ジロ・デ・イタリア 第15ステージ
なんか、ちょっと残念なステージでした……。
レース内容自体は、面白かったんです。
順位順なので、段々山に強い選手が出てくるスタート順構造そのものも面白かったし、
昨日タイムを落としたバルベルデがすごいタイムで走って総合の遅れを取り戻したのも「さすがっ!」って感じでしたし、ユンゲルスが他の上位選手のタイムを受けて、どんどん総合の順位上がってくるとこもTTならでは、って感じでしたし、クライスバイクとフォリフォロフがまた1秒以下で争ってステージ優勝が決まったのもハラハラしました。
でも、お客さんが残念すぎだよ!
私がサイクルロードレースを好きになった理由の一つに、選手を本当に応援できるところってのがあるのです。
お水を渡してもいいし、暑い日に水をかけてあげてもいいし、タイヤ交換してあげてもいいし、目の前で転んだら助け起こしてあげていいし、場合によっては自分の自転車貸してあげてもいいんです。
でも、それは邪魔していいって意味じゃないと思うのです。
今日は、走っていく選手のすぐ前や真後ろ走って騒いで追いかけてくお客さんがいたり、
チームカーの前にお客さんが出すぎてチームカーが、後ろの選手の足をとめてしまったりしていて、
ただでさえ、1分1秒を争うタイムトライアルなのに、お客さんのせいで、実力と違うタイム差を強制的につけられてしまった選手がいて、本当に本当に残念でした。
私だけなんですかね。
ツールとかにもいる、選手が走っている直前に突然テンションあげて選手の目の前で手を叩いて、よこに下がっていくお客さんとかも、正直見ていて怖くてしょうがないのですが……。
ああいうお客さんを見ていて、なんかに似てるなと常々思っていたのですが、
さっきわかりました。
メタル・ギア・ソリッドの敵兵です。
メタル・ギア・ソリッドっていうのは、いわゆるプレステとかでやるテレビゲームでして、主人公が敵の秘密基地とかで潜入捜査とかをしていくゲームです。
自分でこの主人公を動かして、見回りをしている敵の兵士から隠れながら、ミッションをクリアしてくいくっていうのが、基本的なゲームの進め方なのですが、
敵兵に見つかると、それまでゆっくり歩きながら見回りしていた敵兵士の頭上に、「!」ってマークが出て、人が変わったかのように敵兵士がこっちに向かってかけてくるんですよ。すごい怖いの。
で、追いつかないと、途中でテンション落として去っていく。
あの突然な豹変具合とか、突然脅威になるところとか、すごく似ている気がします。
あ。でも。
ニバリの横で本気で邪魔なお客さんがずっと走ってた時に、
どんっ、とばかりにその邪魔な客をつかみあげてニバリを守ったお客さんと、
ニバリがメカトラブルで自転車降りて、乗っていた自転車をなげ捨てたときに、
ちょうど横にいたお客さんが、崖に落ちていきそうな自転車を、ちゃんと受けとめてあげたのは、
やさしいなって思った。
ああいうイタリア紳士が増えればいいのにな。
……あの二人が、イタリア人のお客さんか、わかんないけど。