コロロン 〜孤独な自転車レース好き〜

2015年2月まで「ツール・ド・フランス」を「ロマンス街道ツアー」みたいな人気旅行企画と勘違いするくらいロードレースに興味がなかった筆者が、一瞬ではハマった自転車レースのことや自転車にまつわる日々を記すブログ(注:私はレース走りません)

プロの折りたたみ自転車屋さん

今日、自転車屋さんに行きました。
とはいっても、以前私が、今持っているクロスバイク、THRIVE2を買ったお店ではありません。

私が行ったのは、小径車・折りたたみ自転車の専門店なのです!


……。

えーと。
はい、半年以上私のブログを追っかけてきてくださる方はご存知だと思いますが、私、この春からずっとロードバイク買う気まんまんでした。
いろいろ試乗して、ディスクブレーキでシマノ105のロードバイクを買おうってほぼ決めていました。
今年の秋くらいからでる、各社の2018年モデルから選ぼうって思ってました。


ただ、ですね。
私。


先日の、ジャパンカップのフリーランのための電車輪行をして、すっかりくじけてしまったのです……。

クロスバイクで走ること、ロードバイクで走ることそのものではありません。
電車輪行にくじけたのです。


行く前にね!できる準備はちゃんとしたのよ!

もともと握力や腕力があまりにもないので、クイックレリーズ(車輪の軸のレバーをくいって外して、くるくる回してホイールをフレームからすぐにはずす機構)からして苦手で、レバーがほんっっとうに曲がらないし、自分の全力でなんとか曲げて自転車屋さんに持って行くと「ゆるいから、もっとかたくした方がいいよ」とコメントいただいていたので、輪行袋に入れることも、現地で組み立てることも不安でした。
でもね、これは、自転車屋さんと相談して、こっちに変えることで、解決したのです!!

BBB ハブ ホイールフィックス スキュワー  BQR-03 ブラック 524890

BBB ハブ ホイールフィックス スキュワー BQR-03 ブラック 524890

盗難防止とかにも使われるものなのですが、これは六角レンチでつけるものなので、クイックレリーズよりもずっとずっと少ない力で、しっかりとホイールを固定できるのです!!

これで、もう楽勝でホイールを外せるようになったから、もうなんの、なんの問題もないはずだったの!!!



で、実際に輪行袋につめて、肩に担いで宇都宮に向かったのですが。

重い。

そして。

大きい。

改札通るとき大きくて機械にぶつかる。
電車乗るときホームドアにぶつかる。
山手線の端っこの車両に乗って壁際に立てかけようと思っていたけれど、電車好きな方がばばんっ!と広いスペース使って正面の窓の景色を見ているから壁際にも置けない、真ん中あたりに立っていると乗り降りする人の邪魔になってしまう。

そして。
5歩持ち上げて歩いたら、一旦床に置かないと肩が耐えられない。

それでも必死になんとか上野駅まで辿りついて、ホームの先頭で新幹線を待っていたのですが、乗ろうとして窓からみたら、その車両の一番後ろの席が埋まっていました。
他の車両にこの重さの荷物を抱えて移動することなどとてもじゃないけどできなくて、他の席は空いているのに、ずっと座らずに新幹線のデッキで立っていました。

でもまだここでも私は諦めていませんでした。
これはもしかして、私の輪行袋への入れ方がうまくなかったからじゃないかなと思ったのです。


だから復路では、輪行袋に入れるときあえて車輪を片方にまとめて、ハンドルの向きとかうまいことやって、行きよりも、だいぶ、だいぶ肩にかけやすい形で、輪行袋クロスバイクを入れることができたのです!

その結果!!

持ち上げて歩ける距離が5歩が7歩になっただけでした。

新幹線は空いていたので、今度は車両の一番後ろの席の裏に自転車を置いて座ることができましたが、やっぱりドアのところや改札はぶつけました。
疲れていたからか、最寄駅についたころには、また5歩あるいたら一旦休憩に戻ってました。

ちなみに、なんとか家について、体重計を使って重さを測ってみたら、13kgありました。
ああやっと着いたって思ってふとみたら、輪行袋が破けていました。


それを見たら、なんか気持ちがぷつって切れて、「こんなん二度としたくない!」って思ってしまいました。



重さもさることながら、予想以上に負担だったのは大きさです。
重いのもすごくすごく大変だったけど、大きくていろんなとこにぶつかりそうになるので、ものすごく気をつかいました。
気を使ってもちゃんと全体が視認できる大きさじゃないから、いろんなところにぶつけました。


それで、思ったのです。
確かにロードバイクは軽くなるから、5歩とか7歩とかで歩けなくなるってのは、解消されるかもしれない。
でも、大きさは変わらないから、ぶつけたりして危ないのは、ロードでもクロスでもかわらない。


そして、ロードバイクを楽しむなら、私の家の近所みたいに車がたくさん来るところじゃなくて、もっと走りやすいところに行かないと、楽しく走れない。
そこまでは、輪行で行きたい。
でも、ロードバイクは大きいから、輪行はもうしたくない。


つまり、ロードバイクは買えない。

とまあ!こういう思考回路に至ってしまったわけなのですよ!!


でもね。
遠くで、あんまり車も人もいないところで、自転車のって「ふー!風きもちいー!」とかはしたいの!!
レース会場に前日とか行ってゆっくり試走とかして、実際の観戦のときに「よし次はあのカーブだぞ!」とか、わかりたいの!!


ということで。
「もう私には、折りたたみしか道は残されていないんだ……!!」
という結論のもと、折りたたみ自転車屋さんに行ったのでした。





行ったのは、全国でも有数な、名のしれた小径車専門店です。

だからでしょうか。
とっても混んでいました。
人がいっぱいいるって意味じゃなくて、こう、ちゃんとした明確に「これ」という目的をもったお客さんが次々にやってきていて、どんどん店員さんに話しかけて、そのお客さんを店員さんが対応しているので、「あのー」って言って話しかけるのがとっても難しい感じでした。

どーしよーかなーって、店頭でじっと待っていました。

店頭に、見覚えのある自転車がいました。
一昨年のサイクルモードで試乗して、乗り心地に感動した、タイレルのiveという自転車でした。
試乗車でした。

よし、まず、店員さんの手が空いたらあれに試乗したいと話しかけてみよう。
空いたら。

空いたら。


……あかない。


15分くらいはじっと待っていたのですが、まったくもって話しかけるチャンスがなく、もうどうしていいかわからなくなりました。
もういいや、このお店は私にはまだまだ手の届かないお店なんだ……、と、とぼとぼ店頭から立ち去りかけたとき、
ほかの人の相手をしていた店主の方が、一度手をとめてお店から出てきて、「どうしましたか?」と聞いてくれました。


ほっとしました。
試乗希望を伝えたら、ささっと15秒くらいで組み立てて、試乗車のiveを渡してくれたので、そこらへんを走りました。


が。
サドルが低い。

途中で降りて、サドルをあげようとしたのですが、サドルの高さを固定するレバー自体は曲がっても、サドル本体自体がさがりません。

あれーって思って、そこらへんを一周して戻って、店主の方に聞きました。
私「これって、結構しっかり座った形でのることを想定しているんですか?」
店主の方「いや、そんなことないよ」
そして、サドルをあげて、もう一回試乗しておいでと言ってくれました。
私のやり方が間違っていたわけではなく、私の力がたりなかっただけのようです。

適正なサドルの高さになると、すいすいと進みました。
うーん!やっぱりいい乗り心地!

戻ってきて、他のお客さんの対応をしている店主の方を待ちながら、持ち上げてみました。


重い。

公式には、11.5kgとなっているiveです。
うちのクロスバイクよりは軽いはずなのですが、やっぱりそこそこ重いです。

店主の方が来てくれたので、感想を伝えると同時にちょっとだけ事情を話しました。
クロスバイクに乗っているが、先日電車輪行をしたら、重くて大きくてとてもじゃないけどもうできないと思った。だから、折りたたみならと思って、自転車を見に来たのだ、と。

店主の方が、iveを折りたたんで一番小さい大きさにしてくれたので、それで改めて持ち上げてみました。
やっぱり重い。

「……でも、フォールディングバイクって、みんな重さこのくらいありますよね……?」

私がそう言うと、店主の方が、ニヤリと笑っていいました。

「軽いのあるよ」


そして、折りたたんだ状態で持って来てくれたのが、ダホンのMu SLX。
持ち上げてみると、軽いのなんのって!
あとで調べたら、9kg切ってました。

「これはね、速いよ」


試しに試乗してみると、まあ軽いペダリングですすむことすすむこと!
ギアも2つ3つくらいは変えて試乗したのですが、一周終わって戻ってきて、後輪のところをみると、私一番軽いギアから3段目くらいまでしか使ってなかったんです。
ってことは、まだまだスピードでるんだ……。


店主の方「どう?」
「速いです!!」(即答)
店主の方「でしょ」

ロードの部品を使っているから、軽くて(8kg台)、しかもスピードがとっても速いのだそうです。105でした。

予算的にも、さっき試乗したiveよりは高いものの、一応想定の範囲内
もう気持ち的には、この自転車にしようとほぼ決まったのですが、ただ現在お店には在庫がなく、2018モデルの入荷待ちとのことでした。

しかも、色が赤と黒しか存在しないのですが、赤はメーカーさんにも、もう在庫がないかもしれない、とのこと。


ぬー!!!黒一択かー!!

黒い自転車は、夜走るときに闇と同化して危なそうなので、基本的に選択肢に入ってなかったのです。
白か青があったら即決だったのですが。(そういう意味でもタイレルを最初に希望していました。)
赤もきれいだったけど、自分の乗る自転車の色として好きかと言うと、むむう、って感じだし、なおかつ、ない可能性の方が高いし。

一旦考えます、と言って、ダホンのパンフレットだけもらって帰りました。

どちらにせよ、今日行ったお店に黒のMu SLXが入荷するのは年明けだそうなので、それまでにどっかのダホン置いてるお店で、実物の黒の色を見て決めようと思います。




帰るちょっと前に、Muの折りたたんだ大きさを確認しました。
真ん中で二つに折れるのですが、さすがに天下のブロンプトンまでは小さくなりません。
「やっぱりブロンプトンはすごいのですね」と私が言うと、店主の方は「そうだね、でもブロンプトンは重いよ」と言ったあと、こう言いました。
「みんな目的が違うからね。荷物を運ぶんだったら、ブロンプトンは最高だよ」
ふと、この店主の方は、なぜ私に「目的は何?」って一度も聞かなかったのかなって思いました。


本当に、今日このブログに書いたことしか、私は希望を話していないのです。

ロードを買おうか迷っていた時期があることも、持っているクロスバイクが比較的速さを重視したそれなりのクロスバイクであることも、自転車レース観戦が好きなことも、コースの試乗をしたいからそこそこ走れるものがほしいということも、私は何も伝えていなかったのです。
私が明確な目的として伝えたのは、「軽い折りたたみバイクが欲しい」ということだけでした。


家に帰って、ダホンのカタログを眺めていると、もうすこし軽い、違う種類の自転車が載っていました。
これは店主の方、私にすすめなかったなあ……。
きっと、今日教えてくれたのほどは、速くないんだろうなあ……。


はっとしました。

つまり。
私が、一番最初にタイレルのiveを名指しで試乗をして乗車姿勢の話をちょっとした、おそらくあの時点で、私が折りたたみバイクにそこそこの速さを求めていることを察していたんだ!そこで私が軽さの話をしたから、軽いだけじゃなくて、速くて軽いバイクを持って来てくれたんだ!
で、しかも、iveとそこまで大幅に予算感が違うわけでもない、と。



プロってすごい!!!

ジャパンカップ2017 ロードレース編+パーティーのことちょっとだけ

ジャパンカップロードレース観戦の、今年の目標は、これでした。


『命を大事に』


台風迫る、山の中!
ここで一観客である自分が、観戦中に何かしでかしてしまったら、来年以降の大会開催に影響が起きてしまう!!

そう。
この雨の中、ロードレース観戦に現れた人の命は、それぞれのものじゃないんです。
これからのロードレース観戦界の未来を背負った命なんです……!



とまあ、これはちょいと大袈裟ですが、とにかく嵐の山自体に行ったことがないので、無茶だけはしない、と決めて行きました。


シャトルバスに乗ってロードレース会場についたのは、8時くらいだったように記憶しています。
そこから、観戦場所を探すのですが、この時点で木の影とかで雨にあたらない場所はほぼ埋まってる……!

い、いったい、みなさん何時に来てるんだろう……。

確保した観戦ポイントは、フィニッシュ地点をちょっと過ぎたところでした。
えっと、たぶん100mも離れてなかったかな。ほんとに、フィニッシュ過ぎてすぐのところでした。

なぜこの時間でも確保できたかというと、泥でぬかるみがすごかったから。
おそらく、みんな避けてたと思うのですよね。「ここなら、もっとコースの先の方に行って、ちょっとでも雨を避けられるか、足場のいいところを探そう」って。

その気持ちもすっごくわかりました。
ただ、繰り返しますが、今回のモットーは、『命を大事に』。
つまり、風雨が耐えられないくらい凄まじかったときに、すぐにシャトルバスで逃げられるよう、スタート/フィニッシュ地点からほぼ離れずに観戦をしようと決めていたのです。


そんなこんなで、観戦場所を確保してから、いろいろブースを覗き見て、疾走サインの様子とかを見ながらうろうろしているうちに、スタート時間に。
さあ、レーススタート!

集団で走り去る、選手たち。
続くチームカーの隊列。
そして、すべてが過ぎ去ると、水切りを手に、現れるたくさんのスタッフ!!

そうなのです。
もうずっと、ずっと雨が降り続いているので、コース上のちょっとでも凹んでる箇所は、完全に水たまりになってしまっているので、スタッフの方々がひとしきり選手たちや車が過ぎ去ったのを見るやいなや、わっと集まって、ひたすらたまりかけてた水を掃いて、コース外へと流していくのです。

雨のレースって、こういう弊害もあるんだ……。

正直、手伝いたい気持ちでいっぱいだったけど、柵からコースに飛び出した方が迷惑なのはわかりきっていたので、ただ見守ることしかできませんでした。

それから、とりあえず先に食料を調達しにでかけました。

10周しかないなら、今のうちに食べなきゃ!という感じでした。
私が観戦していた場所よりもさらに上の森の中に、たくさんの屋台があるのですが、ここはさらに泥がすごくて、長靴じゃない人は引き返している人もいました。

私?
もちろん長靴です!!

しかし。
ここで気づく。

ただの観戦なら、傘など要らずレインウェアで問題ないが、屋根ないとこで食べるって、結構問題。
食べ物、濡れるじゃん。
買って、いざ食べようとなるまで、そこに気づきませんでした。
うーむ!雨の観戦って!!

しかし。
救いの神は隣にいました。

隣の観戦者の方が、大きなテントを張って観戦していたのですが、私や一緒に観戦していた友達に「大きいから入っていいよ」って言ってくれたんです!!

なんという!!!

ご飯たべるとき、財布やスタートリストやスマホをカバンから出すとき、そのテントを使わせてもらえたのがどれだけありがたかったか。
思いだしただけでも、ちょっと涙出てきました。
たぶん、このブログを見てはいらっしゃらないと思うのですが、本当に本当に、ありがとうございました。



ご厚意に甘えて食事を終え、レースを見ていると、なにやらステージの方から声が……。


コンタドールのインタビューだ!!

すぐさま、走り出したい気持ちで、友人らとともにステージの方に移動!
(実際には長靴だし泥で足元がぐじゃぐじゃなので、普通に歩いた)



実際のインタビューの内容は、あんまり覚えていません。
確か、コンタドール基金の話とかをしていた気がするのですが、それよりも、司会のアリーさんが「僕たちは、永遠にあなたのファンです」というようなことを、会話の流れですごく自然に言っていて、それにコンタドールが嬉しそうにお礼を言っていたところが、すごく印象に残っています。

そしてインタビューの最後に、ごくごく普通に、コンタドールが言いました。
「これから、トレックブースに戻ります」


わかりました!今すぐ向かいます!!
というわけで、先回りってほどでもないけど、インタビューが終わると同時にトレックブースに移動しました。

そして、コンタドールが戻ってきて、はじまるサイン会!
実際には、もう朝すっごくはやくから、コンタドールに会いたくて待っていた人がいて、コンタドールはまずその人たち全員にサインをしてから、そのあと、新たにやってきたファンに向けてのサイン会がはじまりました。

チャンスがあるかもと思って、持って来たアルベルトTシャツ。出番です!

一応書きますが、この間もずっとずっとずっと雨は降ってます。ええ、ずっとです。もう。
というか、このくらいからさらに雨がちょっとずつ強くなっていたように記憶しています。

たくさんの方が、アルベルト・コンタドールにサインをもらえるよう、そして写真をとれるよう、サインは一人1点とされました。
十分です。嬉しい。

そして、いよいよ私の番。

あ。
私、今、アルベルトと、目があった。
この人が、ブエルタの20ステージで、あのすごい走りをした選手なんだ。

雨で若干濡れたTシャツに、アルベルトがサインをしてくれました。
そして、スタッフの方にスマートフォンをあずけ、ツーショットタイム。

私、ここ、記憶ないんですけど、トレックの公式動画に、ちょうど私が写真をとってもらった瞬間がうつっていました。
どこまで近づいていいのかわからず慣れない私に、コンタドールが、コンタドールが、
おいでってちょっと手招きしてくれてたー!!!!!


優しい。
優しいよコンタドール

そんで、これを書いているときに気づいたのですが、
私、選手とツーショットで写真をとってもらったの、コンタドールが初めてでした。
(始めて写真をとってもらったブリッツェンの増田選手は、友達と一緒に並んでとってもらった)


ふわふわ夢見心地で、こんなに嬉しい気持ちにしてもらって、私に返せるものは、何かないかって思いました。
目の前に、コンタドール基金の箱がありました。
迷わず寄付しました。


は、いかん!そろそろレースに戻らねば!
気づけば、現在7周目。
ちらりと見えた大きなスクリーンに見える、4人の小集団。
そして見える、NIPPOのウェア。ふたつ。

……ふたり?
このタイミングで前にいるってことは、少なくとも一人は……カノラか?


慌てて戻り、友達に状況を確認。

逃げは3人。
追走4人。
続いてメイン集団。

そして、この追走の中に、ニッポが二人いて、うち一人はカノラ。

震えました。
魅せる選手だ……!マルコ・カノラ!


一気に頭が、レースイベントお楽しみモードから、レース観戦モードに切り替わります。
Jposrtsオンデマンドが繋がったので、映像を手元のスマホで確認します。
でも、ときどき止まったりするのと、音が聞こえないのと、雨がすごいのでスマホジップロックに入れた状態で使用していたので、映像が不明瞭で、そこまで状況はわかりません。

キャノンデールががんがんメイン集団をひいているのだけははっきりとわかりました。


タイム差がよくわからなかったので、8周目に入るときのフィニッシュラインで、自分でタイム計測しました。
逃げと追走のタイムは1分以上あるのに、追走とメイン集団とのタイムが本当にあっという間で、これは捕まる、と思いながらも、ひたすら目の前を通り過ぎるカノラに向かって「まるこぉぉぉぉぉ!!」と叫んでいました。

この時点で、追走は6人に増えていました。
正直どの選手がカノラ!?としか考えてなかったので、誰が追走にいるか見てなかったです。


あと、雨はずっとずっとすごかったのですが、私のいた観戦場所では風はほとんど気になりませんでした。
ただ、オンデマンドの映像を見ると、頂上の風が強そうで、改めて、山のコースってこういうものか!っていう気持ちがしました。

で、映像を見る限り、この8周目でヴィレッラが登りの途中からアタックをしたのはわかったんですけど、それが追走に追いついたんだかよくわかりません。
はらはらしながら映像を見守ります。

気づいたら、ヴィレッラとトレックのストゥイヴェンが一緒になって、二人になってました。
これは、ちょっと強い二人組だぞ……!
そして、カノラはどこなんだ!!この二人の前にいるのか、吸収されちゃったのかわからん!

その状態で、ぞくぞくと私の目の前を通り、レースは9周目に突入します。

その目の前のようで、改めて現在の状況を確認。
先頭は変わらず3人。
追走がキャノンデールのヴィレッラとトレックのストゥヴェン。
後ろからメイン集団。ニッポ・ヴィーニファンティーニが先頭で、前を追っています。追走が捕まったのです。
マルコの名前を叫びながら見送ります。


選手を見送ったら、映像を確認。
そのあとヴィレッラたちは集団に吸収されましたが、メイン集団からまたもや飛び出しがあり、先頭集団に合流!
これにより、先頭集団が6人になったのがわかりました。

またもやカノラが入ってる!
そしてここに、ブリッツェンの雨澤選手が入っているのもわかりました。

雨澤選手が先頭集団に入ったとわかったとたん、びっくりするくらい盛り上がる、周辺にいた他の観戦者の方々!おお、こんなに人気あるんだ!
そして、その6人が目の前を通過します。
最終周です。

雨澤選手への声援がもんのすごかったんですけど、私はそれでもひたすら律儀にカノラの名前を叫んでました。


ちなみに、このちょっと前くらいから、スタッフの方がドリンクボトルとか補給食とかサコッシュを観客に配り始めていました。
とくに、ボトルは中身はいったままのが多かったようです。雨だから、選手たちはあまり水分を必要としていなかったみたいですね。残念ながら、私はもらえなかったのですが、まあ、いいんです!

選手たちを見送ったあとは、私の小さなスマホを、一緒に観戦している友達も、近くで見ていた知らない人も、みんなで見ている状態でした。
頂上の風すごいな!!とか言いながら。

ここからはもう、はらはらしながらひたすら動画を追うだけで、祈るような気持ちで「カノラ……!」って見ていたのです。
でも、どこか頭の中の冷静なとこで、ちらっとは思ってました。
スプリントになれば、カノラが勝てるって。

でももうどっちにせよ、ライブ動画はタイムラグがあるので、誰が勝つのかはこの目で一番最初に見ることができる……。

聞こえる大声援。
選手がフィニッシュ地点に来たのです。

そして、目の前で、ガッツポーズで過ぎ去ったのはニッポ・ヴィーニファンティーニのマルコ・カノラ!!!

カーノーラーが勝ったぁぁぁ!!

もうね、すっっごく嬉しかったのです。
もちろん、おめでとう!!カノラすごい!かっこいい!!って、賞賛の気持ちは当然あるのですが、なんかこう、私の手柄でもなんでもないのに、よかったねって思ったとかそんなんじゃなくて、純粋に私が嬉しかったんです。

応援した選手が勝ってくれるって、すごく幸せな気持ちになるのですね。
こんなにがっつり一人の選手の勝利を願って、現地で応援をするっていうのは初めてだったので、あたらしい感動でした。

それで、その応援した選手が勝ってくれるって、私は本当に幸せものだと思いました。


そんな幸せな気持ちではありましたが、残念ながら表彰式は見ませんでした。

もちろん、見たい気持ちはあったのですが、今日のテーマは『命を大事に』なのです。
ほとんどの時間座って、レース観戦をしていただけなのですが、雨だからですかね。正直体力的には、結構きつくなっていました。
早くホテルに戻って、シャワー浴びて体を温めて、一旦体を落ち着けることを優先して、シャトルバル乗り場に向かいました。

早めに移動開始はしたのですが、それでもそれなりにバスに乗れるまでは並んで待ちました。
バスが来ないんじゃなくて、バスは順々に来てくれていて次々乗れるけど、その乗る人が多くて列がすすまないって感じでした。

バスのなかではすぐに寝てしまいました。
そんでホテルに戻って、一旦休憩。


そうです。
この夜は、これまた初めての、ジャパンカップアフターパーティー参加だったのです。



あ。ちなみに私。
ジャパンカップ公式のアフターパーティーだけじゃなくて、実はその翌日のニッポ・ヴィーニファンティーニのアフターパーティーにも申し込んでいたんです。


……いいんか!!?こんなに、私はめぐまれていいのか!!?




こっからの続きは、アフターパーティー編を書くつもりだったのですが、
書かずにしばーらくあいてしまったので、パーティーに関してお伝えしたいことだけ、箇条書きにて記しておきます。

ジャパンカップアフターパーティー
・服装は、普通に街中歩くような服でも、ちょっとした結婚式の二次会的な服でも、応援しているチームのウェアでも、どれでも大丈夫な感じでした。私は、ハーフパンツとタートルネックのニットだったのですけれど、個人的には「おしゃれして大丈夫なら、来年は荷物に余裕があれば、もうちょっと可愛いかっこうしていこう!」って思った感じ。
・パーティーがいざスタート!ってなってから、ご飯をとりにいく時間になるのですが、ご飯をとりにいく場所が、ステージとちょうど反対側にあって、サプライズでBMCやトレックが次々と現れたので、みんな15mシャトルランみたいに会場のはじからはじを行ったり来たりする感じになってました。
・普通にとなりで選手や監督がご飯をたべているので、近すぎてどうしていいかわからない。
・抽選会とかあるので、お酒のみすぎると当たってても聞き逃すよ。
・終わった後、けっこうな人数がそのままラファのパーティー?になだれ込んでいました。こっちは外国人選手がメインな感じになって、私はあたふたして帰ってしまった。

ニッポのパーティー
・結論から書く。すげーアットホーム!!会場がとても小さかったので、選手が近いなんてもんじゃないっていうか!
ある選手に近づくために、別の選手に「すみません」って言わないと通れないくらい!
・服装は、きっちりしてる人が多かった。ちょっといいとこのレストランでご飯食べるくらいから、披露宴のゲストで出席できるねってレベルまで。
・イタリア人はみんな写真とるとき腰に手をあてて密着します。慣れないとびっくりするけど、多分これが文化の差。
・選手や監督だけじゃなくて、マッサーもドクターもメカニックもみんないます。名札つけてくれていたから、選手じゃなくても名前よべるし、写真とってくれた!
・人数すくないので、抽選会もものすごい確率で当たっていた。
・スポンサーしてるだけあって、ワインが豊富でおいしかった。
・カノラに、ともだちと一緒につくった応援グッズのうちわをプレゼントして、とってもらったツーショットは、私の大事な一枚です。大事だから載せない(笑)


人数比の特徴がそのままパーティーの特徴になってるかな。
ジャパンカップアフターパーティーは、お祭り。
ニッポのアフターパーティーは、結婚式の二次会みたいな、パーティー

そんなかんじでした!
ニッポはカノラの二連勝だったから、なおさら盛り上がっていたところはあると思います。


以上!
2017年のジャパンカップでした!

さいたまクリテはサンタさん(続 さいたまクリテの見方)

いただいたコメントからの引用ですが、すごく納得したので書きます。


さいたまクリテリウムは、サンタさんなんです!


そりゃ大人になっていく過程で、ショックを受けたり、悲しくなったりすることはあるけど、
だからって、自分以外のまだ幼い子供に対して、サンタさんが来なくなって欲しいわけじゃない。


ショックだったこともあるし、受け入れられなかった時期もあるけど、今でもやっぱりサンタクロースが来る子供のクリスマスは好きだ!


そう!
つまり、今の私はショック真っ只中の状態でさいたまクリテリウムを見てしまったから、うまく受け入れるのが難しくなっちゃっただけだけど、
来年になったらきっと大人になってて、ちゃんと「そういうもんかー」って見られるようになるはず!

もやもやは消えるはず!


そう信じる!



……これで来年もまだぐだぐだ悩んでたらどうしよう。


来年の自分がなんとかしてくれることにしておこう。

さいたまクリテの見方について

さいたまクリテリウムについて、レースレポートは書きません。
なんでかっていうと、どう書いていいのか、わからなくなったからです。

今日の文章は、長年サイクルロードレースを見ている方からすると「なんだ今更」って感じだと思うし、
逆に今年初めてさいたまクリテリウムを見たような人からすると「え!そんなのわざわざ書かなくていいじゃない、ひどい」って思うかもしれません。

でも、さいたまクリテが初観戦でロードレースを好きになった人は、おそらく、そのうち、私が感じたのと同じようなショックを受けて、戸惑う日が来ると思います。そのとき、その誰かが「おなじような気持ちになったひとはいないのか」って検索したときに、一つの考え方として届くように、書いておこうと思いました。


さいたまクリテリウムは、興行レースです。
興行レースっていうのは、一言でまとめるなら、「レースの筋書きが決まっているレース」のことです。


ロードレースを見始めたころから、この「興行レース」という言葉は知っていて「さいたまクリテリウムが興行レースだ」ということも知っていて、それを私は、こう捉えていました。
「きっと各チームのエースを、平坦のスプリントが得意な選手じゃなくて、ツールで活躍した選手とか有名な選手にするんだろう。勝つことに重きをおいてないレースなんだな。あと、アタックする選手とかも、暗黙の了解とかで決めてるのかな」

プロレスとかに詳しいひとなら「興行レースってプロレスのようなものだよ」でわかるのかもしれませんが、私はプロレスがよくわかっていないので、そう説明されたものを聞いても、「各チームが勝利を第一目的にしていないレース」くらいにしか思ってなかったのです。


でも、今年の上海クリテリウムを見て、その結果としてフルームが勝ったのをみて、考えが変わりました。
もし、興行クリテっていうものが私の考え通りだとしたら、あの出場選手たちの中で、フルームが勝つわけないのです。
私の考えているような、甘い次元の意識のすり合わせじゃなくて、もっともっといろんなことが、暗黙の了解なのかそれとも事前に打ち合わせをしているのかわかりませんが、決まっているんじゃないかと思ったのです。

そして、先日、自転車レース観戦好きのひとが集まるイベントの中の話で、私の考えが間違っていたっていうことに完全にとどめをさされました。





正直に言います。
ものすごくショックでした。


最初に思い出したのは、2015年のさいたまクリテで、ホアキンがメモを忍ばせてきて「キョウハ、カチマス」って日本語で言ったことでした。
その次に思い出したのは、2016年のユキヤとフミの逃げでした。
最後に思い出したのは、去年となりの席で、ラスト一周、必死に初山選手の名前を呼んで応援していた、となりの席の男性でした。

裏切られたような気持ちがしました。
今年のさいたまクリテリウムを見に行くか、とても迷いました。

あの、アタックや、スプリントも、全部決まってたの?
それとも、あれは本気なの?
もしくは、打ち合わせせずとも、暗黙の了解で決まってたの?

すごくすごく辛かったです。



「もういいや!さいたまクリテは、なかなか日本にこない選手を眺める機会と思おう!」
と考えを切り替えようとしましたが、それでも、心のもやもやは晴れませんでした。
もはや、「レースを見る」という、わくわくした気持ちはなかったと思います。「選手を見る」ために行ってました。


中途半端な気持ちのまま、クリテリウム当日の9時すぎにさいたま新都心駅につき、場所を確保しました。
さすがにフラムルージュ前に来たときは、ああ、これ、フラムルージュなんだってテンションがあがりましたが。

最初に行われたのは、スプリントレースで、4人ずつ競輪みたいに残り1km地点までみんなで走って、最後だけスプリントするというレースでした。
私の位置はまだスプリント開始しないとこだったので、選手の名前を呼ぶくらいでした。

その次に行われたのは、タイムトライアルでした。
選手みんながそれぞれ真剣に走っている中、サンウェブのバルギルだけが、途中でとっとと隊列組んで走るのをやめて、はにかんでお客さんに手を振りながら走っていて、「もうバルギルやめちゃった」って笑いながら、正直もやもやは大きくなりました。


そして、実際の本レース。



なんかそんなんどうでもよくなった。


なんなんですかね。
結局、レースの見方がおんなじだったんですよ。


普段のレースで、グランツールとかだったら、
「んーむ。逃げが5人か。今日は最後に2級山岳があるステージで、おそらくこの山に入る前に逃げは捕まる。
今日の優勝候補はプロトン内にいるけど、先に中間スプリントがあってこのポイントをとりにくるから、優勝候補のチームよりも先にスプリンターチームが牽引するんだな」
とかって考えながら見ているんですけど、

さいたまクリテもほぼ同様でした。
目の前を通り過ぎる選手と、約1分遅れの中継映像をスマホで確認しながら、
(まず逃げが5人か……。ふむ、ってことは中間スプリントを狙っているのは、ここと違うチームっていう演出なのかな。
普通に考えたら、ディメンションデータとクイックステップがカヴとキッテルでくるけど……ああ、やっぱり逃げには入れてない。そうか、まず中間スプリント前でいったん捕まえるということか。あ、逃げが来た!)
「みかるー!!!」←逃げに乗ってたスカイのクヴィアトコウスキーを応援
(でも、このままこの逃げ集団が中間スプリントを取れる可能性は……あ、プロトンだ)
「ふみー!」
「まりのー!!」

しばらくして。

(あ、さっきまで逃げを追うのをやめてた集団がちょっと活性化したぞ。クイックステップの誰かがひいているな。だれだかわからないけどとりあえず)
「じゅりあーん!!」←クイックステップのジュリアン・ヴェルモトの名前をとりあえず叫ぶ

またしばらくして。


(さあ先頭にいるのはフルーム、ウラン、バルギル、ヴァンアーヴェルマート。今日の優勝をスプリンターにとらせるなら、追わなきゃいけないのはディメンションデータとクイックステップ。残りはだいたい10kmでタイム差が20秒)
「りごー!!!」←ウランを応援
(ということは逆にこのタイム差を続けるなら、残り5km切るくらいまではまだ泳がせておける……。うん?メイン集団、遅いぞ。)
「まりのー!!」
(ということは、とっとと捕まえずにギリギリまで泳がせる展開にするのか)


みたいな感じ。

結局のところ、普段は『各チームの作戦が加味された上で起こった現実のレース展開』VS『私の考える展開』で見てるレースが、
『興行クリテ側が見せるレース展開』VS『私の考える展開』、になっていただけでした。

あと、集団のスピードが、選手の顔を判別できるか否かでわかるので、逃しているのか追いたいのか、テレビで中継をみるよりもレース展開を考える上でとても参考になりました。

本当のレースにある「驚きの展開」とか「意外な選手の活躍」とかはありません。
有名選手を目立たせた上で、ロードレースの戦略のお手本通りの展開が続くのです。

でも逆に言うと、実際のレースを見ながらレース展開予測ができるくらいまで、自分がレース観戦できるようになったかは、さいたまクリテで確認ができます。



さいたまクリテリウムは、興行レースです。
ジャパンカップで見られるような、本気の緊張感や攻防はないのかもしれません。

それでも、一年間かけて覚えた、各チームのエース選手の名前と脚質。それらと、日本人の有力選手の名前を覚えれば、本当のレースと違ってだいたいのレース展開は読めます。
自分が、レース展開を考えられるようになったかを確認しながら見ると、また違う見方ができるかもしれません。


まだ、もやもやは消えてないです。
現状の私は、どこまでが決まりごとでどこからが本気なのか、それについて考えることを放棄しています。
だけど、レースの勝敗を意識せずに見ても、それでもクリテリウムレースは面白いし、楽しめました。

それは、本当でした。



あと。
まっっっっっっったく話は変わるのですが。

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お仕事中の砂田さんが、超かっこよかったです。

おわり!

さいたまクリテ 前夜祭


さいたまクリテ前夜祭に行って来ました。

バルギルの記憶力がすごかったり、ウランの桃太郎が似合ってたり、カヴの絵心に驚いたり、もはや毎年のことでまったく動じる様子を見せないフルームの泰然自若ぶりとか、まあいろいろ楽しかったのですが。


まさか、
フルームとバルギルが歌うとは思いませんでした。



「オー、シャンゼリゼ」って歌、フルで初めて聞いたのが、バルギルの歌声になるとは思いませんでした。


おー、しゃんぜりーぜー!

ジャパンカップ2017 クリテリウム編

2017年10月21日。
朝7時ごろ。
フリーランに出場するため、私は宇都宮の駅前の駐輪場から、自転車に乗って走り出しました。

天気予報では曇りでしたが、ちらちらと雨が降っていました。
そして。

この時間ですでに、クリテリウム会場には人が座っている……!!?


雨だから、今日は観客数が少なくなるだろうと思っていたのですが、逆ですね、逆。
この時間で、商店街の屋根がある区間の観戦エリアの最前列は、ほぼ埋まっていたのです。

ちなみに、この時間に、スタッフの方々は策を順々に立てていました。
朝早くから!お疲れ様です。


フリーランから宇都宮市内にもどってきたのは、だいたい11時頃だったかな。
もうこの時点で、最前列はかなり埋まっていました。
埋まっていない箇所は、前に街灯とかが立っていて見にくいとか、レース始まったら閉じるけどまだ渡る道だからとか、そういうとこばかり!

とりあえず、ホテルの部屋に戻って、軽くシャワーだけ浴びて、着替えました。
当初の予定では、「曇りだからフリーランの格好のままそのまま観戦しよう」って思っていたのですが、実際にはほぼずっと最初から最後まで雨ふっていたので、レインウェアも、ドイターのリュックのレインカバーもびしょびしょ。サイクル用のハーフパンツは、後輪のはねた泥でぐしゃぐしゃ。

絶対に無理だと思ったので、普通の格好に着替えました。
雨用の装備は、翌日にとっておく必要があったので、先日買ったモンベルのコンパクトマルチシートのみを雨具として持って行きました。
mont-bell(モンベル) コンパクトマルチシート 1124616

一緒に観戦する予定の友達は、まだ宇都宮に着いていなかったようで、折りたたみ椅子と踏み台を持って、てこてこ歩いて一人でクリテリウム会場に行きました。
時間的には、12時すぎてたかな。
去年は、はじっこのカーブとこで見てましたが、今年はフィニッシュ地点を見たかったので、その付近に向かったのですが、この近辺で屋根があるところはすでに三列目近くまで埋まっている状態でした。

「今日は、濡れないのはむりだ!」
とおもった私は、屋根がないが故にまだ2列目があいていた、フィニッシュ地点をちょっとすぎたくらいの、反対車線側のエリアに陣取り、友人を待ちました。

近くにドンキホーテがあったので、トイレに困らなかったのが助かりました。
あと、そのドンキで、洗濯用のネットを買いました。


そんで、友人たちとも合流し、いよいよクリテリウム
作った応援うちわを、濡れないように友人が厳重にラップを巻いてくれていて、それを友人たちとふってました。

ああ、コンタドールが、目の前を、通り過ぎていく……!!


コンタドール以外の選手は、1周半コースをパレードしてからスタート位置についたのですが、コンタドールはオープニングセレモニーのため、半周だけしかしませんでした。
すごく、ラッキーな場所で観戦をできました。

あとは、えっと、ネイサン・ハースや史の笑顔が素敵だったなあ、とか、ブリッツェンの真理選手への声援が大きかったなあとか、ポートがプレゼンテーションのときよりもより一層小さく見えたとか、そういうことしか覚えていません。



そんでもって、レースがスタート。

細かいレース展開は、正直ちゃんと見えなくて、
とにもかくにも最初から最後まで、ずっとずっとトレック・セガフレードが集団をコントロールしていました。
そうですね。コンタドールが集団をコントロールしているのですね。


どうしてもプロトン先頭にいるコンタドールを探すのですが、だんだん、集団の後方が気になって来ます。

ずっとずっと、最後尾にいるんです。
宇都宮ブリッツェン鈴木真理選手。

私、真理さんは病気でずっとレースを走ってなくて、先日の渡良瀬が久々の復帰戦だったってことしか知らないのですが、いつもここが集団での定位置なのか、それとも調子が悪くてこの位置にさがってしまっているのかがわかりませんでした。
ただ、もう来年ブリッツェンとの契約はしないってことは知っていました。
これが真理さんの最後のジャパンカップクリテリウムになる可能性もあるとも知っていました。


私は(真理選手、体調悪いんだ!すっごく悪いんだ!どうしよう、がんばって!)って気持ちでいっぱいになって、目の前を通るたびに、ひたすら「しんりさーん!!!」って叫んでました。


で。

気づいたら、ずっと何周も集団の一番後ろだったのに、最後から6番目くらいにあがっているんですよね。
あ、良かった、このまま最後までいける!とか思っていたら、

その次くらいの周回でスプリント賞をとりました。

「え、あ、わ、あああ!真理さーん!!」
って、よくわからないテンションになりました。

調子悪いんじゃなくて、ただあの位置にいただけだったんですね、たぶん。


そして、ラストの周回に入り、最後のカーブを曲がったあと、サッシャさん、栗村さんの声で聞こえる、NIPPOが出たという情報!
直後に入る「落車!!」の声!

ただ、私の位置からは何が起きているか見えない!

そして、NIPPO・ヴィーニファンティーニの、選手がゴールを通過して、実況の声とほぼ同時にポーズをとる選手が見えました。
カノラだー!!!

わああ!!カノラだ!でも今日勝つとは思ってなかったからうちわふってなかった!
半ばパニックでした。
私たちだけじゃなくて、会場中がちょっとパニックでした。
「え?カノラ?カノラ!?」みたいな。


結局カノラの応援グッズはレース中にはふってなくて、このあとの表彰式でカノラが表彰されているときに、観客席でふってました。

でも結局、応援グッズの出番はここまで。
翌日は雨が本当に大変そうだったので、応援グッズの使用はあきらめて、とにかく、がんばってレース現場に行く!がテーマになりました。

ロードレース編に続く。

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