パリ〜ニース 2017 第6ステージ
今日は、待ちに待った、ヨーロッパの山岳ステージです。
ラストが周回みたいになっていて、ゴール前2km地点付近にある、勾配20パーセントを超えているような坂を、残り25kmくらいで一旦登るのですが、
まあ、もう、壁です。
なんか、その坂を見て、「ああ、ヨーロッパのレースだ!」って思いましたよ、私は。
逃げを追うメイン集団は、チーム・スカイが中心になって引いていきます。
スカイのエースは、コロンビアチャンピオンでもある、エナオ・モントーヤ。
エナオ・ゴメスやニエベが、アシストとして集団を率いています。
他にメイン集団に残った主な選手だと、
リーダージャージを着た、エティックス・フロアーズのアラフィリップ、そのチームメイトのダニエル・マーティン。
トレック・セガフレードのコンタドール、アスタナのフグルサング、BMCのリッチー・ポート、ロット・ソウダルのトニー・ギャロパン、モビスターのゴルカ・イサギレなどなど。ほぼ各チームの総合エースが入った感じです。でも、ロットNLのクライスバイクは、置いて行かれてしまった模様でした。
大きくレースが動いたのは、その25km地点からはじまる激しい坂をすぎ、残り20km地点で逃げを吸収し、メイン集団が先頭集団になってからでした。
残り19km。
オリカ・スコットのサイモン・イェーツが、山頂手前でアタック!
このアタックが決まり、15秒くらいの差がつきます。
残り18km。
アスタナのフグルサングがアタック!
しかし、これは吸収されます。
残り14km。
サイモンとメイン集団とに、25秒の差がついています。
残り10km。
27秒差。
スカイのニエベしか、集団を牽引していません。
なので、速度的には、サイモンVSニエベの根性勝負みたいになっています。
残り6km。
33秒差。
あれ、ここまで来ても、まだ差が開いている……。
残り4km。
ここで、先頭にBMCのニコラス・ロッシュが、集団を引き出しました。
リッチー・ポートのステージ勝利のための牽引だと思います。
残り3km。
タイム差、40秒!?
……おおう。サイモン、すごいや。
残り2km。
タイム差、45秒。
これは、もういけるんじゃないか。サイモン、勝っちゃうんじゃないか。
残り1.4km。
タイム差は45秒。
サイモンが、大きな最後の登りに入りました。
ちょっとして、集団でも最後の追い上げがかかります。
まず仕掛けたのは、リッチー・ポート!
勢いよく飛び出したそのアタックに、すぐにアラフィリップが背後につきます。
その後ろにぴったり迫ったのが、エナオ・モントーヤ。
続いてトニー・ギャロパン、コンタドールの順に一列になります。
リッチー・ポートはスピードをあげて、後続を引き離しにかかります。
一瞬アラフィリップが遅れ、その隙に現在総合2位のトニー・ギャロパンがポートを追っていきます。
すると、今度はエナオ・モントーヤが出た!!
失速したポートをかわし、アラフィリップが追います!
一方そのころサイモン、一番きつい箇所に差し掛かっています。
その背後に、ついに集団が見えました!!
アラフィリップとポートが先頭で登ってきます。
サイモン、背後を気にして何度も振り返ります。
けれど、大きなカーブを曲がったあとは、もう後続の姿は見えません。
最後の最後まで背後を気にしながらも、ようやくひと心地ついて、胸を叩いてから、ガッツポーズ!
サイモン・イェーツ、ステージ勝利!!
その後ろから、集団を話したスカイのエナオ・モントーヤがやってきます。
イェーツと17秒差でゴール。
続いてリッチー・ポートが3位。
アラフィリップは、ダニエル・マーティンにアシストされて、4位フィニッシュ。
マーティンはゴールをアラフィリップに譲って、5位でした。
総合1位は、動かず、アラフィリップのまま!
2位がギャロパン、3位に、今日結局最後のきっつい登りを一番速く登った、スカイのエナオが入りました。
今日はポートとエナオが調子よさそうだったので、
アラフィリップがリーダージャージ守るの厳しいかもしれないと思っていたのですが、
無事に守りきりましたね!
明日はいよいよクイーンステージです。
個人的には、エナオ・モントーヤの「これぞコロンビアチャンピオン!」みたいな走りを期待しているのですが、でも次はギャロパンが覚醒しても面白いなあとか、ザッカリンとかの活躍も見たいし、アラフィリップがリーダージャージ守り切ったらツールがめっちゃ楽しみだとか、うんもう誰がどう活躍しても楽しいからいいや!
明日も楽しくレースを見よう!