パリ〜ニース 第2ステージ
んーむ。全体的におとなしいレース展開だったのに、最後の最後で波乱でした。
本日も平坦ステージ。
4人が逃げて、集団が追う展開でしたが、定石通り吸収されて、位置取り合戦からのスプリントっていう、お手本のような試合運びでした。
ロードレースは、集団で走ることが多いのですが、中間ポイントやゴール近くになるときに、できるだけ前の方に仲間がいたほうが有利だったり、前の方にいたほうが誰かが転んだときに落車(自転車から落ちること)に巻き込まれない可能性が高いっていうことで、結構みんな前のほうに行きたがるのです。
なので、前のほうの良い位置をみんな取りたがるから、位置取り合戦が起こるのですね。
べつに合戦っていっても、殴る蹴るするわけじゃないのですが、よくわからないけどすごいばちばち「集団のこの位置走るの!!」て気持ちでぶつかり合っているのが、初心者でも3レースぐらい見てると、わかりくらいなんか緊張感が違います。
今回は、その位置取りのレベルが拮抗していたのか、
ゴール近くになっていても、なかなかどこのチームも上手にトレインを組めていなかったのです。(ちなみに、トレインを組むっていうのは、集団の先頭に自分チームの人ばっかり数人並んで、自分のチームのスプリンターが一番いい位置で走れるようにする作戦のことです。)
トレック、スカイ、コフィディス、オリカあたりが入り乱れて、組んだと思ったらバラけ、の繰り返し。
集団の後ろからぐぐーっとカチューシャが集まってきて、気付いたら先頭がカチューシャとコフィディスで真っ赤になるのですが、でもまた入り乱れてトレインが組めない諸チーム!
その中でも、比較的レース前半からずっと前のほうに陣取っていたコフィディスが、ゴール前でなんとかギリギリトレインを組み、自分のチームのトップスプリンター、ブアニを発射します!
そのすぐ後ろにつけていたオリカ・グリーンエッジのマイケル・マシューズがあがって来ます。
ゴールから向かって、左にブアニ。右後方がマイケルマシューズ。
その後ろからトレックのボニファチオがぐんぐんスピードを上げます。
ブアニはスピードを上げながら、だんだんなぜか右側に。
当然右端からあがってきていたマイケル・マシューズにかぶる位置になります。
これぶつかるなって思ったら、案の上腕がぶつかって、ブアニのタイヤが滑った!マシューズも滑った!
ふたり同時に『だっ!!』って感じでバランスを崩しますが、一瞬で立て直します。
ただ、その直後がもうゴール。
マイケル・マシューズが右手をあげ、
ブアニがその動作に反応して左手をあげました。
「なんだよ!」
「お前こそなんだよ!」
ってな感じでしょうか。
ゴールポイント自体を最初に通過したのはブアニ、マシューズ、ボニファチオ、の順だったようなのですが、どうやら今回は、ブアニが進路妨害をしたのかどうかの判定が入るようで、なんどもなんどもゴールシーンがリプレイされます。
結局、ブアニは優勝インタビューらしきものまで受けましたが、進路妨害のペナルティを受け、公式記録としては3位に。
優勝はマイケル・マシューズになりました。
審判が決めたことなので、これが決定の結果となりました。
初めて見た。
ゴールのペナルティで、順位が変わるの。
私の個人的な感覚では、マシューズが左端ギリギリのところから前に出ようとしてるところに、だんだんブアニが斜めに走って近づいて、近づきすぎてぶつかって滑ってころんだように見えたので、審判の判定が出て「あ、やっぱりこれはいけないことなんだな」って思いました。
ただ、もし審判が「あれはあれでオッケー!激しい闘争心あふるるスプリントだからぶつかるのもまたよし!!」って言っても、「へえ。そんなもんなのね」っていう感じです。
そんなわけで!
第2ステージ優勝はマイケル・マシューズ。
リーダージャージを守りました!