コロロン 〜孤独な自転車レース好き〜

2015年2月まで「ツール・ド・フランス」を「ロマンス街道ツアー」みたいな人気旅行企画と勘違いするくらいロードレースに興味がなかった筆者が、一瞬ではハマった自転車レースのことや自転車にまつわる日々を記すブログ(注:私はレース走りません)

パリ〜ニース 2017 最終ステージ

とうとうやってきた最終ステージ!!

残り51kmで中継開始。
中継始まってたら、いきなりトレック・セガフレードのパンタノが、後ろにコンタドールを連れて、メイン集団のスピードをがんがんあげていました!
もう振り落しにかかっています。

残り50.4km。
パンタノが離脱!!オールアウト!
え、ちょ、まだこのあと1級山岳の山頂あって、もっかい1級山岳あるんだけど!
いいの!?もうコンタドール一人にしていいの!?

そして、パンタノ離脱とほぼ同時に、コンタドールがアタック!
ついていけたのは、エナオモントーヤのみ!
現在総合2位のダニエル・マーティンは遅れます。

っていうか、この時点で、みんなアシストを連れてないんだけど!
ここまでで、何があった!?まだ50kmあるよ!!


残り50.1km。
エナオが遅れた!!?
コンタドールは単独で、前にいた逃げの選手をどんどん置いていきます。


残り48km。
先頭は逃げグループが3人。
そこからコンタドールグループまで、19秒差。さっきまで逃げてた選手をどんどん後ろに従え、コンタドールが先頭のグループが形成されています。

そこから、15秒くらい離れたところに、エナオモントーヤのグループ。
これまた、逃げから落ちてきた選手3人と登っています。

その後ろ、エナオから約35秒くらい離れたところに、ダニエル・マーティンとか他のチームのエースがいるグループです。

昨日までの順位では、現在リーダージャージのエナオと、総合3位のコンタドールのタイム差は31秒です。
今日これ、全然逆転あり得る……!!

順々に下りに入っていきます。
コンタドール、がんがん先頭で走っています。


残り46km。
コンタドールが先頭集団に追いつきました!
コンタドールがひき連れた選手に声をかけます。
アシストが誰もいないから、誰かひいてくれって感じです。
あ!チーム・サンウェブのマイケル・マシューズが答えて前に出た!!


残り44km。
コンタドールのグループと、エナオとのタイム差が31秒差。
おおお!!?

まだまだみんな下っていきます。
下りだけで、20kmくらいあるそうです。


残り42km。
先頭集団は、相変わらずマイケル・マシューズが先頭でひいてます。
もはやTTモード。
……マシューズが、チームも国籍も違う、コンタドールのためにここまでするのはなぜだろう……?

一方、エナオは、ちょっと前にスカイの選手と合流したらしく、引いてもらっています。
その後ろから、モビスターの率いるグループが合流。ここに、ダニエル・マーティンがいるようです。
一人そこにスカイの選手がいて、合流すると同時に前にあがりました。
これで、エナオのアシストは、2人。


残り40km
先頭のコンタドールグループでは、UAEの選手も引き始めました!
エナオとのタイム差は39秒です。


残り36km。
コンタドールエナオとのタイム差は、約47秒。
先頭は、UAEの選手が二人とマシューズ、時折コンタドールもひいています。

マイヨ・ジョーヌグループでは、スカイのアシスト2名が、エナオモントーヤのために引いています。


残り30km。
タイム差、約40秒。縮まってきました!
先頭では、UAEのウリッシがひいています。
追走グループは、スカイのみが引いています。


残り26km。
タイム差45秒。
あれ?また離れたぞ。


残り23km。
タイム差41秒。
先頭のコンタドール、1級山岳を登り始めます。
真後ろにつけているのは、エティックスのデラクルス。

あ、マイケル・マシューズと、UAEの二人が遅れた。
……コンタドールに協力してた選手、3人ともみんな遅れた。


残り21.5km。
追走集団、スカイのアシストが二人とも離れました。
エナオが自分でいきます!
後ろはバーレーンメリダのヨン・イサギレ。
その後ろに、アラフィリップ&ダニエル・マーティンのエティックスフロアーズコンビが続きます。


残り20km。
先頭では、コンタドールの猛烈な牽引に、どんどんみんな遅れていきます。
残っているのは、コンタドールと、エティックスのデラクルスと、モビスターのマルク・ソレルのみ。
スペイン人、3人ですね。
タイム差は、53秒。


残り19km。
追走から、リッチー・ポートがアタック!!
ヨン・イサギレがついていきました。
今度は、ダニエル・マーティンがアタック!またヨン・イサギレがいきます。
またまたリッチー・ポート!今度は、エナオモントーヤが追っていきます。

でも、ここでアタック合戦は一旦終了して、またエナオの単独引きになりました。
エナオの後ろには、カチューシャ・アルペシンのザッカリンがついています。


残り17.5km。
タイム差は、57秒。もうちょっと行くと、先頭は山頂で、そのあと2km先がスプリントポイントです。
先頭で、モビスターのソレルがアタック!!
逃げてステージ優勝を目指しにいきました!

残り16km。
追走が、どんどん活性化しています。
みんなアタックして、アタックして、牽制して、まとまって、アタックして、団子になって……。
ううむ。


残り15km。
先頭のソレルと、エナオとの差は、約1分。
ソレルとコンタドール&デラクルスとの差は、12秒。
ずっとコンタドールの後ろについていたデラクルスが、下りで引き始めました!

……え。なんで。

後ろにいる、チームメイトのダニエル・マーティンの総合順位や、ポイント賞争いをしているアラフィリップのことを考えると、ここでコンタドールに協力したら、後ろの二人が不利なのでは……?
あ!次のスプリントポイントを先に通過して、中間ポイントやボーナスタイムをちょっとでもコンタドールに渡さないようにするのかな!なるほど!


さあきたぞ!スプリントポイント!
コンタドールが2位通過!!

…………。
ど、どういうことだろう。
エティックス・フロアーズは、ダニエル・マーティンの総合表彰台や、アラフィリップの
ポイント賞ジャージでもなく、デラクルスのステージ勝利を今日の目標にしたの……?


残り12km。
先頭は未だ、単独でモビスターのソレル。
それを追う、デラクルスとコンタドール
……デラクルスが、コンタドールのアシストみたいに見えるくらい、ひいているように見えます。
ソレルとこの二人の差は、10秒。

追う、マイヨ・ジョーヌ集団。
ソレルとこの集団との差は、約1分。


残り10km。
デラクルスが、アタック!!よし!これはわかるぞ!ステージ優勝狙いなんだな!コンタドールを置いていきたいんだな!

しかし、離されかけたコンタドール、下りでスピードあげて追いついて行きます。

一方、その後ろのマイヨ・ジョーヌグループでも、エナオがアタックをかけています!
ソレルとエナオとのタイム差が、43秒。
ソレルよりもコンタドールが、数秒後ろにいるので、総合1位争いは熾烈な展開に!!


残り7km。
コンタドールとデラクルスが、先頭のソレルに追いつきました!!
先頭の3人と、エナオモントーヤとの差は、35秒!

エナオの下りの気迫がすごい……!!!
そんなエナオの前に、バーレーンの選手がでて引き始めました。
…………エナオがひいてた時の方が、はやい……。


残り5km。
先頭はコンタドール!そしてデラクルスとソレル。
まわれ!とジェスチャーをするコンタドール。でも、ステージ優勝をしたいはずの二人がまわるわけ……。
………………デラクルス。君は、なぜ先頭交代をするのだ。


残り2.8km
……コンタドールに、デラクルスとソレルが、置いて行かれそうだ。



残り1.8km。
あ。ちぎれた。
2番手にいたデラクルス。後ろにいたソレルごと、コンタドールから、ちぎれた。

コンタドールエナオとのタイム差、29秒。

慌ててソレルがデラクルスの前にでてひきます。
ついていくデラクルス。
ソレルがデラクルスに怒る。
デラクルス、怒られて前にでる。そのままアタック。
ソレル、ちぎれた。

あ!デラクルスが、コンタドールにおいつきました!
そして!!
…………コンタドールの、前を引いている。
デラクルスの目的がわからんぞ!!!?

最後は、デラクルスとコンタドールの一騎打ち……っていうか、その二人のどっちか。
デラクルスがコンタドールの前に出て、後ろのコンタドールを振り返りつつ、余裕をもってそのままゴール!

二人がゴールするとほぼ同時に、後ろに見えたメイン集団!!

エナオの集団がスプリントでゴール!
集団の先頭は、ヨン・イサギレ。
タイム差は、20秒!
集団ゴール扱いになるはずなので、
ボーナスタイムとかを加味すると、
総合優勝は、スカイのエナオモントーヤ!!!
コンタドールは、2秒差の2位になりました。


今日はもうコンタドールが逆転総合優勝をとるだろう!って思ってたので、
先頭がゴールしたときに、エナオの集団ががあそこまで追い上げてきているとは、びっくりしました。

エナオ強いですね!
多分、ツール・ド・フランスでは、このエナオはフルームのアシストに回るんですよね。
本当にスカイの強さは底が見えない。

ただ、コンタドールの魅せる走りも素晴らしかった。
去年のツールは、リタイアっていう不本意な形で終わっているので、今年は是非とも最後まで戦いぬいてほしいです。




……しっかし。
デラクルスの動向が、本当によくわからなかった。

なんであんなに、コンタドールのことを助けているように見える行動ばっかりしてたんだろう。

ステージ争いでのライバルが、コンタドールよりもソレルが強敵だと判断したのか?

山頂でソレルがアタック決めちゃったから、ソレルに追いつくためにコンタドールと協力しておいつき、ゴール手前数kmのところで、わざとコンタドールから遅れて、ソレルにひかせて疲れさせて、そこからアタックかけてコンタドールにおいついて一緒にまわってソレルを離し、コンタドールおさえてゴール。

……だとしたら、ものすごい駆け引きの能力だな。
明日、どっかで、今日の勝利者インタビュー記事を読もう。

まあでも、
こういう意図の読めない戦略に頭を悩ませるのも、
サイクルロードレースの楽しみ方ですよね!


結果的に今日デラクルスがステージ勝利したおかげで、
エティックス・フロアーズは、ダニエル・マーティンが3位入賞、ジュリアン・アラフィリップが新人賞とポイント賞を受賞、そしてチーム総合優勝も持っていきました。

チームとしては、かなりの成績!



最後まで、わけわかんなくって、楽しかったな!パリ〜ニース

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