、逃げは3人になります。

メイン集団は、マリア・ローザを要するクイックステップを中心に、ときどきバーレーンメリダが手伝いながら、結構落ち着いた感じで進んでいきます。


残り30kmを切ったあたりで、逃げ集団の中から、ガスプロムのブロットが脱落し、逃げは2人になります。
さっき喧嘩してた二人。ヤンファンレンスバーグとポランテェ。

先頭、残り27kmでメイン集団と5分差です。
んー。山岳は10km1分の法則が使えないので、なんともいえないけど、この2人さっきので険悪なムードになっちゃったから、協調・逃げ切りは難しいかなあ……。


先頭残り20km。
タイム差4分36秒。
メイン集団では、ラストの1級山岳に入るための位置取りが激しくなってきました。
スプリントばりの位置取りの激しさです。
ん?今度は、プロトンで、バーレーンメリダのハビエル・モレノとスカイのディエゴ・ローザが揉めている……。


先頭残り18km。もうすぐ登りの入り口。
すると、ここでプロトンで集団落車!
道が二つに分かれていて、まっすぐの道と大きくカーブをで曲がる道になっている箇所があり、カーブの方が正しい道だったのですが、
その時点で集団のほぼ先頭を走っていたマリア・ローザのガビリアが、カーブで「これは曲がれない!」と判断したのか、曲がりながら途中でコースじゃないまっすぐな道の方に、進路をかえたのです。
途端に、後ろに続いていた選手たちが軒並み「うおお!?どっち!?」って判断に迷って、急に止まったり進路変えたりで大混乱。
真ん中くらいで数人が落車してしまいました。カチューシャが大幅に足止め。

この混乱で、集団も大きく様変わりし、一時的にキャノンデールが引くことになります。
バーレーンメリダとエフデジ、モビスターも、前方へ現れました。
さっきまでほぼずっと前にいたクイックステップは、さっきの大混乱で、集団の真ん中か後ろになってしまったようです。
そしてその混乱の中、エトナ山の登りに入ります。


先頭、残り15km。
メイン集団で、アスタナのパオロ・ティラロンゴがアタック!!
一方、逃げ集団では、ポランツェが単独先頭にたちました!

残り13km。
ティラロンゴ、吸収されました。
続いて、最初から逃げていた、ガスプロムのブラットも吸収されます。


残り12.5km。
逃げている先頭のポランツェとメイン集団との差は、約4分。

ここで、キャノンデールのピエール・ローランがアタックをかけました!
それを追って、アスタナのペリョ・ビルバオも飛び出します。
でも、なかなか詰まらない。

残り12km。
タイム差は3分38秒。

残り10km。
ポランツェと、ローランの差が、3分13秒。
そこから集団までが。約20秒。
ビルバオは、ローランとメイン集団の間にいて、まだローランのところまでたどり着けていません。


残り9.8km。
メイン集団で、スカイの選手が止まってる……。
ランダだ!ランダがパンク!!
エナオモントーヤが自分のホイールを渡して交換し走り出しますが、集団からは遅れてしまいます。

残り9.1km。
最初から逃げていた、ディメンションデータのヤンファンレンスバーグがここでメイン集団に吸収されます。

残り8.5km。
バーレーンメリダフランコ・ペリツォッティが集団から飛び出しました!!
すかさずモビスターがアナコナがチェックにいきます。
メイン集団はエフデジがひいて、じわじわ2人を追いかけていきます。
まもなく吸収。
……そういや、ビルバオは、いつの間にか吸収されたのかな。

残り8km。
先頭のポランツェとローランとの差は、2分40秒。
そこからメイン集団とは、30秒差くらいです。

メイン集団では、BMCが先頭をひきだします。
その後ろに一人バーレーンのアシストの選手がついて、その後ろあたりに、BMCのエース、ティージェイ・ヴァンガーデレン、スカイのゲラント・トーマス、モビスターのキンタナ、ロットNLユンボのクライスヴァイク、あとカチューシャのザッカリンあたりの姿が見え始めました。メインどころが揃っています。ニバリもいるのかなー。デュムランどこかなー。見えない……。

残り7km。
先頭は依然ポランツェ。それを追うローランとの差は2分20秒差くらいです。
先頭の集団との差は、約2分45秒。

残り5.8km。
ディメンションデータのイゴール・アントンがメイン集団からアタック!
が、すぐに吸収されます。
そして、がんばってポランツェを一人で追っていたローランもやがて吸収されます。

残り4km。
ポランツェ、すっごいきつい登り区間にはいっています。いや、もうずっと登っているけど、ここ、とくに辛そうです。
集団とのタイム差は、1分50秒。
メイン集団では、総合の主要メンバーが前から10番目前後に集まってきました。
キンタナ、ニバリ、ユンゲルス、ティボ・ピノー、ゲラント・トーマス、クライスバイク。スカイのランダだけは、このさっきのパンクの影響で、同じ集団にいるものの後ろです。


残り3.2km。
メイン集団で、アスタナのジェスパー・ハンセンがアタックをかけます!
上りの合間に現れたくだりを利用し、一気に差をつけていきます。


残り3km。
集団とは、1分20秒差。
ポランツェきつそう!

って、あれ。集団が斜めになってる。
横風……?


残り2.5km。
メイン集団で、ニバリがアタック!!!!地元だから!今日特に地元のレースだから!
が、すぐに吸収。
この攻防で、アスタナのハンセンも吸収。

残り2km。
タイム差は約1分10秒!

メイン集団で、再びディメンションデータのアントンがアタック!
こちらも再び、アスタナのジャスパー・ハンセンが追います。
そのまま、アントンを抜いて飛び出していくハンセン!
が、やがてメイン集団が、その差を詰めていきます。

残り1.4km。
タイム差1分。
ここでサンウェブのトム・デュムランがメイン集団から飛び出した!!
すぐにピノー、ザカリン、が追う。
今度はザッカリンが前にでた!
そのままザッカリンが一人抜け出し、集団から離れていきます!


残り1km。
ポランツェとザッカリンタイム差45秒!

残り700m。
タイム差32秒。
ポランツェが振り返りながら必死に逃げる。
ザッカリンが猛然と追う!

残り450m。
ポランツェ、何度も何度も後ろを確認しながら、まだ登る。登る登る!
そして登り終わった!あとは平坦!

後ろを確認。
まだザッカリンは来ない!!

ポランツェ、胸に手をあて、ようやく勝利を確信。
両手を広げてゴール!!

UAEチームエミレーツのヤン・ポランツェ、なんとスタートからの逃げ切りでステージ優勝!!!
すごい、これぞ逃げ切り!!


後ろから、19秒遅れて、ザッカリンがゴール。
そこから約10秒前後遅れて、メイン集団がスカイのゲラント・トーマスを筆頭にゴール。総合勢はほとんどまとめてゲラント・トーマスと同タイムゴールです。


マリア・ローザは、昨日の横風作戦のタイム貯金があったので、クイックステップ・フロアーズのボブ・ユンゲルスがとりました!24歳なので、自動的にマリア・ビアンカもユンゲルス!
そして、1級山岳だったので、山岳賞は今日勝利したポランツェの手に渡ります!
ポイント賞は、変わらずグライペル


正直、今日は逃げ切り絶対にないって思ってました。
そんな私の予想とか全部ぶち壊す、みごとな逃げ切りゴール!!
今日一番きつかったエトナの登りを、たった一人で登って逃げ切ったポランツェ、すごい!!

今日は、いろんなとこで険悪になったりトラブルになったり、何気にBMCのローハン・デニスがリタイアしていたり、集団落車があったり、全体的にちょっとトラブルとかが多いステージだったような気がするのですが、最後、とっても気持ちのいいゴールシーンが見られて、ああよかったって気持ちになりました。

終わりよければすべてよし!
あ。いや。まだ全然終わってないけど。まだまだジロは続くんだけど。

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