コロロン 〜孤独な自転車レース好き〜

2015年2月まで「ツール・ド・フランス」を「ロマンス街道ツアー」みたいな人気旅行企画と勘違いするくらいロードレースに興味がなかった筆者が、一瞬ではハマった自転車レースのことや自転車にまつわる日々を記すブログ(注:私はレース走りません)

パリ〜ニース 2017 第7ステージ

山の日です。
クイーンステージです。
とっても標高の高い日です。

そんなわけで、ディレクトエネルジーのコカールや、今日ポイント賞ジャージを着ていたエフデジのデマールは、リタイアしました。
ミラノ・サンレモの準備に入るんですかね。


今日も、総合争いの日です。
逃げと、それを追う集団の図。
逃げではUAEエミレーツのウリッシがながい間逃げていました。
ウリッシって、スプリントのイメージが強いのですが、こんな山でも逃げられるんだ……。

集団は、各チームのエースが入った状態で、ずっとまとまって走っていきます。



激しい攻防が始まったのは、残り11km。
しかけたのは、トレック・セガフレード
パンタノのアタックだ!!
ここで、キャノンデールのピエール・ローラン遅れます。

残り10km。
現在総合2位、ロット・ソウダルのトニー・ギャロパン、そしてなんと、アラフィリップも遅れました!!


逃げていたウリッシをかわし、
先頭にたったメイン集団。
残ったのは、先頭を引くパンタノ、その後ろにつく、スカイのエナオのアシストであるニエベ、エース系で残っているのは、スカイのエース、エナオモントーヤ、トレック・セガフレードコンタドール、BMCリッチー・ポート、アスタナのフグルサング。モビスターのゴルカ・インサウスティーはアシスト選手を2名連れてのこっています。あとは、バーレーンメリダのヨン・イサギレや、カチューシャ・アルペシンのザッカリン。
エティックスは、現在総合5位のダニエル・マーティンが残っています。


残り8km。
ここで先頭交代。
パンタノがニエベに何か話しかけて一歩下り、今度は集団をニエベが引き始めます。


残り6km。
パンタノが先頭にもどって、さらにスピードをあげます!
ニエベ、脱落!!

この時点で、先頭集団とリーダージャージ着用中のアラフィリップとは約50秒の差がついているので、タイム的にはエナオが総合1位です。


このパンタノの引きで、集団が割れました!
前に残ったのは、パンタノ、エナオモントーヤコンタドール、リッチー・ポート、フグルサングダニエル・マーティン、ヨン・イサギレの7人。

モビスターの3人やザッカリンはついていけず、遅れてしまします。


残り5km。
パンタノが仕事を終えて、集団を離脱。
もうふらっふら。あれだけ引けばね。すごかった。
集団先頭は、エナオモントーヤ

残り4.4km。
ここで、フグルサングのアタック!
ヨン・イサギレが追いかけます。
すぐにみんな追いついて、みんな様子見な気配に入ります。

4.1km。
今度はヨン・イサギレがアタックをしかけ、でもまともにアタックになる前に潰されます。
その瞬間、ポートがアタックをかけました!!
イサギレが追いかけてつぶします。

残り3.8km。
またもやリッチー・ポート!
今度はコンタドールが反応。
追いついたコンタドールが先頭に出て、がんがん引くスピードをあげます。
エナオとリッチー・ポートがさっとその後ろにつきます。

と、他がついていけてない!!
ちょっと遅れてダニエル・マーティンが追いかけて、さらにマーティンからも遅れて、フグルサングとヨン・イサギレ。


残り3.2km。
またもや、リッチー・ポートがじわじわとスピードをあげる、アタックに見えないアタックをしかけます。これが成功!
置いて行かれたコンタドールエナオが追います。

少し離されたダニエル・マーティンが、単独でその二人を追います。
フグルサングとヨン・イサギレは、もうかなり遅れてしまいます。


一方先頭リッチー・ポート。絶好調。
どんどんスピードをあげていきます。
2.5km地点でかなり差が開きました。

2番手はコンタドール
エナオがその後ろにぴったりついてます。

ダニエル・マーティンは、まだこの二人に追いつけず。
淡々と後ろ姿を追いかけてきます。



残り2.1km。
ポートと、コンタドール&エナオとのタイム差が15秒つきました!

コンタドールがメインで、ときどきエナオも先頭をひきながらおいかけていきます。コンタドールが、ちょっと苦しそう。
ダニエル・マーティンは、まだ一人で追いかけています。
マーティンは、諦めない……!


残り1.3km。
タイム差が25秒差に広がりました!!
ポート速いっ!!


残り800m。
先頭はリッチー・ポート。28秒差遅れて、コンタドールエナオモントーヤ。そこから11秒遅れて、ダニエル・マーティン

そして、エナオコンタドールが、残り500mにさしかかる手前で、コンタドールがアタック!!ついにきたー!!
ポートが上半身ぶれないのに対して、コンタドールは、上半身の勢いを足につなげるようなペダリングに見えます。
ポートが、自転車を思うままに扱ってるように見えるのに対して、コンタドールのダンシングは、自転車までが体の一部みたいで、泳いでるイルカとかを連想するのです。尻尾が自転車。
こうしてみると、同じダンシングでも、全然違う……。

このコンタドールのアタックに、エナオモントーヤ、ついていけません!
どんどん引き離すコンタドール!!

しかし、リッチー・ポートに届くほどの走りではない。
余裕を持って、BMCのリッチー・ポート、1位でゴール!

遅れてゴールしたコンタドールがステージ2位!
ポートとのタイム差、21秒。
そこから11秒遅れて、エナオがゴー……。
って、ああ!!ここで頑張ってきたマーティンがおいついた!!
ゴールライン直前で、エナオの前にダニエル・マーティンが飛び込んで、3位通過!
エナオは4位になりました。




今日までリーダージャージを守っていたアラフィリップは、リッチー・ポートから2分40秒くらい遅れてゴールになりました。


と、いうことで、総合1位は、エナオモントーヤ
2位が、30秒差で、ダニエル・マーティン
コンタドールは、マーティンと1秒差で、総合3位です。

エース同士のばちばち、面白かった!!

レース結果を見ると、リッチー・ポートが頭ひとつ調子が良さそうに見えていましたが、もし、ポートが前半のステージで遅れておらず総合争いに参加できるようなタイムで残っていたら、
今日、ポートがアタックかけて一人で先にいってしまったとき、エナオコンタドールが速い段階で協調して追いかけていたと思うので(ポートが1位でゴールしても今日の時点で総合1位になれるエナオは全力で追走してるようには見えなかった)、また違った展開になったのかなあとか思っています。


あと、一人で耐えてたダニエル・マーティンが偉かったです。
ただ黙々と一人で前を追いかけて走り続ける姿は、なんかすごく応援したくなりました。
今日総合で遅れたアラフィリップは、デマールがリタイアしたので、ポイント賞ジャージを手に入れました。


明日はいよいよ、最終日!ゴールの前に、大きな下りがあるステージです。

……エティックス、どうするんだろう。
現在総合2位のダニエル・マーティンを1位にすることを目標にするのか、それともアラフィリップのポイント賞ジャージ守る方に注力するんだろうか。


今日のダニエル・マーティンの、黙々と一人であきらめずに前の選手を追いかけていく姿がとっても好きだったので、明日も活躍するとこが見たいなあと思います。

でも下りなら、去年ツール・ド・フランス15ステージで覚醒したダウンヒルを見せたパンタノがいるし、そのパンタノに20ステージで下りで勝ったヨン・イサギレもいるんですよね。

ただ、パンタノはコンタドールの総合のために走るだろうから、その前の登りのところでアシストとしての仕事をし終えてしまう可能性もあるのかな。
それとも、パンタノほどのダウンヒル巧者なら、前を引いてもらった方が、コンタドールは走りやすいものなんだろうか……。

まあとにかく、
また明日!!

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