ツール・ド・フランス 2016 第5ステージ
今日は、山岳です。山が6個あります。まあ山岳ステージだこと。
距離は、216kmです。
最後の方に、二級山岳が二つと三級山岳が一つあり、特に二級山岳が勝負所となると予想されるステージ。
最初に9人の逃げができて、それが分裂して、
逃げ、その追走グループ、
そのさらに後ろにメイン集団という流れ。
いろいろ人数が変わったりもしたのですが、最初の二級山岳のあたりから、先頭は、ロット・ソウダルのトーマス・デヘントと、BMCのヴァン・アーデルマートの二人で回る感じ。
追走集団は、4人くらいか。ここには、ティンコフのマイカがいます。
マイカは、ティンコフの総合・山岳系の選手。コンタドールが出ない山岳系のレースでは、だいたいエースをしていて、2014年ツールで山岳賞もとっています。
となると、これは山岳賞狙いか、それともコンタドールのためのアシスト降臨戦法か。
うーん。
アシスト降臨戦法って、どっちかっていうとステージレースで後半に残っているすごく厳しい山岳ステージとかでやるイメージだったんだけど、こんなツール前半戦からやるのかな……。
最初の二級山岳に入ったあたりから、モビスターが集団の先頭でスピードをコントロールし始めて、ガンガンスピードをあげていきます!攻撃開始って感じです。
少しずつ遅れる選手が増えていきます。
ランプレ・メリダのルイ・コスタや、なんとスカイのポエルスが遅れる。
あ、カンチェラーラ遅れた!
さらに数km先で、サガンが遅れた!
ニバリが遅れた!!ランダも遅れた!トニー・マルティンも遅れた!マティアス・フランクも遅れた!
アラフィリップとかはまだ残っていますが、かなりきつそうです。
あっという間に、集団が小さくなります。
先頭が残り18kmくらいで、集団と先頭との差は、7分弱。
ううー。山岳ステージは、この差が全然集団が追いつける差なのか、それとも逃げ切りがありえる差なのかわからない。
残り17.4km。
ここでグレッグ・ヴァン・アーデルマートがアタックをしかけ、デヘントをおいて、ゴールまでのひとり旅へ旅立ちます!
同国のよしみで二人でゴールまで協力して行くのかと思っていたのですが、
そんなことはなかった。
先頭残り、15km。
メイン集団との差は、約6分。
集団の方は、2つ目の二級山岳での主導権が、モビスターからスカイに移ります。
今度はスカイががんがんスピードをあげます。
バルギルやアラフィリップが苦しそう。
なぜかバルデが平気そう。
ヴァン・アーデルマート、残り10km。
まだ5分30秒くらい集団とは差があります。
残り約5km。
現在1位のヴァンアーデルマートと、2位のデヘントとの差は、1分52秒。
メイン集団とは、約6分差。
メイン集団には、4強と言われている、スカイのフルーム、ティンコフのコンタドール、モビスターのキンタナ、アスタナのアルーはちゃんと残っています。
それ以外に、BMCのリッチー・ポートやエフデジのピノー、アーゼードゥーゼルのバルデ、エティックスのダニエル・マーティンやアラフィリップなんかも、ほとんどみんなアシストを連れて残っています。軒並みエースクラスは残った感じですね。
スカイは、ニエベ、エナオ・モントーヤ、ゲラント・トーマスが、フルームのアシストとして集団の先頭をキープ中。
先頭、残り2km。
2位のデヘントとは、2分以上差がついています。
残り400m。
8パーセントの上り坂。腰をあげて、大歓声の中をすすむヴァン・アーデルマート!
残り100mで、勝利を確信して先にガッツポーズ!
チームカーと勝利を喜んで、見事、ぶっちぎりでゴール!!
ヴァン・アーデルマート勝利!
そして、サガンが遅れたため、初マイヨ・ジョーヌをゲットがしました!
一方、ちょうどそのときに、集団ではバルデがアタック!
絶対今日バルデが仕掛けると思ってた!さっきだってアラフィリップがきつそうな坂で、全然平気な顔して前の方にいたんだもん!!
バルデのアタックに、すぐに反応したのはバルベルデ!続いて、キンタナ、ティボ・ピノーがついていきます!
ちょっとだけ逃げようとして、でもやめたバルデ。また集団に飲まれていきます。
この一瞬の攻防で、遅れていく選手も出てきそう……。
って、ああ!
あれ、コンタドールだ!コンタドールが離れていく!!
モビスターが先頭となり、集団がフラム・ルージュを通過します。
そろそろ、追走集団として前にいたマイカが、そろそろゴールに入ろうかというところ。集団もすぐ後ろに見えていましたが、そこからカチューシャのホアキンが集団からで抜け出て、マイカに迫ります。
先にゴールしていた、ゲヘントはすでに2位。
マイカが3位で、最後に集団から抜け出てほぼマイカに追いついたホアキンが4位。5位はホアキンに続いていたダニエル・マーティンでした。
そのあとすぐプロトンの面々が続々ゴールしていったのですが、コンタドールは遅れたままです。
結局、集団とは20秒ちょっと差がついてしまいました……。
総合優勝候補の攻防を軸に今回のレースをとらえると、
本日のステージは、総合上位候補勢から、コンタドールだけ他チームの有力エースより、タイムを失った日になってしまいました。
うう、こんたどーるぅ……。
怪我痛いと思うけど、メカトラとかもあって大変そうだけど、頑張ってほしいよぅ。
そんでもって、明日のステージは!
…………なんだこの変な高低差。
最初に、下り坂……?
そのあとに、山があってまた下り坂があって……。
え、これ山なの?平坦なの?
っていうかむしろ、下り坂ステージじゃない?
よくわからないので、公式プログラムを開いてみました。
ツール・ド・フランス2016公式プログラム (ヤエスメディアムック503)
- 出版社/メーカー: 八重洲出版
- 発売日: 2016/06/16
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一応、「平坦ステージ」って書いてあった。
そっかぁ、これ、平坦ステージなんだ。
この本、各チーム紹介・解説や優勝者予想の他に、各ステージがそれぞれ見開き1ページ使って紹介されています。
それぞれのステージの地図と高低差の図、各地の予想通過時間と、それと「レースディレクターの見解」っていう、短いコース解説が載っているんです。
ちなみに、明日の第6ステージに関しては、そのレースディレクターの解説には、こう書いてありました
「いわば暗号のようなステージだ」
(八重洲出版『ツール・ド・フランス2016公式プログラム』 p.130)
うん!
私に、どんなレースになるか、まったく予想がつかなくても仕方ないね!!
レースディレクターが暗号だって言ってるものが、素人の私にわかるわけないもんね!!