ブエルタ・ア・エスパーニャ 2016 第1ステージ
今日はチームタイムトライアルです!
チームタイムトライアルというのは、同じチームの選手全員と横並びでよーいスタート!で走るレースの形態です。
チームとチームの間は、今回は4分ずつ空くので、個人TTみたいに前のチームの集団を抜かすことはほぼないです。
ブエルタは、1チーム9人なので、
よーいスタートで9人一斉に走って、4分空いて、また次のチームの9人が走る、みたいな感じでレースが進んでいきます。
で、タイムの考え方がちょっと特殊なのです。
あくまでも、チームでタイムを競うので、誰か一人がどびゅーん!って例え先にゴールしても、それはその選手のタイムになりません。
ブエルタでは、チーム内の5人目の選手のタイムが、チームのトップから5位までの選手に適用されるのです。(レースによって、この基準となる選手が何番目かは違うみたいです)
ですので、ゴールには最低でも5人でまとまってゴールしないといけないのです。
ところで、ロードレースには、「俺の屍をこえていけぇぇぇぇ!」っていう感じの戦術があります。
他の選手のために、勝負どころまで徹底的に風よけや他チームのアタックつぶしのために動き、役割を終えて「あとは頼んだぜ……!」って感じで、集団を離れていくっていう感じの作戦です。
当然、チームタイムトライアルでもこの作戦をやるチームは多いのです。
9人全員じゃなくて5人残れば大丈夫なので。
でも、ですね。
ここがチームTTの難しいところでして、
チーム内で1位〜5位の選手までは、5位の選手のタイムが適用されるのに対して、
5位〜9位の選手は、自分のゴールタイムがそのまま適用されてしまうのです!
ですので、もしこの「俺の屍以下略」作戦をすると、その選手はまずチームタイムよりも遅れてしまうので、総合を狙う選手は、絶対に自分のチームの前方集団にいないといけないのです!
そうでないと、他のチームのエースに対して、このあとのレースで取り返せないほどの差がついてしまうのですね。
アシスト切ない!!
まあそんなこんなで、ブエルタ初日は、約27.8kmの平坦タイムトライアルなのです。
平坦っていっても、スタート早々しっかり登っていました。
解説陣曰く。
「ブエルタは、コースプロフィールもタイム表示も、当てにしてはいけない」
レースらしいです。
……どうやってみればいいんだろう。←不安
でも、ジロも平坦とかいって、山登ってたしな。
きっと、ヨーロッパってスキー滑れるレベルじゃないと、山って認めてないのかもしれない。
第1走チームのボーラ・アルゴンが、いいタイムをだして、暫定1位になります。
そのあと、エティックス・クイックステップがそのタイムを塗り替えますが、
オリカ・バイクエクスチェンジがさらに塗り替えます。
そこで、途中でちぎれかけながら、モビスターがさらにタイム更新します!
……これ、けっこうな下りもあるコースです。曲がりくねった感じの下りです。
……平坦って、いったい……。
その次のチーム・スカイのゴール時、タイム表示はオリカより0.4秒遅いのに、ゴール直後の順位が1位っていう、スカイかモビスターかどっちが1位かわからない表示が出てきました
早速ですね!これがブエルタってことなのですね!!
首をかしげながら待っていたのですが、結局スカイが1位だったらしいです!
同タイムで、モビスターが2位。
6秒差で、オリカ・エクスチェンジが3位。
BMCはオリカとは1秒差、トップとは7秒差で4位。
エティックス・クイックステップは、スカイと22秒差で5位でした。
ティンコフは、1位のチームから52秒遅れました。
つまり、コンタドール(ティンコフ)は、フルーム(スカイ)、バルベルデ&キンタナ(モビスター)、チャベス(オリカ・バイクエクスチェンジ)に対して、約50秒すでに遅れてしまったということ。
もちろん、取り返せない差ではないですが、
それでもコンタドールにとって、ちょっと厳しめのスタートを切ってしまったという感じです。
ちなみに、私が注目しているクライスバイクのいるロットNLユンボは、ブエルタの公式サイト確認したら2分5秒差の21位。
…………もっと厳しい。
って思ったら!!
30分後に確認したら、エティックスに次ぐ6位に変わってました。
そういやレース中も、なぜかロットNLゴールしてもタイム表示カウントし続けていたけど、そのまま計測した間違ったタイムだしちゃったのかな。
ちなみに、スカイとのタイム差は、28秒だったそうです。
なんというか、ブエルタがはじまったって感じがしてきましたね!!
うん。なんとなくわかったぞ。
全部笑い飛ばして、お酒片手に気楽に見るレースなんだ。ブエルタは。きっと。