コロロン 〜孤独な自転車レース好き〜

2015年2月まで「ツール・ド・フランス」を「ロマンス街道ツアー」みたいな人気旅行企画と勘違いするくらいロードレースに興味がなかった筆者が、一瞬ではハマった自転車レースのことや自転車にまつわる日々を記すブログ(注:私はレース走りません)

『ツール100話』の活用方法!

先日、こちらの本を買いました。
ツール100話』安家達也

ツール100話―ツール・ド・フランス100年の歴史

ツール100話―ツール・ド・フランス100年の歴史


ツール・ド・フランスが始まった経緯から、各大会のコース取りやルールや結果、注目された選手を、第1回大会から2002年の第89大会まで紹介してくれる、ツール・ド・フランスの解説本です。

今年のツール・ド・フランスを見てても、どれが歴史的に有名な事件があったコースで、どこが伝統的なレース上の名所とか、そういうのはなかなかわからないのですよね。
ツール・ド・フランスそのものの解説本が欲しくて、いろいろ調べて評判が良かったこちらを購入しました。

実際に読んでみると、これが結構難しい。

え?私が読書が苦手だからじゃないかって?


何を言う!
こちとら小学生の頃「もう家に読む本がない」って理由で、電話帳を1ページ目から読み始めたことがあるほど筋金入りの活字中毒だぞ!
(まあ、カ行でくじけたけど……)

別に物理学や経済学の本じゃないんだから、何が難しいのかって思うのかもしれないのですが、
この本の書き方として、基本的には一年ごとのレースっていう書き方をしています。
第1回目のレース。あれやこれや。
第2回目のレース。どれやそれや。
第3回目のレース。なんだかんだ。
語弊を承知で言うなら、
ものすごく詳しい歴史年表読んでいるみたいな感覚になります。


もちろん、読みやすくなるよう、2、3ページごとに、その時の大会で活躍した選手の写真が載っているし、今とのルールの違いなんかも明確に載っているので、そういった意味ではとてもわかりやすいです。

ただ、どうしてもそれぞれの大会で優勝した選手、活躍した選手について細かく書いてくれているので、ちょっと気をぬくと、見知らぬ外国人の名前のオンパレード。

一回のレースで少なくても3人くらい名前が出てくるので、
高校時代世界史に全てをかけて受験勉強をしていた経験のある私でも、ぶっちゃけくじけそうになりました。

真面目に読もうとすると1ページ読むごとに、
「えっとアンクティルは、どんな選手だっけ……」とかって、
前のページめくって戻りながら読まないといけなくなるので、
開き直って印象的な名前だけ記憶しながら、通勤電車の中でちびちびと読み進めています。


……私が挑戦するには、早かったのかなあ。

とか思っていたのですが。


本日。
職場で、こんな会話がありました。



上司「コロロンさんは、本当に自転車にはまっているね。ブランドはどこなの?」
私「ジャイアントです!」
上司「へえ。ぼくの自転車もジャイアントだよ。もう買ったの、23年くらい前だけどね。」
私「わあすごい!23年前って1992年……。誰が勝った年だろう。インドゥライン……?」
上司「さあ。アームストロングかなぁ?」
私「ちょっと待ってください」

私、かばんからツール100話を取り出して、めくる。

上司「……何それ」
私「ツールの歴史本です」

最後のページにある、歴代優勝者一覧をめくる。

私「あ!やっぱり!インドゥラインです!ほらほら、ここ5連勝してるうちの一回!!」
上司「へえ。そんな本があるんだねえ」

何気に興味深そうに本を見る上司。



ここで。天啓のようにひらめいたのです。
これが。
自分のまわりにツールを広めるひとつの方法だと……!!

日本人は、占いが大好きです。
みなさんも、本屋で誕生日占いみたいな本を見たことがあるでしょう?
誕生日365日別に書いてある占い本とかいっぱい売ってるし、
また、同じ誕生日の有名人とか調べて、なんとなく親近感感じたりとかしたこと、ないですか?


そう!

雑多な情報の中から勝手に関連づく情報だけ引っ張りだし、
あたかも自分に縁のある話であるかのように親近感を感じるのが、
みんな大得意なんです!!


ってことは!!


知人A「えー。自転車レースなんて、何が面白いの?」
私「Aは、何年生まれ?」
知人A「1989年」
私「1989年……(ツール100年をめくる)え!それはすごいよ!ツール・ド・フランスで、優勝確実と思われたローラン・フィニョンから50秒遅れていたグレッグ・レモンが、最終レースのタイムトライアルでなんと8秒上回って逆転勝利した歴史的な年なんだよ!」
知人A「なにそれ!なんだかわからないけどすごそう!ロードレースすごそう!」
知人B「え?何がすごいの?」
知人C「ねえねえ、私の結婚した年の優勝者は?」


みたいな感じで、動物占い流行したときみたいに、
どんどんツールに親近感を持ってもらって、
流行させることができるでじゃないですか!!!


すごいぞツール100話!!

こんな可能性に溢れる本だったとは、
今日の今日まで気づかなかった!!

Amazon.co.jpアソシエイト